栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

ニューセラミック研究会で講演

2007-10-24 23:54:24 | 視点
 23日、佐賀県有田のニューセラミック研究会で講演した。
タイトルは「中小企業活性化の視点」。

 当日の講師は佐賀段ボール商会の石川副社長と私の2人。
石川氏の講演が先で、有田焼を使った万華鏡や有田焼万年筆などをいかに開発したかという話だった。
会場前には有田焼万華鏡や有田焼万年筆を展示し、講演もプロジェクターを使うなどしっかり視覚に訴えていた。地元企業の成功談ということもあり、主催者の挨拶も石川氏の紹介の方に多く時間を割くなど、明らかにメーン講師はそちらという感じだった。

 一般的に講演は後からする方が分が悪い。
最初の話だけ聴いて帰る人がいるかもわからないし、喋る内容がダブっている可能性もあるからだ。
 その恐れていたことが起こった。
なんと私が喋る予定にしていたキーワードをほとんどすべて前の講師が喋ってしまったのだ。
これには参ったが、松下電器に入社し、その後PHP研究所に出向した経歴を見れば納得せざるを得ない。松下幸之助氏の下で経営学を教えられたのだから仕方がない。

 さらに悪いことには、有田までJRに1時間半乗り、それから自分が話すまでにさらに3時間近くもあったことだ。人間の緊張感はそんなに長くは持たないのでこれにもまずいなと感じた。
 しかし、そんなことで負けてはいけないし、聴衆を100%満足させるというのが私の講演ポリシーだから、なんとか反転材料を探したが何も見つからなかった。
仕方ない。後は出たとこ勝負でいくしかない。

 そう諦めた時、質疑応答に移り、誰も質問者がいなかったので、「口慣らし」のためにも一つ二つ質問をした。
そしてトイレ休憩を挟んですぐ私が喋る番になった。
私の講演スタイルはプロジェクターなし、レジュメなしだから、こういう時に融通が利く。
先の講演内容を逆に使わしてもらいながら、話し始めた。
 私の場合はホワイトボードに字をどんどん書き出すと自ら乗ってくるし、講師に動きが出てくるから聴衆も少し態度に変化が出てくる。
聴衆の頷く姿も増えだした。
「視点を変えよ」
「ヒントはユーザーがくれる」
「優秀な人材を営業に回せ」
「交流は足し算ではなく掛け算」

 質疑に入ると結構質問が相次いだ。
聴衆の心に響いた証拠だ。
懇親会ではほぼ全員の人が名刺交換をしてくれたし、主催者の挨拶も始まりの時とは全く変わり賛辞になった。
どうやら今回の講演も皆さんに喜ばれたようだ。


酒蔵(さけぐら).com

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。