.....アベカズノリさんはおとこである。とてもいい男、顔が?いいえ 顔はごつい。エナジーがビンビンくる。電車であったら周囲 2Mはひとが引くだろう。語りを聴いていて 翻訳ものより和もの....それも任侠とか近松とか聴きたいなぁ...と思った。
ごついけれど、透明感がある。この透明感はどこからくるの?アベさんはほんとに役者でいることがすきなんだ....たぶん名を売ろうとか金を稼ごうとか思っていないのかも......ちかごろ亡くなった赤塚不二雄さんの葬儀のタモリの弔辞の一節を思い出した。.....”あなたは私の父のようであり、兄のようであり、そして時折みせるあの底抜けに無邪気な笑顔ははるか年下の弟のようでもありました。......あなたの考えは、すべての出来事、存在をあるがままに、前向きに肯定し、受け入れることです.....”
”そして......その裏には強烈な反骨精神もありました。あなたはすべての人を快く受け入れました。そのためにだまされたことも数々あります。金銭的にも大きな打撃を受けたこともあります。しかしあなたから、後悔の言葉や、相手を恨む言葉を聞いたことがありません。.....”
日本にはそういう男が昔いっぱいいたんだと思う。自分の信じることのために向かっていくおとこ、強気をくじき 弱きをたすけ...子どものように無邪気にわらい.....帰りがけ.....アベさんに「......昔はあなたのような男がたくさんいた。でも今はいない。ずっと..... .....今日はありがとう」と話した。なにかに向かってまっすぐひたすら行く、ぐいぐい行く....すると余分なカザリとかアクみたいなものがはがれてすきとおってゆくのかも。意外とおんなには少ない。
......わたしにはわかっていた。わたしのすぐそばにそういうおとこがいたのだ。.....わたしの夫はであったころ、まさにそういうおとこだった。......わたしはそれだから一緒になった。人生には光と影がある。ひとには光と影がある。すべてのものに光と影がある。おとこについてゆくおんなには覚悟がいる。
アベさんはもっと駆け上がるだろうな....ふとそんな気がした。ふたつの語りをとおしてわたしはまだ アベさんのなかのもっと暗い根源の闇を見せてもらっていない。それはあるだろうか....あったらすごい役者になるだろう。ワークショップがたのしみになった。.....それからついでに書いておくが、ネットカフェは推奨しません。場所にもよるだろうが あそこには煌々と白くひかるなかにしめやかにうごめくモノがある。あまりちかづかないないほうがよいモノの気配がある。
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