栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

日本は飽食社会なのか貧困化なのか

2016-03-15 20:52:01 | 視点
 「飽食なのか貧困なのか」と問えば何と答えるだろうか。
質問が抽象的すぎると言うだろうか。
それでは冒頭に「世界は」と付ければどうか。
貧困が多数を占める、と答えるか、それとも先進国は飽食、と答えるだろうか。

 では、日本はどうか。
飽食社会なのか、それとも貧困なのか。
貧困と答える人は恐らくいないだろう。
かと言って飽食社会とも言い難い、というところか。

食品援助量の2倍を廃棄している国

 では、以下の事象について少し考えて欲しい。
まず直近の出来事から。2月3日は節分の日だが、節分の日と聞いて何を思い出すだろうか。
「豆まき」というのが一般的だろうが、最近では「恵方巻」と答える人も多いかもしれない。
 節分に太巻きずしを食べる風習は大阪以外にはなかったはずで、私の故郷は兵庫県との県境で岡山経済圏というよりはむしろ関西経済圏の方に近いが、子供の頃にそんな風習はなかったし、いわんや大阪からはるかに離れた九州ではもちろんなかった。
それがいつの間にかというか、最近どこでも「恵方巻」を見かけるようになった。

 仕掛けたのは小売業、特にセブンイレブンが1998年に「恵方巻」という名称で全国販売し、あっという間に全国に広まった。
いまではコンビニでもスーパーでもどこでも恵方巻を売っている。
まるで正月に雑煮を食べるように、節分に恵方巻が食べるのが日本の古くからの風習のように思わされている。
コンビニ商法、小売り商法に乗せられているだけなのに。

           (中 略)

1日5人が貧困化で死亡

 こうした事実だけを見れば、日本は飽食社会と映るが、本当にそうか。
では次の事実を見て、どう考えるだろうか。
1985年8月、東京足立区で23歳と20歳の姉妹が餓死。
1987年1月、札幌市の市営住宅で女性(39歳)が栄養失調で衰弱死した。
後には3人の子供に宛てた次のような「遺書」が残されていた。

 母さんは負けました
     ・
     ・
 お前たち空腹だろう 許しておくれ 母さんを・・・・


            (以下 略)



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