これは、3日前から、呆れる気にも、怒る気にもなれず、蔑視しながら読んだ記事。
↓
【産経抄】
記者の名前は無記名 産経新聞 2012.7.21
いまどきのおしゃれな文化人になるためには、どうすればいいのだろうか。
若いときに、電気をふんだんに使ったコンサートをやって人気者になり、ニューヨークの高級マンションに住む。
もちろん、税金は大好きな米国に払って、日本には払わない。
▼菜食主義を一度は試し、電気自動車のコマーシャルに出る。
還暦を過ぎれば、流行の「反原発デモ」の先頭に立って、アジ演説をぶって、拍手喝采される。
目立ちたいのは文化人の業だが、もう少し本業に専念しては、と望むのは、古くからのファンのないものねだりだ。
▼いままで書いてきたのは、架空の人物の話。
ただ、ミュージシャンの坂本龍一さん(60)が、16日に17万人集まったと称する(実際は7万5千人程度だったが)反原発集会での演説は、おしゃれな文化人そのものだった。
▼彼は、
「たかが電気のために、この美しい日本の未来である子供の命を、危険にさらすべきではない」とのたまった。
確かに、たかが電気である。
命には代えられない、と思わずうなずきたくなる甘いささやきではあるが、
「たかが電気」が、どれだけ多くの命を救ってきたことか。
▼東日本大震災でも、17年前の阪神大震災でも、真っ暗だった被災地に明かりが蘇(よみがえ)ったとき、
どれだけの人々が感涙にむせんだことか。
大震災直後の昨年春、たかが数時間の計画停電で、病院に影響が及び、どれだけの病人が困ったかを、坂本教授は知らないのだろう。
▼昨日の、首相官邸周辺でのデモには、鳩山由紀夫元首相も参加した。
原発への恐怖心を利用して、騒ぎを大きくしようと画策する、左翼団体や金持ち文化人、
それに、選挙目当ての政治屋どもに踊らされていることに、参加者はそろそろ気付かれた方がいい。
対してこれは、東京新聞の論説。
↓
核は制御できるのか
名古屋本社論説主幹 深田 実 東京新聞 2012.7.24
福島の原発事故をめぐる四つの調査報告が出そろった。
しかし、これで事故原因が分かったという人は少ないだろう。
逆に、調べれば調べるほど、果たして核は、人間の手に負えるのかという疑問にぶつかるのではないか。
まず、過去の事例を見てみよう。
1979年、炉心溶解を起こした米国スリーマイル島原発事故では、運転員のミスがまず指摘された。
しかし、周りの警告ランプが一斉に点灯する中で、何が進行しているかも分からず、右往左往する運転員のことを、最新技術は考えてもいなかった。
その7年後、当時ソ連のチェルノブイリ原発で起きた事故でも、運転員の違反操作が第一の原因とされた。
しかし、あとで原子炉自体に、暴走の可能性があったと報告された。
欠陥は隠されていた。
これらから導かれることは、巨大科学には見落としが起きやすいという事実。
あるいは、人間が行う以上、科学技術は完璧ではないという、単純だが信じたくない事実かもしれない。
福島の事故の四つの報告書は、簡略化すれば以下のようになる。
国会事故調は『人災』といい、民間事故調は『津波の備えへの不十分さ』、東電社内調査は『想定以上の津波の高さ』を挙げ、政府事故調は『津波・原発事故の複合災害への支店の欠如』を述べた。
しかしながら、どれも原因に肉薄してはいない。
人災にせよ天災対策の不備にせよ、だれが何をどう誤ったのかが解明されねばならない。
そのうえで、なぜ誤ったかはやっと見えてくるのだ。
そこには、スリーマイル島事故のような、技術的欠陥が潜んでいるかもしれないし、
チェルノブイリ事故のように、政府とか人間の組織とは、都合の悪いことを隠したり、そもそも過ちを犯すものなのかもしれない。
だが、忘れてならないのは、原発の危険性は、飛行機や車や工場のそれとはまったく違うということだ。
核の扱いは、絶対の無謬を求められる。
世界では、400を超す原発が動いている。
日本も世界も知りたいのは、人類は本当に、核を制御できるのか、ということではないか。
核のごみはたまり続けるばかりだ。
技術立国日本で起きた事故の調査報告とは、そういう根源的な問いにも答えられるほどの内容であってほしい。
それでなければ、事故は再び起きる。
事故調査を終らせるわけにはゆかない。
この二紙の違いを、ようよう見て、読んでほしい。
今の日本が抱えてるのは、核のごみだけとちゃう。
こういう、見えへんごみもある。
去年のうちは、産経や読売が、とんでもない内容の論説を載せるたび、頭から湯気出してツッコミいれたりしてたけど、
もうそんなことするのも、そういう人間の相手するのも、時間とエネルギーの無駄遣いやと気づいてやめた。
できるだけ無視して、読まんようにしてた。
けど、この記事はひど過ぎる。
名前を公表してなくてよかったやん。
ちゅうか、さすがに、名前は出せんかったんやろな。
これからは、ますます本気でバカにさせていただきます。
東京新聞、こいつらの分も、しんどいけど、これからもがんばってください。
↓
【産経抄】
記者の名前は無記名 産経新聞 2012.7.21
いまどきのおしゃれな文化人になるためには、どうすればいいのだろうか。
若いときに、電気をふんだんに使ったコンサートをやって人気者になり、ニューヨークの高級マンションに住む。
もちろん、税金は大好きな米国に払って、日本には払わない。
▼菜食主義を一度は試し、電気自動車のコマーシャルに出る。
還暦を過ぎれば、流行の「反原発デモ」の先頭に立って、アジ演説をぶって、拍手喝采される。
目立ちたいのは文化人の業だが、もう少し本業に専念しては、と望むのは、古くからのファンのないものねだりだ。
▼いままで書いてきたのは、架空の人物の話。
ただ、ミュージシャンの坂本龍一さん(60)が、16日に17万人集まったと称する(実際は7万5千人程度だったが)反原発集会での演説は、おしゃれな文化人そのものだった。
▼彼は、
「たかが電気のために、この美しい日本の未来である子供の命を、危険にさらすべきではない」とのたまった。
確かに、たかが電気である。
命には代えられない、と思わずうなずきたくなる甘いささやきではあるが、
「たかが電気」が、どれだけ多くの命を救ってきたことか。
▼東日本大震災でも、17年前の阪神大震災でも、真っ暗だった被災地に明かりが蘇(よみがえ)ったとき、
どれだけの人々が感涙にむせんだことか。
大震災直後の昨年春、たかが数時間の計画停電で、病院に影響が及び、どれだけの病人が困ったかを、坂本教授は知らないのだろう。
▼昨日の、首相官邸周辺でのデモには、鳩山由紀夫元首相も参加した。
原発への恐怖心を利用して、騒ぎを大きくしようと画策する、左翼団体や金持ち文化人、
それに、選挙目当ての政治屋どもに踊らされていることに、参加者はそろそろ気付かれた方がいい。
対してこれは、東京新聞の論説。
↓
核は制御できるのか
名古屋本社論説主幹 深田 実 東京新聞 2012.7.24
福島の原発事故をめぐる四つの調査報告が出そろった。
しかし、これで事故原因が分かったという人は少ないだろう。
逆に、調べれば調べるほど、果たして核は、人間の手に負えるのかという疑問にぶつかるのではないか。
まず、過去の事例を見てみよう。
1979年、炉心溶解を起こした米国スリーマイル島原発事故では、運転員のミスがまず指摘された。
しかし、周りの警告ランプが一斉に点灯する中で、何が進行しているかも分からず、右往左往する運転員のことを、最新技術は考えてもいなかった。
その7年後、当時ソ連のチェルノブイリ原発で起きた事故でも、運転員の違反操作が第一の原因とされた。
しかし、あとで原子炉自体に、暴走の可能性があったと報告された。
欠陥は隠されていた。
これらから導かれることは、巨大科学には見落としが起きやすいという事実。
あるいは、人間が行う以上、科学技術は完璧ではないという、単純だが信じたくない事実かもしれない。
福島の事故の四つの報告書は、簡略化すれば以下のようになる。
国会事故調は『人災』といい、民間事故調は『津波の備えへの不十分さ』、東電社内調査は『想定以上の津波の高さ』を挙げ、政府事故調は『津波・原発事故の複合災害への支店の欠如』を述べた。
しかしながら、どれも原因に肉薄してはいない。
人災にせよ天災対策の不備にせよ、だれが何をどう誤ったのかが解明されねばならない。
そのうえで、なぜ誤ったかはやっと見えてくるのだ。
そこには、スリーマイル島事故のような、技術的欠陥が潜んでいるかもしれないし、
チェルノブイリ事故のように、政府とか人間の組織とは、都合の悪いことを隠したり、そもそも過ちを犯すものなのかもしれない。
だが、忘れてならないのは、原発の危険性は、飛行機や車や工場のそれとはまったく違うということだ。
核の扱いは、絶対の無謬を求められる。
世界では、400を超す原発が動いている。
日本も世界も知りたいのは、人類は本当に、核を制御できるのか、ということではないか。
核のごみはたまり続けるばかりだ。
技術立国日本で起きた事故の調査報告とは、そういう根源的な問いにも答えられるほどの内容であってほしい。
それでなければ、事故は再び起きる。
事故調査を終らせるわけにはゆかない。
この二紙の違いを、ようよう見て、読んでほしい。
今の日本が抱えてるのは、核のごみだけとちゃう。
こういう、見えへんごみもある。
去年のうちは、産経や読売が、とんでもない内容の論説を載せるたび、頭から湯気出してツッコミいれたりしてたけど、
もうそんなことするのも、そういう人間の相手するのも、時間とエネルギーの無駄遣いやと気づいてやめた。
できるだけ無視して、読まんようにしてた。
けど、この記事はひど過ぎる。
名前を公表してなくてよかったやん。
ちゅうか、さすがに、名前は出せんかったんやろな。
これからは、ますます本気でバカにさせていただきます。
東京新聞、こいつらの分も、しんどいけど、これからもがんばってください。