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栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

内閣改造も、幹事長辞任もなし??

2010-07-12 14:32:10 | 視点
 菅さん、選挙で「菅敗」したのに、誰も責任を取らず、現体制を続行するらしい。
今回の民主党敗北の全責任は菅さんの「消費税10%」発言にあるのは間違いない。
もちろん底流に「民主党への失望感」があり、それは一人菅さんの責任ではないかもしれないが、菅さんは鳩山政権で副総理を務めた人。
本来なら前政権で鳩山前首相と共に責任を問われる立場にあったにもかかわらず、普天間問題に積極的に関わってなかったというだけで総理のイスが転がり込んできたのだ。
いわば棚からぼた餅。

 それが総理になったとたん自分の力で権力を掌握したような気分になり、独裁を発揮しだした。
この頃から、この人をちょっと勘違いしていたかもしれないと思い出したが、決定打は消費税増税発言を巡るブレ。
 国民に「唐突な印象を与えた」のは菅首相自身で、他の誰でもない。
その結果、選挙に負けたのだから、本来なら敗戦の責任は将が取らなければいけない。
 しかし百歩譲って、国のトップをコロコロ変えるのはやめるべきだとしても、誰も責任を取らない無責任体制はよくない。

 まず最初にすべきは敗因の分析だ。
前回、民主党が勝ったのは地方の現状に配慮したからだ。
しかし、今回は東京しか見ていなかった。
1.東京の経済は回復基調にある。
2.国の財政は逼迫している。
3.マスメディアは消費税増税に好意的だ。
4.消費税増税で国の財政穴埋めを提示しても受け入れられるに違いない。

 こういう論理で進んでいった。
たしかに都市住民は消費税値上げに多少理解を示す向きもあった。
しかし、地方経済は回復基調にあるどころか、相変わらず沈んだままである。
こんな状態で消費税なんかアップされたら、生活がますますアップアップする、と地方票が自民党に流れた。

 いつの時代も反乱は地方から起こる。
地方に配慮しない政党は一度は勝てても二度目の勝利はない。
 菅さんは市民運動から出発したことを吹聴しているが、彼がいう「市民」とは都市住民でしかなかったことが今回はっきりした。
国民を見ていなかったのだ。
 さて菅さん、国民目線に立てるかどうか。

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