▲ 2013年12月3日の英国インディペンデントより。
最近、かなり驚いたことがあります。上のインディペンデントの記事のことではありません。
そこに写っている「人民元紙幣」のことです。
とりあえず、ご覧いただきたいと思います。
何億人もの人々が「これで生きている」紙幣の中に
下は、上のインディペンデントの記事に出ているものと同じ中国の 100元の人民元紙幣です。1999年に発行された第5版というもので、 現行で流通しているものです。つまり、中国の人たちが「毎日、生活のために使っている」ものです。
この 100人民元紙幣の中の、下で丸く囲んだ部分に注目してください。
中国の初代国家主席の毛沢東の顔の横です。
この部分の、まあ、どちらでもいいんですが、90度回転させて見てみます。
上の写真ではよくわからないかもしれないですが、この部分をイラスト化しますと、まあ大体、下のようになるのです。
カラー化すると、このような。
何か他のデザインがそのように見えるだけかとも考えたのですが、まあ・・・やはりどう見ても、猫 (笑)。
猫の王様に土下座する猫たち?
いずれにしても、相当、ふざけた感じのする図柄が描かれていて、「お金に土下座しなさい」と描かれているような紙幣で実際に人々が生活しているという事実に、驚くと同時に、なんとも寂しい気分になったりしたわけなんですが、私は実際の人民元を手にしたことがないですので、持ってらっしゃる方はお手元のを確かめていただくとよろしいかと思います。
このことを知ったのは、中国の人が書いたと思われる下のブログでした。
▲ (百人民元紙幣の奇妙なデザイン)より。
いろいろな通貨に見る「目」たち
上のブログにある記事には、次に、中国人民銀行が 2000年に発行した記念金貨に言及しています。下のような記念金貨です。
普通の金貨に見えるのですが、ブログの作者は、上のすべての金貨に共通して描かれている下の「目」のように見えるデザインに言及します。
ブログ作者は以下のように記しています。
記念コインのデザイナーの公式な説明によると、これらの金と銀のコインの裏柄のデザインは、中央にあるのが地球で、それが雲に囲まれている。その周囲を惑星、平和を示す鳩、そして、太陽、小麦、樹、生物の遺伝子、さらに月、マウス、銀河を記したものだという。地球が眼のように見えるデザインにしたことについては、「目は人類の生存と発展の概念を見ている存在として描いた」と説明している。
しかし、実際には、多くの国の中央銀行の発行する通貨には、同じように「目」が記されている。
とのことですが、上に出てくる「ホルスの目」というのは下のようなものです。
上の記事にはフリーメーソン云々とありますが、基本的には古代エジプト文明のシンボルのひとつと考えたほうがわかりやすいかと思います。ホルスの目 - Wikipedia には、
古代エジプトのホルス神はハヤブサの頭部を持つ太陽と天空の神で、その右目は太陽を、その左目は月を象徴していた。ホルス神の左目である「ウァジェトの目」は、ホルス神が父オシリス神の敵であるセト神を討つ時に奪われた。
とあります。
この「ホルスの目」については、人間の松果体を表しているという概念などもあり、いろいろと混沌とした存在で、過去記事にも書いたことがありますが、そのあたりは今回の話とはまた別の話ですので、記事のリンクをしておくにとどめたいと思います。
・あらゆる手段で「光」を求める生命: フンコロガシの行動、松果体の意味、そして「太陽神の目」の実体
2013年01月29日
▲ 上の記事より。
全然関係ないですが、フランスの20世紀の作家であるジョルジュ・バタイユという人は『松果体の眼』という小説の中で、
と書いています。
バタイユは、太陽と地球のエネルギーの循環は火山によっておこなわれ、そして、それが人間に入ったあと、再びエネルギーを太陽に循環させるのが松果体の役割だと考えていたようです。
仮にホルスの目が松果体と関係しているとした場合、「ホルスの目は世界の循環のメカニズムのシンボルでもある」ということにもなるのかもしれません。確かになんだかよくわからないですが、ここまでわからない話だと、むしろ魅力的な響きでもあります。
ああ、何だかんだと脱線してしまいました。
話を戻します。
上の中国の人のブログには、
> 実際には、多くの国の中央銀行の発行する通貨には、同じように「目」が記されている。
と書いていて、その後にその実際の例を写真と共に挙げています。
米国の1ドル紙幣に関しては比較的有名かとも思いますが、下のように、抽象的ではなく、かなり明確に目が描かれています。
米国1ドル紙幣
次はウクライナの紙幣。ウクライナの通貨単位は「フリヴニャ」とのこと。
ウクライナ500フリヴニャ紙幣
次はエストニア。現在のエストニアはユーロ圏ですので、これはその前の通貨だった「クローン」という紙幣のようです。
エストニア50クローン紙幣
多くの国の、というわりには、挙げられているのは3例ですけれど、「目」というのは象徴的ではあります。
他にもそのブログでは、人民元やドル紙幣に隠された「六芒星」(ダビデの星)や、666や13の数字について書かれてありますけれど、そういう陰謀系の話はともかく、結局、最も驚いたのは最初にご紹介した「ネコ」でした。
それにしても、トップに貼ったインディペンデントの記事の写真のように大量の紙幣を扱っている写真。以前は何とも思わなかったあのような光景も、「このすべてに猫の王様が描かれているんだなあ」と思うと、苦笑にも似た人間の経済生活への何とも言い様のない感情が湧いたりします。
もう1度見てみます。
あーいるいる。
これが。
「お金に土下座して生きなさい」というような示唆ですかね。
実際、中国人だけじゃなく、今の世界のほとんどの人々はそうして生きていますし。
そのうち、日本の紙幣にも猫が登場したりして。