深夜 wow wowで マレーナ を放映していた。
前から観たかったので 最後まで 見てしまいました。
マレーナ - Wikipedia
2000年に 放映された。
場所は日独伊三国同盟のおなかまイタリアの港町 時代は第二次大戦前夜
マレーナは その美貌とみごとなプロポーションで少年から老人まで
男たちの目を 釘付けにしていた。
やがて開戦 マレーナの夫は 結婚後わずか2週間で出征してしまう。
マレーナに魅せられた少年レナートはひたむきにマレーナの一挙手
一投足を 追い求める。そして出すことのない手紙を書き続ける。
夫の戦死の報せ やがて英軍の空襲がはじまり父も帰らぬひとになる。
マレーナの美貌に嫉妬した女たちの目は冷たく 色好みの男たちはマレーナ
を手に入れようと野卑な目を向ける。孤立したマレーナは 食べるために
黒髪を切り落とし 金髪に染め ドイツ兵相手の娼婦になる。
やがて 敗戦 街のひとびとは打って変わったように占領軍を歓声で
迎え 女たちはマレーナを引きずり出して 打ち叩き辱めを与える。
男たちはだれひとり マレーナを守ろうともしない。
少年レナートはこぶしを握りしめ マレーナを見つめるしかなかった。
追われるように黒のスカーフに顔を隠し 満員列車にのって街を
出てゆく マレーナを 少年は見送った。
海にいるのは… - Wikipedia
1974年発表 50年前の作品とは思えぬみずみずしさです。
少年アレクサンダーはみなしごで ハイスクールの先生に引き取られて
育った。妻を亡くした先生にはアレクサンダーと同じ年のヒルデガードという
娘がいた。ヒルデガードはアレクサンダーに思慕を寄せていたが
アレクサンダーの胸の奥には ゆたかな金髪 大地色の瞳をした女性の
面影が深く沈み いつか その女性に会いたいと願っていた。
そんなアレクサンダーの前に ある日 奇妙な紳士があらわれる。
彼はオーガスティンといい 今 休暇中だという。アレクサンダーの想い人
のことを聞くとオーガスティンは『そんなのは 海の底にしかいないよ』
とつぶやく。ヒルデガードを守りえなかったことで 打ちのめされている
アレクサンダーをオーガスティンは海辺の散歩に誘い ホテルで休んで
ゆくように言う。オーガスティンはアレクサンダーをモデルに絵を描く。
『恋人は娼婦だった。あたためた砂糖入りのワインが好きだった』
勧められたワインは懐かしい味がした。
オーガスティンは 突然 アレクサンダーを抱擁する。
心地よい抱擁だった しかしアレクサンダーはオーガスティンを押しのける
キャンバスが倒れる
オーガスティンがアレクサンダーをモデルに描いたのはひとりの女性....
ゆたかな金髪 大地色の瞳 ...... 娼婦アリス
アレクサンダーはすべてを思い出す
『マミー マミー オーガスティンがきたよ 寒いのにきたよ』
『オーガスティン 肩に のせてよ』
アレキサンダーの母アリスは 夫が戦死した後 乳飲み子を育てるために
その身を売った。ひきとってくれた先生も オーガスティンも アリスの家の
客だった。
アリスは かぼそい身体を窓辺にもたせかけ よくうたをうたっていた。
海にいるのは男たち♫ 寄せる真実 かえすいつわり
かえす真実 寄せるいつわり
アリスのうたの 真実は だれにあったのか いつわりはだれにあったのか....
オーガスティンはその後 提督として再び戦艦に乗り 壮烈な戦死を遂げる。
以上 うろ覚えですが あらすじです。
マレーナ と 海にいるのは 共通するのは 夫が戦地に行き 残された妻が
口に糊する為 娼婦となる という シチュエーション ....
おそらく記録には残らなくても そのような境遇の女性たちは 彼我をとわず
あまたいたことでしょう。
そして もうひとつ共通するのは その女性たちの存在が少年がおとなになるための
イニシェーションであるという設定です。
ふたつのものがたりについて 少年たちのその後 マレーナのその後は書くのを
控えさせていただきました。もし気になったら さがして ください。
もうひとつ 付け加えますと
『海にいるのは...』は わたしにとって 人生を変えた ものがたりでした。