ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

邪道おでん

2009年09月28日 | ひとりごと
今夜、最後の合わせ練習に来てくれるジェーンのためにもと、おでんを作ることにしました。
大根を先に湯がき、だし昆布をペロ~ンと鍋の底に敷いて、カツオだしのパックをポチョンと入れ、お水から煮込みました。
お醤油とみりんと、ひとつまみの粗目砂糖で味付けをし、そこに練り物とゆで卵を足し、う~ん、仕上げになにか入れたい……。
ジェーンはお肉を食べません。なので、すじ肉とかでコクをつけられないので、味が今ひとつ。
こんにゃくも、ちょっと彼女にはヤバいかなと思ったので、入れてません。う~んう~んう~ん……。
あ、これ入れちゃえ!えいっ!

あ~いい匂い、とばかりに、仕事から戻ってきた旦那、早速鍋のフタを開けて中身を点検します。
「え?なにこれ?」
「……(し~っ!黙っとれっつぅの!)」
「え゛~!なんでおでんにこんなもんが入ってんの?!」
「……(だから~、言わんかったら分からんやんか!)」

訳の分からないジェーンは???な顔してわたし達を見ています。
ダハハ!実はわたくし、おでんの中にエビの水餃子を入れちゃったのであります!ダシが出るかなって思って。

昨日とはうってかわって、旦那はブツブツ言いながらお箸を動かしておりました。
「あんね、ジェーン、これは邪道おでんだからね。普通、日本では、おでんの中にこんなもん入れへんねんからね」

でもさ~、旦那よ、そんなんジェーンが気にすることか?え~やんか別に。
それなりに美味しいし、お腹もいっぱいになったし、邪道でも正道でもなんでもよろしい、黙って食えっ!


お腹がパンパンに膨れてからの練習は、何気に大変でしたけど、泣いても笑っても今夜が最後。次は舞台の上です。
今夜もまた、こうした方がもっと良くなることを何個も見つけました。
一回目のリハーサルの録音を聞いて大笑いし、二回目のリハーサルの録音を聞いて唸り、今夜の練習の課題をふたりで練りました。
衣装の合わせ(といっても、有り合わせの服を組み合わせただけですが)も終わり、あとは心と体を健康に保つのみ。
ふたりともあのホールの舞台には立ったことがあるので、あそこにあるピアノがどんなに弾き手の思いに反応してくれるかも知っています。
めちゃくちゃ楽しみになってきました。
こんな機会を与えてもらえたことを心から感謝して、音楽の神様への祈りを込めて弾きたいと思います。
そしてできることなら、会場の皆さんにも、このわたし達が感じている幸せを受け取ってもらえたらと願っています。

さあ、まだまだ時間があります。もっともっと良くなるよう、耳と心の感度を研ぎすませ、練習に励みたいと思います。

音楽に集中しているので、邪道おでんも許してね、ね、旦那くん。
コメント (8)
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