人生日訓(115)
「一足づつ運べば必ず行きつくものなり」
鈴木正三の言葉。本文には、「東えも西えも行かんと思い、一足づつ運べば、必ず行
きつくものなり」とある。さてこれから先、自分の目的地までは千里も万里もあるとす
る。行先の事を思うと、頭がぼうっとして、手も出ず、足も動かない。どこから手を出
していいのか、足を動かしたらいいのか、まず大抵は「頭」にきてしまうものである、
そこを正三が厳しくいっているのである。さきの千里、万里のことを数え立てること」
はないのだ。東え行こうと思ったら、東の方へ足を一歩進めたらいい。一歩進めば、
一歩だけ千里に近ずき、やがて、それを繰り返していれば、いつの日にかは、必ず、
目的地に「到達するものである。さきに目をうばわれるな。せくな、あわてるな、方向
さえ狂っていなければ、ただの一歩、一足である。やがて必ず目的地に到着すると
いうのである。
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1月から咲く花「梅」
開花時期は、 1/20 ~ 4/ 5頃。 1月中旬頃から咲き出すもの、 3月中旬頃から咲き出すものなど、 さまざま。 また、桜とちがって、 咲き方も散り方もゆっくり。 ・木の花が ほとんど咲いていない冬に、 「ついに梅が咲き出したか♪」 という、 うれしさのインパクトは大きい。 ・漢名でもある「梅」の字音の 「め」が変化して 「うめ」になった。 ・「紅梅(こうばい)色」■ → 色 いろいろ へ ・いろいろな園芸種がある。 ・とてもよい香りの5弁花。 「馥郁(ふくいく)たる梅の香り」 の”馥郁”とは、 「とてもよい香り」の意味。 (そういえばこの言葉って、 梅の香りにしか 使われないような気がする♪) ・中国原産。 奈良時代の遣隋使(けんずいし) または遣唐使(けんとうし)が 中国から持ち帰ったらしい。 「万葉集」の頃は白梅が、 平安時代になると 紅梅がもてはやされた。 万葉集では梅について 百首以上が詠まれており、 植物の中では「萩」に次いで多い。 ・幹がゴツゴツしているのが特徴。 花を見ただけでは 桜などと区別がつきにくい。 ・実が梅干しとなる(白梅の場合)。 梅雨の頃に収穫する (梅干し、おいしいです)。 江戸時代には、 各藩が非常食として梅干を 作ることを奨励したため、 梅林が全国で 見られるようになった。 ちなみに 「梅雨(つゆ)」の名の由来は、 梅の実がなる頃に 雨が多いかららしい。 ・梅の字は「母」の字を含むが、 中国ではつわりのときに 梅の実を食べる習慣があるらしい。 ・薬効 せきどめ、解熱 ・薬用部位 未熟果 ・生薬名 「烏梅(うばい)」 ↑ 上へ ★「鶯宿梅(おうしゅくばい)」の 故事 ある時、 宮殿の前の梅が枯れてしまった。 そのときの天皇、村上天皇は これを残念に思い、 かわりの木を探させていたが、 ある屋敷で良い梅の木を見つけて それを勅命で宮殿に献上させた。 そしてその木を植えてみたところ、 屋敷の女主人の書いた歌が 紙で結びつけてあり、 「勅なれば いともかしこし 鶯(うぐいす)の 宿はと問(と)はば いかがこたえむ」 とあった。 歌の心を知る天皇は、 すぐにこの梅の木を 元の屋敷に返したという。 (ほのぼのとしたお話です) ↑ 上へ ・「松 竹 梅(しょうちくばい)」 ・中国の 「四君子(竹、梅、菊、蘭)」 の一つ。 水墨画の画材にもよく使われる。 ・「梅に鶯(うぐいす)」 梅に鶯を配した豪華な図柄 → とりあわせの良いものの たとえ。 他に「獅子に牡丹」 「紅葉に鹿」
(季節の花300より)