栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

なぜ欠陥教師が増えるのか

2006-10-16 18:17:55 | 視点
前担任がいじめの発端? 福岡の中2自殺 頻繁に差別的発言(西日本新聞) - goo ニュース 教育現場が変だ、というより、最近、教師がおかしい、といった方がいいような事件が多い。
 例えば盗撮等の破廉恥事件は比較的若い教師に多いが、最近の特徴は40代、50代の教師に生徒に対するいじめが多く見られることだ。

 今回差別的発言で生徒を「頻繁に」からかった教師は47歳。教師としてそれなりに実績も積んだ「ベテラン」と見ていい年齢である。
その教師が生徒を「あまおう」「出荷できない苺」などと苺のランクに似せて呼んでいたらしい。
 今回、自殺した生徒にも「エロい」などとからかっていたらしい。「からかいやすかった」からというだけで、そうした言動を繰り返していたというのだから、教師としての品格を疑ってしまう。

 ところで、こうした教師の不祥事が起きる度に繰り返し唱えられるのが、教育勅語や道徳教育の復活だが、もはやそんな精神論でなんとかなるようなものではないだろう。
学校といえども社会の縮図だという点と、教師がかなりのストレスを抱えているという現実を無視して解決はできない。

 実は私は自分が学生だった頃に、自分に子供ができたら中学に入るまでは自分で教育しようと考えていた。
 というのも、教育学部や将来教師になるために授業で教職課程を取っている連中を見ていて、彼らに自分の子供の教育は任せられないと思ったからである。
 どこを見てそう感じたのかといえば、授業の多さにである。
毎日、朝1時限目から夕方まで授業に追いまくられ、自分の時間さえない彼らにある種の脆さを感じていたのだ。

 若い時には様々な人間と接し、傷付き、また時には相手を傷付けて、その中から他人との接し方を含め様々なことを学んでいくものである。
 ところが彼らを見ていると、毎日の授業についていくだけでとてもそんな余裕はなさそうに見えた。
あの当時から20ー30年経った現在でも、状況は恐らく似たようなものだろう。

 そしてなにより最大の問題は学校が閉鎖社会だということである。
大学を卒業したての社会人1年生がいきなり「先生」と呼ばれ、生徒からは絶対視される。
その内自分は偉いんだ、何をしても許されると勘違いしてくる。
体罰の問題も同じだ。

 閉鎖社会の中で絶対権力を持つとろくなことはない。
これは医師の世界にも同じように当てはまる。
閉鎖社会を外部に開かれた風通しのいい社会にするしかない。
そのためには教師になった後、一定期間民間企業での就労を経験させるとかボランティア活動に従事させるということもいいだろう。
その一方で、教職の資格を持ちながら社会人になっている人を一定の割合で採用していくということも必要だろう。
 水は淀むと腐るの例えがあるように、どの社会でも常に外部との交流、入れ替えが必要だ。

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