


手紙は黄色く色褪せて、ぼやけ、 過ぎ去った年月のため不明瞭になっていた。 (中略) パーサ・シャーリーには手紙を書く才能があり、 時を経て後までも美しさと香気を 留める言葉と思想が、 書き手の美しい個性を具体化していた。 手紙は愛情深く、親密で、神聖であった。 【「アンの愛情」 第13章】 |

今日は何となく、はっきりしない天気になりました。
降るでもない、晴れるでもない、
日が射して来ても、苦笑いでごまかしているよう。
そのせいか、この所のヒンヤリ感は相変わらず。
なかなか湯たんぽが手離せません。

【手描きの薔薇 & 手編みレースのランプの下で】

叔母から5月の連休に
一時帰国するとの
連絡がありました。
筆まめで達筆な
叔母は、断然手紙派。
これまでの手紙は
全部取ってあります。
さすがに今日の
『アンの世界』 の描写
までには至っていませんが、
年月が偲ばれる色になって
いるものも。
メールにはまずこんな事は
ありませんものね。
例え手紙を整理する事に
なったとしても、それなりの
儀式があるような気がするのです。
“ピツ” で一瞬で消え去る
メールとは違います。
言霊(ことだま)があると信じている私にとって、
かつての日本人が一言、一言に込めた言葉を大切にしたいのです。
“書く” という事は、少なくとも“心” が入っている気がします。