【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

春を誘う花

2012-04-07 16:28:18 | 四季のスケッチ

【春を奏でる香りのラッパ】


【今年は花を咲かせてくれるでしょうか・・】







「何てあの ライラック は良く匂うんでしょう!
こんな事を考えた事がない、ダイアナ、
ライラック の香りには何かこう ・・・
つつましやかでない ・・・ものがあるって?
ギルバートはそんな考えを笑うのよ。
ギルバートは ライラック が大好きなの。
でも、あたしにはあの花はいつも何か
ひそかなあまりにも甘美なものを
思い出させるように思えるのよ」                
                 【「炉辺荘のアン」 第2章】




   又、冬が戻って来ました。
  太陽は出たり入ったり。

   でも雨が降らないだけ良しと
  しなければなりませんね。

   それにしても 「花冷え」 と
  言うには、あまりにもの寒さ。

   尤もこちらでは桜は、
  まだまだのようですけれど。

   ところで汗ばむような暖かさが
  あると思えば、今日のように
  寒くなったり。

   なかなか本格的な “春”
  とはならないようですね。

   麗(うら)らか、日永(ひなが)、
  長閑(のどか)、山笑う等など・・。

   こんな風に春の季語を拾った
  だけでも浮き浮きした気分になる
  春ですが、この春にも様々な説が
  あるようですね。
  一つには 「張る」 説。

   民俗学者でもあり国文学者でもある 折口信夫 は、
  春を 「魂が張る」 と解したそうですが、
  命をはらんで張っている蕾がやがてはちきれ、花が開く。

   若人は希望に胸を 「張って」 卒業し、あるいは入学し、
  あるいは入社する。尤も秋入学になれば、適さなくなりますが・・。







【「ヒマラヤ雪の下(ヒマラヤユキノシタ)」】


   



   さて、季語と言えば、茎立くくたち という素敵な言葉もありますね。
  実際に蕾を付け、“あらっ” と気付いた時には
  既に茎立が始まっていて ・・

   ~なんて事は日常茶飯事。
  植物にとっても待ちに待った春なのでしょうから。

   冒頭の写真は、黄色に続き、
  春の香り高らかに咲いたラッパ水仙。

   もう少し晴れやかな顔をすればいいのに ・・
  と思うのですが、その控え目な楚々とした姿がいいのですよね。

   それにも増して今満開なのが 「ヒマラヤ雪の下」。
  こちらも小さな花が寄り集まって俯(うつむ)いている花ですが、
  その中で精一杯茎立をし、背丈を伸ばしたものもあります。

   そうそう、今日の引用文。
  今年こそ、リラの香りが アン の言うようなものであるか否か、
  確認したい気持ちで一杯です。どうぞ、開花しますように・・。