【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

炎天下の白い妃 ~ 百合

2013-08-17 15:45:15 | 香る庭の花綴り








「私はね、昔の水準からすれば、
高い教育を受けたと思いますの。
(中略)
大変センチメンタルな人で、
花言葉 なんか、教えてくれましてね。
近頃ではすっかりないがしろにされて
いますけれど、あれもなかなか面白いものですわ。
例えば黄色のチューリップは “望みなき恋”
を表しますし、えぞ菊は
“嫉妬に燃えて御身の足許に死す”
という意味なんですよ。
(中略)
同じ言葉が、確か、ドイツ語では
ダリヤの事だったと思うのですよ。
無論、それが鍵で、全てを明らかに
示している訳ですわ。
ええと、ダリヤの花言葉は何だったかしら?」
(中略)
ミス・マープルが急に叫び声を上げた。
「思い出しましたわ。
ダリヤの花言葉はね、
“裏切りと二枚舌” でしたわ」
                 【A・クリスティー作 「火曜クラブ」】




   この所の暑さは、“猛暑を越える暑さ” なのだそうです。
  とうとう、こんな文字が巷を躍るようになりました。

   今日もその暑さに変わりありません。
  おまけに夕立どころか、雨一滴すら落ちません。
  一雨、欲しいところです。












   さて、昨日が 「淑女」 の薔薇なら、今日は 「白いきさき の百合。
  いずれも夏の庭を飾る気品溢れる花ですね。
  同時に特別に暑い今年は、この花に特別の清涼感を感じます。

   しかもこの百合は、裏庭に咲いた自然からの贈物。
  初めは1本だったものが毎年1本ずつ増え、今年は3本に。

   1本に2輪ずつ咲きますから、
  咲き揃えば、それはそれで見事です。

   ところで今日も 『A・クリスティーの世界』 から。
  言うまでもなく、白百合の花言葉は 「純潔・貞操」。
  結婚式のウェディングフラワーとなっている事は、周知の事です。

   それにしてもミス・マープルの言葉が面白い!
  植物に関して殊の外、造詣が深く、「想像の余地」 もたっぷりです。