二つ星の空

(旧「風からの返信」-11.21.09/「モーニングコール」/「夢見る灯台」/「海岸線物語」)

「流星ワゴン」~オブリガートの優しい旋律に耳を澄まそう~

2015-02-17 05:23:33 | 吉岡秀隆
崖っぷちの夜。星はきれいだ。

見上げれば、雲の向こうに、底なしの深淵。

「流星ワゴン」第5話を観た。
何て優しいんだろう。最近では観たことのないくらい、穏やかで落ち着いていて、、、何というか、とてもしっくり来る展開だった。

今回の演出は田中健太さん。劇中の橋本さんの息子である「健太君」と同名(苦笑)。
田中さんの演出ってどんなだろう、と興味深かったんだが、本当に「ありがとう!」と言いたくなるような繊細さだった。
ホームページスタッフのブログも読んで、撮影風景の和やかな様子に温かい気持ちになった。


今回は橋本親子の気持ちが丁寧に描かれていた。
死んだ人の気持ち、なんて、ファンタジーでしかないんだが、それを、そっと「手当」するタッチで描いてくれたのが嬉しかった。

メインである永田親子の主旋律は、助奏である橋本親子の旋律に呼応していて、今回は助奏が際立つことで、お互いの輪郭を浮かび上がらせているようで、とてもいいなぁと思った。

橋本さんと健太君のために、必死になって行動している永田さんを観ていたら、「いいやつなんだよなぁ」と思い、今回の展開の中での彼の気づきが、今後の彼の運命にも影響していくんではないかと思った。


死んでしまった橋本さんも健太君も、後に残された奥さんも。

最後の瞬間に深く関わってしまった運転手さんも。その奥さんも。お子さんも。

奥さんに寄り添ってきた、親友も。

皆が、優しくて、一生懸命で、それなのに、断ち切れてしまった命は二度と帰らない、取り返しがつかないという苦しみが、じんわりと胸を締め付けていた。

ありがとう。

崖っぷちでろくな感想書けないけど、せめてここから感謝とエールを。

二度と戻らない人のことを考えました。
悲しみにうちひしがれている人のことを考えました。

生きてほしい。還らない人に殉じるのではなく、切り捨てて忘れるのでもなく。
どんなに難しくても。一緒に、しっかり生きてほしい。生きていきたい。

「流星ワゴン」ありがとう。来週までがんばるよ。

コメント
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