生検の方法は2種類
近所の肛門科の医師からは「恐らく痔からの出血だと思うから軟膏を挿入していれば
1週間もせずに止まる」と言われたが10日も続いた。
しかも止まったと思った1か月後に再度血便が数日続いた。
以来、排便直後に便の様子を確認するようにしているが、血便は生検の結果だろうと考えている。
そう考える理由は生検手術の方法にある。
前立腺ガンを確定する生検手術の方法は2種類ある。
1つは肛門(直腸)から器具を入れ前立腺に針を刺す方法で、
もう一つは陰嚢の裏(肛門と陰嚢の間)から針を刺す方法だ。
前者は麻酔なしでもできるが、C病院の場合、下半身麻酔をかけて行う。
術後まれに(と言われている)出血や発熱することがあるのがリスクだ。
まあ前立腺に針を10箇所以上刺して細胞を採取するわけだから、
いかに内臓は痛みを感じないと言っても細胞が異常を感知するのは当然で、
出血や発熱があるのは当然だろう。
幸い私の場合は発熱はなかったが、肛門から器具を挿入する際に直腸のある部分(痔)が
傷付いたのではないかと思っている。
生検による副作用は他にもある。
というか、こちらの方が重要だが、直腸から針を刺すので便による細菌感染の恐れがあることだ。
また生検後に頻尿、排尿困難、便秘等の症状が出ることもあると言われている。
すでに見てきたように、前立腺ガンを特定するための精密検査でも副作用があるにもかかわらず、
あまりこの点は強調されずサラッと説明される傾向にあるので注意した方がいい。
PSA検査は曲者
前立腺ガンの早期発見にPSA検査が有効なのは言を俟たない。
実際、私自身がPSA数値の異常(というほど高くはなかったが)から前立腺ガンを疑われ、
生検を通してガンと確定されたわけだが、このPSA検査というのが曲者である。
近年、ガン細胞の発見技術は飛躍的に向上しており微量の血液や尿でガンを発見できる
(いずれもまだ実用化されてない)までになってきている。
これはガンの早期発見への道を大きく開き、歓迎すべきことではある。
ただ手放しで喜べない側面もあるが、あまりそのことは言われない。
PSA検査もそうだが簡単な採血で分かることから前立腺ガン発見数が飛躍的に増えてきた。
このことは前立腺ガンの早期発見に繋がり、ガンでの死亡率低下に大きく貢献していると
理解されそうだが、必ずしもそうではない。
重要なのは前立腺ガンによる死者数の減少で、ガンの発見数ではない。
どういうことかといえば、PSAの異常値=前立腺ガンではないということだ。
前立腺肥大などほかの原因でも数値は上がるし、
PSA検査による初期ガンの的中率は20%~30%と言われている。
例えば私の場合、生検の結果、「ガンが見つかりました」と医師から告げられたが、
その際「ガンの確率は30%でした」と医師が言ったのだ。
それを聞いて、「えっ、わずか30%の確率だったか」と思ったのは事実だ。
医師の方は30%の確率だったが早期に発見できてよかった、という意味合いで
言ったのかもしれないが、私の方はそんな低い確率しかなかったのなら
生検はもっと先でもよかったと感じた。
そう感じた理由は前立腺ガンの特性にある。
前立腺ガンは他のガンと違い進行速度が緩やかと言われている。
そのため2、3か月先延ばしにしても、その間にガン細胞が急成長したり転移するということは少ない。
もう1点は7.7というPSAの数値は異常に高いとまではいえない微妙な数値である。
これが2桁の数値なら即生検、治療という段階に突き進むが、
この段階では私自身は半信半疑というか、恐らくガンではないだろうが、
とりあえず精密検査をした方がいいと言うなら受けておくかというような気持ちだった。
生検のリスクに対する正確な認識が欠けていたのだ。
「PSA検査は曲者」といった理由の1つがこれである。
もう1つはガン細胞に対する反応がよすぎることだ。
反応がよすぎて悪いことはないはず。
早期ガンの発見に繋がることはいいことではないかと思われるかもしれないが、
ガンの中にはごく初期段階で悪性ではないものも結構あり、
そういう初期ガンは放っといてもというと多少語弊があるかもしれないが、
慌てて治療しなくてもいいし、それほど怖がらなくてもいい。
それは前立腺ガンは進行速度が遅いということも関係しているが、
治療による副作用があるからで、
治療するリスク、しないリスクの両方を考えて、どうするかを判断する必要があるだろう。
近所の肛門科の医師からは「恐らく痔からの出血だと思うから軟膏を挿入していれば
1週間もせずに止まる」と言われたが10日も続いた。
しかも止まったと思った1か月後に再度血便が数日続いた。
以来、排便直後に便の様子を確認するようにしているが、血便は生検の結果だろうと考えている。
そう考える理由は生検手術の方法にある。
前立腺ガンを確定する生検手術の方法は2種類ある。
1つは肛門(直腸)から器具を入れ前立腺に針を刺す方法で、
もう一つは陰嚢の裏(肛門と陰嚢の間)から針を刺す方法だ。
前者は麻酔なしでもできるが、C病院の場合、下半身麻酔をかけて行う。
術後まれに(と言われている)出血や発熱することがあるのがリスクだ。
まあ前立腺に針を10箇所以上刺して細胞を採取するわけだから、
いかに内臓は痛みを感じないと言っても細胞が異常を感知するのは当然で、
出血や発熱があるのは当然だろう。
幸い私の場合は発熱はなかったが、肛門から器具を挿入する際に直腸のある部分(痔)が
傷付いたのではないかと思っている。
生検による副作用は他にもある。
というか、こちらの方が重要だが、直腸から針を刺すので便による細菌感染の恐れがあることだ。
また生検後に頻尿、排尿困難、便秘等の症状が出ることもあると言われている。
すでに見てきたように、前立腺ガンを特定するための精密検査でも副作用があるにもかかわらず、
あまりこの点は強調されずサラッと説明される傾向にあるので注意した方がいい。
PSA検査は曲者
前立腺ガンの早期発見にPSA検査が有効なのは言を俟たない。
実際、私自身がPSA数値の異常(というほど高くはなかったが)から前立腺ガンを疑われ、
生検を通してガンと確定されたわけだが、このPSA検査というのが曲者である。
近年、ガン細胞の発見技術は飛躍的に向上しており微量の血液や尿でガンを発見できる
(いずれもまだ実用化されてない)までになってきている。
これはガンの早期発見への道を大きく開き、歓迎すべきことではある。
ただ手放しで喜べない側面もあるが、あまりそのことは言われない。
PSA検査もそうだが簡単な採血で分かることから前立腺ガン発見数が飛躍的に増えてきた。
このことは前立腺ガンの早期発見に繋がり、ガンでの死亡率低下に大きく貢献していると
理解されそうだが、必ずしもそうではない。
重要なのは前立腺ガンによる死者数の減少で、ガンの発見数ではない。
どういうことかといえば、PSAの異常値=前立腺ガンではないということだ。
前立腺肥大などほかの原因でも数値は上がるし、
PSA検査による初期ガンの的中率は20%~30%と言われている。
例えば私の場合、生検の結果、「ガンが見つかりました」と医師から告げられたが、
その際「ガンの確率は30%でした」と医師が言ったのだ。
それを聞いて、「えっ、わずか30%の確率だったか」と思ったのは事実だ。
医師の方は30%の確率だったが早期に発見できてよかった、という意味合いで
言ったのかもしれないが、私の方はそんな低い確率しかなかったのなら
生検はもっと先でもよかったと感じた。
そう感じた理由は前立腺ガンの特性にある。
前立腺ガンは他のガンと違い進行速度が緩やかと言われている。
そのため2、3か月先延ばしにしても、その間にガン細胞が急成長したり転移するということは少ない。
もう1点は7.7というPSAの数値は異常に高いとまではいえない微妙な数値である。
これが2桁の数値なら即生検、治療という段階に突き進むが、
この段階では私自身は半信半疑というか、恐らくガンではないだろうが、
とりあえず精密検査をした方がいいと言うなら受けておくかというような気持ちだった。
生検のリスクに対する正確な認識が欠けていたのだ。
「PSA検査は曲者」といった理由の1つがこれである。
もう1つはガン細胞に対する反応がよすぎることだ。
反応がよすぎて悪いことはないはず。
早期ガンの発見に繋がることはいいことではないかと思われるかもしれないが、
ガンの中にはごく初期段階で悪性ではないものも結構あり、
そういう初期ガンは放っといてもというと多少語弊があるかもしれないが、
慌てて治療しなくてもいいし、それほど怖がらなくてもいい。
それは前立腺ガンは進行速度が遅いということも関係しているが、
治療による副作用があるからで、
治療するリスク、しないリスクの両方を考えて、どうするかを判断する必要があるだろう。