BPが毎年恒例の「BP Statistical Review of World Energy 2019」を発表した。以下は同レポートの中から天然ガスに関する埋蔵量、生産量、消費量、貿易量及び価格のデータを抜粋して解説したものである。
*BPホームページ:
http://www.bp.com/en/global/corporate/energy-economics/statistical-review-of-world-energy.html
(2000年~2018年の間に1.8倍に伸びた天然ガス貿易!)
(2)天然ガスの貿易量(2000年~2018年)
(図http://bpdatabase.maeda1.jp/2-4-G01.pdf 参照)
2018年の世界の天然ガス貿易の総量は9,430億立法メートル(以下㎥)であり、内訳はパイプラインによるものが5,120億㎥、LNGとして取引されたものは4,310億㎥であった。パイプライン貿易が全体の54%を占めており、LNG貿易は46%である。天然ガス貿易に関与している国は多数にのぼるが、これらの国の中には日本のようにパイプラインによる輸入がなく全てLNG輸入に依存している国がある一方、カザフスタンのようにパイプラインによるガス輸出のみを行っている国、更には米国とカナダのようにパイプラインで相互に輸出と輸入を行っている国、あるいはカタールのようにLNG輸出から始まり今や近隣国にパイプラインによるガス輸出も行っているなど様々な形態があり、天然ガス貿易は多様化している。
2000年以降の天然ガスの貿易量を見ると、2000年に5,280億㎥であった貿易量は2004年に6千億㎥、2007年に7千億㎥を突破した。しかし同年以降は伸びが鈍化し、8千億億㎥に達したのは2016年であった。2017年、18年には急増し2018年の貿易量は9,430億㎥に達している。、2000年の1.8倍に達している。因みにこの間のパイプラインの伸びは1.3倍に対し、LNG貿易は3.1倍と言う高い伸び率を示している。
2000年と2018年を比較するとパイプラインによる貿易量の伸びは1.3倍であったのに対してLNGの伸び率は3.1倍である。LNGは最近の伸びが特に著しく2010年には対前年比21%という高い増加率を示している。天然ガス貿易はパイプライン或いはLNG設備が完成すれば貿易量が飛躍的に伸びるという特性があるが、LNG貿易は近年ロシア、豪州の設備新設或は米国のシェールガス液化等により供給力が増加したことが貿易量の増大につながっている。このような貿易構造の変化の結果、貿易全体に占めるパイプラインとLNGの比率は2000年にはパイプライン73%、LNG27%であったが、その後LNGの比率が徐々に増加、2006年には30%を超え、2018年はパイプライン54%に対しLNG46%とほぼ均衡しつつある。
(続く)
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