ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

首都高の簡易無線装置 続き

2007年10月15日 | 高速道路
首都高の簡易無線装置については、多くのコメントを頂いた。
既にかなり完成されているようで、海外への売り込みも視野に入っているという情報も頂いたが、どこのメーカーさんのことなのかは想像するしかない。

さて、この新システムで思うのは、「今ETCをつけていない人」が本当にこのシステムを導入するのかな、ということだ。

以前、つけない理由でもっとも切実だったのは、「クレジットカードが作れない」ということであったが、今はデポジット預託の「ETCパーソナルカード」がある。

次によくいわれる費用面であるが、今やETCは実質無料~5000円程度で装着ができる。また、決済用の専用カードも年会費無料が主流だろう。ETCの装着に関して、費用面の制約はほとんどなくなってきているというのが実態だ。

では、何が制約なのか?
「それほど使わないから手間をかけてETC装着するまでもない」
というのがほとんどの未装着ユーザーの気持ちだと思う。

一方、導入検討中の簡易無線装置だが、
・コンビニで貸与、3000円程度のデポジット
・装着はダッシュボードにおくだけ
・電子マネーに入金必要
・入口の一旦停止が必要
・返金を実現するためにはコンビニなどでの手続きが必要
 (実際にはチャージ時に返金、ということだろう)
・首都高でしか使えない

これらの内容であれば、ETCをつけちゃったほうが良い。
初期導入コストはほとんど差がない。つけた後の利便性はETCが断然高い。

繰り返しになるが、こんな新しい規格を新規導入するよりもETCの仕様を簡便方向に見直して普及させるほうがはるかに賢いと思う。
たとえばダッシュボード上の簡易装着とか、車両データとのマッチング廃止とか。
料金に影響する車の大きさはゲートで測定しているんだから、どうしても車載器側で車両データとのマッチングをしなければならない理由はないだろう。

実際ナンバープレート情報とのマッチングでゲート制御なんてやっていないらしいし。