12月30日(金)大納会の市場概況です。日経先物は午後3時15分現在。 下に3日の海外市況
◆日経先物:8440(+50円)OSC52%(+4%)12月20日のOSC38%、終値8330円から切り返しに転じる。RSIは38%(+3%)
◆日経平均:8455円(+56円)OSC58%(+3%)12月19日のOSC40%、終値8296円から切り返し転じる。RSIは46%(+9%)
◆TOPIX:729(+6)OSC57%(+6%)12月22日のOSC40%、終値723ポイントから切り返しに転じる。RSIは43%(+10%)
◆マザーズ指数:396(+5)OSC52%(+-0%)12月26日のOSC45%、終値391ポイントから切り返しに転じたか?RSIは45%(+6%)
◆騰落レシオ(25日間)
東証1部:109.94%(+11.83%)-12月30日現在。
マザーズ:101.36%(+5.2%)-12月30日現在。
◆10日高値移動平均値超の銘柄比率39%(+14%)
◆10日安値移動平均値未満の銘柄比率23%(-14%)
今日はほとんど相場は見ておらず、前場終了後に気になる大掃除をしました。後場後半にソニーなどピボットを超えて上昇しておりました。テクニカルには、各市場ともに切り返しの形を整えて来ておりますね。年末年始は、よく荒れる相場ですので、来年早々にかけての欧州情勢その他の動向を注視したいと思います。何とかこの危機を収めて欲しいのですが、日本も結局、りそななどに公的資金を注入して、やっと金融危機が収まりました。欧米もバブル崩壊で金融機関が含み損を抱えたままです。あと最低2-3年は、含み損を解消するにしてもかかるはず。しかし、不動産バブルも中国、そしてロシアでも崩壊しつつあり、もうバブルを起こす対象が、今の世界にはほとんど残されておりません。これが、今の世界の大問題ですが、いわゆる自業自得ってことになりますね。
持ち越しはありません。
【以下は3日の海外市況】
◆ドル・円:76.71円(-26銭)OSC33%(-5%)12月21日のOSC64%、終値78.08円から円高方向へと切り返し中。RSIは25%(-6%)
◆ユーロ・ドル:1.305ドル(+0.011ドル)OSC49%(+8%)12月28日のOSC33%、終値1.294ドルからユーロ高へと切り返しに転じたか?RSIは52%(+22%)
◆USドルインデックス:80.18(-0.31)50MA(78.31)上での揉み合い。(30日現在)
◆10年債利回り:1.89%(-0.02%)50MA(2.04%)を上限にしての跳ね返される。(30日現在)
◆米3ヶ月国債:0.02%(+-0.00%)対10年債スプレッド:1.87%(-0.02)3%切ると要注意。(30日現在)
◆NYダウ:12397ドル(+180ドル)OSC57%(+-0%)RSIは63%(+12%)12月19日のOSC41%、終値11766ドルから切り返し中。
◆ナスダック:2649ドル(+44ドル)OSC57%(+4%)、RSIは55%(+11%)12月19日のOSC38%、終値2523ドルから切り返し中。
◆上海総合:2199(+29)OSC55%(+9%)RSIは34%(+9%)12月27日のOSC44%、終値2166から切り返しに転じる。(30日現在)
◆VIX指数:22.97(-0.43)200MA(25.79)を割り込んでから下落するも再度反発中。
◆WTI原油先物:102.96ドル(+3.76ドル)200MA(95.79ドル)を一気に回復し上昇の節目に到達。
◆CRB指数:313(+8)50MA(312)を一気に回復する大幅上昇。
◆NY金:1605ドル(+40ドル)200MA(1625ドル)を大きく割り込み、そこからの急回復中。
◆バルチックドライ指数:1624(-114)50MA(1872)を割り込み、その下で揉み合いからの一気の下落。
◆セミコンダクターインデックス:369(+4)50MA(372)にタッチしその近辺で終了。
◆シカゴCME(円建て):8570円(+120円)
ユーロ・円が薄商いの虚を突いてついに100円割れ。スペインの来年の財政赤字が予想より悪化するとの当局のコメントが出ただけです。もう、皆さん、ユーロの次のニュースを待ち構えている感じ。ニュースがない時は少し買い戻して、その資金をニュースが出た途端に全員で売り込む。まさに、ハゲタカのような行動パターンですね。
CDSなどデリバティブも暗躍しているのでしょう。無理矢理安値に落とし込めば込むほど、CDSでもがっぽり儲かりますからね。こんな金融市場の人々も、この世界が大混乱に行き着いて、食料すら満足に口に出来ない事態までは追い込みたくはないでしょう。そうなれば、一部の大金持ち以外はなすすべがないですから。
でも、こういうだらしない状態に政府財政を追い込んでしまったのは、日本を含めた各国の政治です。政治家が単なる職業に堕してしまっている日本は別として、欧米のトップリーダーは少なくとも社会を好転させようという気概だけは持っていたとは思いたいんですが、いかんせん、金融市場のこうした非情なまでの「仕掛け」についての理解がやはり乏しかったと見えます。
財政・金融の一体化、政府機能そのものの一体化、こうしたことが伴わない限り、今回のユーロのように、いつの日かその体制の矛盾が噴出してくるというのは、ある種の経済・金融思想からの必然的な帰結とも言えます。そこのところの連関システムへの理解が出来ていなかったということかも知れませんが、ミッテラン時代に大統領顧問を務めた、ジャック・アタリ氏は、明確にその点を近著でも指摘しておりますから、要するに、各国の政治家の勉強不足ということだけかも知れません。
来年は、本当にその崖っぷちから這い上がれるかどうか、まさに正念場を迎えますね。ユーロの次はドル、そして円でしょう。日本国債の、6月から11月までの投資家別買越額ランキングを見て愕然としております。約72兆円も外国勢が買い越ししていて、これはダントツです。(政府短期証券も含みますが)財務省は国債がスムーズに捌けるので安堵しているでしょうが、株と同じで、買ったものには必ず売りが出ます。長期保有など外人はこれっぽちも考えておりません。裏では日本国債のCDSを安い今の段階で、せっせと買い込んでいることでしょう。豚は太らせるだけ太らせてから食えという格言?そのものの行動ですね。
こうした仕込んだ「爆弾」が一気に破裂するのには半年もかかりません。欧州の例を持ち出すまでもなく、ものの2-3ヶ月です。日本国債を安いところで仕込んでいる日本の金融機関は、今は益出ししながら、再度高い(金利が安い)日本国債への再投資に回しておりますが、段々と平均価格が上がってきている筈です。(低い金利の国債の手持ちが増える)そうなると、利益限界の利回り水準が低下をし続け、ほんの少しの国債金利の上昇(例えば0.5%-1%)で、ブレークイーブンとなり、それ以上金利が上がる兆候が見えれば、株と同じで、皆さん、一斉に売りに入るため、スパイラル的な金利上昇に陥ることは必定ですね。
そのきっかけを作るのが、外人投資家の今回の買いだめですね。そうなるともう悲惨な状態になります。最悪の事態は、健保、年金、公的サービスなど全部停止状態となることです。何しろ、公務員の給料すら国債が売れないので出せない状態ですから。もちろん、こうならないように、日銀がやむなく様々な手段で国債の引き受けオペをするでしょう。そのことが、ついに通貨としての円の信認が奈落に落ちる号砲となります。日銀だけしか日本国債が買えないとなれば、まさにギリシャ状態もいいところです。円の信用はがた落ちとなり、円安が急激に進行します。そうなると行き着く先はインフレしかありません。ハイパーにはならないと思いますが、20%~80%程度の物価上昇はあるでしょうね。(この物価上昇で借金も目減りするから万歳だとか、馬鹿なタレント学者がテレビで言っておりましたが、政策経費も同様にインフレになるので、その借金低減効果はないということが、学説的にも証明されております。)今もっている100万円の貯金も半分以下になるかも知れません。株はもちろん暴落状態。金融機関は軒並み公的資金が注入され国有化。しかし、これは単に経済の血液を確保するだけの処置であり、買い付け騒ぎを押さえ込むための処置でしかありません。
年初から、こういう悪い話を綴るのも気が引けますので、つい、年末に最悪シナリオを書いてしまいましたが、こうならないことを祈るほかありません。消費税上げが頓挫すれば、この時期が一気に早まるかと思います。
ということで、今年もこのブログを訪れて頂きありがとうございました。
来年も、世界の経済・金融状況をウォッチするための「市場概況」は、備忘録的な意味もあり更新し続けていくつもりですが、もう少し大きな流れを掴むことに専念しての株式投資という方向へとチェンジするつもりですので、ブログの更新は朝の定刻という訳には行かないかも知れませんが、その点はご承知置き下さい。
それでは、来年、皆様方にとって、良い年となりますように。。
-----3日の海外市況へのコメント-----
米ISM製造業景気指数が予想を0.5ポイント上回る結果、また建設支出もよそうを+0.7ポイント上回る好結果となり、ドイツ経済指標も好結果だったことから、ユーロの買い戻し、株高へと転換しております。
原油を初めとした商品へも資金が流入。唯一、バルチック指数だけが大幅下落。
日経先物も+130円で返って来ておりますので、まずは縁起のいいスタートとなりそうです。
◆日経先物:8440(+50円)OSC52%(+4%)12月20日のOSC38%、終値8330円から切り返しに転じる。RSIは38%(+3%)
◆日経平均:8455円(+56円)OSC58%(+3%)12月19日のOSC40%、終値8296円から切り返し転じる。RSIは46%(+9%)
◆TOPIX:729(+6)OSC57%(+6%)12月22日のOSC40%、終値723ポイントから切り返しに転じる。RSIは43%(+10%)
◆マザーズ指数:396(+5)OSC52%(+-0%)12月26日のOSC45%、終値391ポイントから切り返しに転じたか?RSIは45%(+6%)
◆騰落レシオ(25日間)
東証1部:109.94%(+11.83%)-12月30日現在。
マザーズ:101.36%(+5.2%)-12月30日現在。
◆10日高値移動平均値超の銘柄比率39%(+14%)
◆10日安値移動平均値未満の銘柄比率23%(-14%)
今日はほとんど相場は見ておらず、前場終了後に気になる大掃除をしました。後場後半にソニーなどピボットを超えて上昇しておりました。テクニカルには、各市場ともに切り返しの形を整えて来ておりますね。年末年始は、よく荒れる相場ですので、来年早々にかけての欧州情勢その他の動向を注視したいと思います。何とかこの危機を収めて欲しいのですが、日本も結局、りそななどに公的資金を注入して、やっと金融危機が収まりました。欧米もバブル崩壊で金融機関が含み損を抱えたままです。あと最低2-3年は、含み損を解消するにしてもかかるはず。しかし、不動産バブルも中国、そしてロシアでも崩壊しつつあり、もうバブルを起こす対象が、今の世界にはほとんど残されておりません。これが、今の世界の大問題ですが、いわゆる自業自得ってことになりますね。
持ち越しはありません。
【以下は3日の海外市況】
◆ドル・円:76.71円(-26銭)OSC33%(-5%)12月21日のOSC64%、終値78.08円から円高方向へと切り返し中。RSIは25%(-6%)
◆ユーロ・ドル:1.305ドル(+0.011ドル)OSC49%(+8%)12月28日のOSC33%、終値1.294ドルからユーロ高へと切り返しに転じたか?RSIは52%(+22%)
◆USドルインデックス:80.18(-0.31)50MA(78.31)上での揉み合い。(30日現在)
◆10年債利回り:1.89%(-0.02%)50MA(2.04%)を上限にしての跳ね返される。(30日現在)
◆米3ヶ月国債:0.02%(+-0.00%)対10年債スプレッド:1.87%(-0.02)3%切ると要注意。(30日現在)
◆NYダウ:12397ドル(+180ドル)OSC57%(+-0%)RSIは63%(+12%)12月19日のOSC41%、終値11766ドルから切り返し中。
◆ナスダック:2649ドル(+44ドル)OSC57%(+4%)、RSIは55%(+11%)12月19日のOSC38%、終値2523ドルから切り返し中。
◆上海総合:2199(+29)OSC55%(+9%)RSIは34%(+9%)12月27日のOSC44%、終値2166から切り返しに転じる。(30日現在)
◆VIX指数:22.97(-0.43)200MA(25.79)を割り込んでから下落するも再度反発中。
◆WTI原油先物:102.96ドル(+3.76ドル)200MA(95.79ドル)を一気に回復し上昇の節目に到達。
◆CRB指数:313(+8)50MA(312)を一気に回復する大幅上昇。
◆NY金:1605ドル(+40ドル)200MA(1625ドル)を大きく割り込み、そこからの急回復中。
◆バルチックドライ指数:1624(-114)50MA(1872)を割り込み、その下で揉み合いからの一気の下落。
◆セミコンダクターインデックス:369(+4)50MA(372)にタッチしその近辺で終了。
◆シカゴCME(円建て):8570円(+120円)
ユーロ・円が薄商いの虚を突いてついに100円割れ。スペインの来年の財政赤字が予想より悪化するとの当局のコメントが出ただけです。もう、皆さん、ユーロの次のニュースを待ち構えている感じ。ニュースがない時は少し買い戻して、その資金をニュースが出た途端に全員で売り込む。まさに、ハゲタカのような行動パターンですね。
CDSなどデリバティブも暗躍しているのでしょう。無理矢理安値に落とし込めば込むほど、CDSでもがっぽり儲かりますからね。こんな金融市場の人々も、この世界が大混乱に行き着いて、食料すら満足に口に出来ない事態までは追い込みたくはないでしょう。そうなれば、一部の大金持ち以外はなすすべがないですから。
でも、こういうだらしない状態に政府財政を追い込んでしまったのは、日本を含めた各国の政治です。政治家が単なる職業に堕してしまっている日本は別として、欧米のトップリーダーは少なくとも社会を好転させようという気概だけは持っていたとは思いたいんですが、いかんせん、金融市場のこうした非情なまでの「仕掛け」についての理解がやはり乏しかったと見えます。
財政・金融の一体化、政府機能そのものの一体化、こうしたことが伴わない限り、今回のユーロのように、いつの日かその体制の矛盾が噴出してくるというのは、ある種の経済・金融思想からの必然的な帰結とも言えます。そこのところの連関システムへの理解が出来ていなかったということかも知れませんが、ミッテラン時代に大統領顧問を務めた、ジャック・アタリ氏は、明確にその点を近著でも指摘しておりますから、要するに、各国の政治家の勉強不足ということだけかも知れません。
来年は、本当にその崖っぷちから這い上がれるかどうか、まさに正念場を迎えますね。ユーロの次はドル、そして円でしょう。日本国債の、6月から11月までの投資家別買越額ランキングを見て愕然としております。約72兆円も外国勢が買い越ししていて、これはダントツです。(政府短期証券も含みますが)財務省は国債がスムーズに捌けるので安堵しているでしょうが、株と同じで、買ったものには必ず売りが出ます。長期保有など外人はこれっぽちも考えておりません。裏では日本国債のCDSを安い今の段階で、せっせと買い込んでいることでしょう。豚は太らせるだけ太らせてから食えという格言?そのものの行動ですね。
こうした仕込んだ「爆弾」が一気に破裂するのには半年もかかりません。欧州の例を持ち出すまでもなく、ものの2-3ヶ月です。日本国債を安いところで仕込んでいる日本の金融機関は、今は益出ししながら、再度高い(金利が安い)日本国債への再投資に回しておりますが、段々と平均価格が上がってきている筈です。(低い金利の国債の手持ちが増える)そうなると、利益限界の利回り水準が低下をし続け、ほんの少しの国債金利の上昇(例えば0.5%-1%)で、ブレークイーブンとなり、それ以上金利が上がる兆候が見えれば、株と同じで、皆さん、一斉に売りに入るため、スパイラル的な金利上昇に陥ることは必定ですね。
そのきっかけを作るのが、外人投資家の今回の買いだめですね。そうなるともう悲惨な状態になります。最悪の事態は、健保、年金、公的サービスなど全部停止状態となることです。何しろ、公務員の給料すら国債が売れないので出せない状態ですから。もちろん、こうならないように、日銀がやむなく様々な手段で国債の引き受けオペをするでしょう。そのことが、ついに通貨としての円の信認が奈落に落ちる号砲となります。日銀だけしか日本国債が買えないとなれば、まさにギリシャ状態もいいところです。円の信用はがた落ちとなり、円安が急激に進行します。そうなると行き着く先はインフレしかありません。ハイパーにはならないと思いますが、20%~80%程度の物価上昇はあるでしょうね。(この物価上昇で借金も目減りするから万歳だとか、馬鹿なタレント学者がテレビで言っておりましたが、政策経費も同様にインフレになるので、その借金低減効果はないということが、学説的にも証明されております。)今もっている100万円の貯金も半分以下になるかも知れません。株はもちろん暴落状態。金融機関は軒並み公的資金が注入され国有化。しかし、これは単に経済の血液を確保するだけの処置であり、買い付け騒ぎを押さえ込むための処置でしかありません。
年初から、こういう悪い話を綴るのも気が引けますので、つい、年末に最悪シナリオを書いてしまいましたが、こうならないことを祈るほかありません。消費税上げが頓挫すれば、この時期が一気に早まるかと思います。
ということで、今年もこのブログを訪れて頂きありがとうございました。
来年も、世界の経済・金融状況をウォッチするための「市場概況」は、備忘録的な意味もあり更新し続けていくつもりですが、もう少し大きな流れを掴むことに専念しての株式投資という方向へとチェンジするつもりですので、ブログの更新は朝の定刻という訳には行かないかも知れませんが、その点はご承知置き下さい。
それでは、来年、皆様方にとって、良い年となりますように。。
-----3日の海外市況へのコメント-----
米ISM製造業景気指数が予想を0.5ポイント上回る結果、また建設支出もよそうを+0.7ポイント上回る好結果となり、ドイツ経済指標も好結果だったことから、ユーロの買い戻し、株高へと転換しております。
原油を初めとした商品へも資金が流入。唯一、バルチック指数だけが大幅下落。
日経先物も+130円で返って来ておりますので、まずは縁起のいいスタートとなりそうです。