


「私はね、昔の水準からすれば、 高い教育を受けたと思いますの。 (中略) 大変センチメンタルな人で、 花言葉 なんか、教えてくれましてね。 近頃ではすっかりないがしろにされて いますけれど、あれもなかなか面白いものですわ。 例えば黄色のチューリップは “望みなき恋” を表しますし、えぞ菊は “嫉妬に燃えて御身の足許に死す” という意味なんですよ。 (中略) 同じ言葉が、確か、ドイツ語では ダリヤの事だったと思うのですよ。 無論、それが鍵で、全てを明らかに 示している訳ですわ。 ええと、ダリヤの花言葉は何だったかしら?」 (中略) ミス・マープルが急に叫び声を上げた。 「思い出しましたわ。 ダリヤの花言葉はね、 “裏切りと二枚舌” でしたわ」 【A・クリスティー作 「火曜クラブ」】 |

この所の暑さは、“猛暑を越える暑さ” なのだそうです。
とうとう、こんな文字が巷を躍るようになりました。
今日もその暑さに変わりありません。
おまけに夕立どころか、雨一滴すら落ちません。
一雨、欲しいところです。


さて、昨日が 「淑女」 の薔薇なら、今日は 「白い妃」 の百合。
いずれも夏の庭を飾る気品溢れる花ですね。
同時に特別に暑い今年は、この花に特別の清涼感を感じます。
しかもこの百合は、裏庭に咲いた自然からの贈物。
初めは1本だったものが毎年1本ずつ増え、今年は3本に。
1本に2輪ずつ咲きますから、
咲き揃えば、それはそれで見事です。
ところで今日も 『A・クリスティーの世界』 から。
言うまでもなく、白百合の花言葉は 「純潔・貞操」。
結婚式のウェディングフラワーとなっている事は、周知の事です。
それにしてもミス・マープルの言葉が面白い!
植物に関して殊の外、造詣が深く、「想像の余地」 もたっぷりです。