今朝は晴れていますのに、
霞のかかった空となりました。
春らしいと言えば、そうなの
ですが、もしかして黄砂・・?
なんて思うのが悲しいです。
折から人工衛星の名の下に
明日にも日本上空をミサイル?
何とも心が落ち着きません。
考えても詮方ない事ですが・・。
こちらは今朝も花冷えでした。
日中は暖かくなりましたが、
それでも平年よりは寒いのでは
・・? なんて思ってみたり・・。
そんな中、心がパ~ッと
晴れるような・・こんな水色の
花が咲きました。(名前は失念)
冒頭の写真のタンポポや、
この花達の笑顔には本当に癒やされます。
さて、私は・・と言いますと、今日もベートーヴェン漬け? です。
と言うより、「英雄漬け」 と言っても、いいかも知れません。そして・・。
昨日の・・ベルリン・フィルの CD の行方がどうにも気になって、探す事、探すこと!
こんな時、必ずや陥る落とし穴と言いましたら・・。
肝心の CD は出て来ません
でしたが、こんなレコードが・・。
ベートーヴェンの 『英雄』 です。
でも今となっては、
聴こうにも聴けない
代物となってしまいました。
ズービン・メータ指揮、
ニューヨーク・フィルハーモニック
とあります。
全集の中の1枚ですが、
その当時、セットで○十万円もしたものです。
何だか懐かしくなってしまいました。
しばし、タイムスリップ。それはそうと・・。
ベートーヴェンがこの 『英雄』 を、ナポレオン皇帝のために書いた事は、
昨日も記しました。しかし完成直後には・・。
「あの男も結局俗物だった。
己の野心を満たすために、
民衆の権利を踏みにじる暴君になるだろう。」
~と叫んだと、後に弟子のリースは書いています。
そして後年、ナポレオンがセント・ヘレナ島で死んだ事を聞かされたベートーヴェンは・・。
「17年も前に、私は彼の哀れな最期に
ふさわしい音楽を書いている。」
~これも弟子のシントラーに、語ったとか・・。
第2楽章の 「葬送行進曲」 の事を言っているのですね。
それも然る事ながら、ベートーヴェン自身の身体の変化(所謂、耳の悪化)に、
絶望した時期でもあったようです。(有名な「ハイリゲンシュタットの遺書」)
つまり、ベートーヴェン自身の暗い宿命の予感に怯え、
死の甘美な誘いに溺れそうな生き方に決別を告げ、宿命をねじ伏せ、
強く生きる事を決意した、ベートーヴェンの内面の闘いの証とも言えます。
そうした事でも、この第2楽章は自分自身への決別のための、
葬送曲でもあるのですね。
このように一つの楽曲も、色々な事に思いを馳せて聴きますと、
違った色合いを持って迫って来るように思います。
勿論、指揮者とオーケストラによっても・・。
音楽も又、奥の深いものですね。