ITSを疑う

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首都高速のETC代替無線装置

2007年10月08日 | 高速道路
首都高速はETC未装着ユーザーの救済策として簡易無線装置という名のETC類似機器を導入するといっている。
これが具体的にどんな機械になるのかは分からないが、いずれにしても非常に苦しい自己矛盾を孕んだものになるだろう。

簡易無線装置はコンビニなどでの販売を想定し、簡易的に車両に装着できるものにするという。シンガポールのERP機器(これは日本製だそうで)のような大きさ、形状で、乾電池かシガーライタ電源を使いダッシュボード上に据え置き、小売価格3000円程度、という感じであろうか。

入口では一旦停止をして、有人ブースで電子マネーから最高料金を引き落とす。
この段階で不足があれば現金でチャージをすることになるのだろう。そのための一旦停止ということらしい。

一方、入口と出口の情報は車載器にETC類似技術で無線通信され(=DSRC)、出口で差額を電子マネーに戻すという。これはノンストップになる。首都高の出口には一車線のところが多く、一旦停止をするクルマがあると渋滞を招く。

出口での返金がノンストップで可能なら、入口での課金も技術的にはノンストップで出来るはずだ。前述のとおり、チャージ額が不足してチャージするケースを想定しているのかもしれないが、ゲート方式ならノンストップにすることは可能だろう。
これは現在のETCと変わらない。

なぜ入口で一旦停止させるのか?
おそらくはETCとの利便性における意図的な差別化だろう。
装着作業や手続きが面倒で価格も高い通常のETCに対して、コンビニで買え、簡単に装着でき、価格も安い簡易無線機が同じ使い勝手じゃまずいだろ、ってことなんじゃないかと思う。
しかし、似たような、それでいて違う支払い規格・仕様を持つシステムをあらためて導入することが本当に正しい選択肢なのか、良く考えた方が良い。

私は単にプリペイカード利用で、簡便装着に対応したETCを廉価で分譲すれば良いだけだと思う。