ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

米国『皆既日食だけど暗くならないぞ?』事情

2017年08月21日 | 米国○○事情
夫と一緒に暮らすようになってからの25年の間、4週間も離れたことがなかったからか、家に戻ったらこんなものが机の上に置かれていた。

なんと、可愛いブーケとオーガニックの小玉スイカではないか!


花というと、バラと菊とチューリップぐらいしか名前がわからない夫が…と思うと、感慨もひとしおである。

絶賛時差ボケ真っ只中でも、1日はきちんきちんと過ぎていく。

雷警報が出た夕方の、なんとも黄色い空の色。


もはやジャングルと化した畑に、勇敢にもおっさんシャツ&短パンで行き、収穫する夫。


わたしなら、それがたった数分の作業であったとしても、長袖長ズボン、そして手袋と蜂おばさんネットを被り、蚊の大群の攻撃から身を守る。

留守中にすっかり大人になった紫豆が、毎日たくさんの実をつけてくれる。


ケールもトマトもまだまだ元気。


お向かいのマリアが作ってくれたインディアンスープをいただく。




さて、前置きが長くなってしまったが、今日は皆既日食現象が、この広大な国の東から西を一直線に横切る日で、そのことをつい先日になって知った。
時差ボケ真っ只中の頭には、どういうことが起こるかはわかっていても、思考も行動もストップしたままで、週末にやってきた息子が、日食用の観察メガネが売り切れて手に入らないと騒いでいるのを、ぼんやりと眺めているだけだった。
そして今日、その当日になって、皆既日食が起こるその時間帯にレッスンを入れていることを知った夫に、
「何考えてんの?今すぐその生徒たちの親御さんに連絡して、変更してあげないと」と言われて、慌ててメールを送った。

ようやく、こりゃ思ってたよりすごいことなのかもしれないと気づき、皆既日食の観察に必要なものを検索したのだけど、もちろん全ては遅すぎて、肉眼観察なんて絶対にできない。
カメラで撮りながらなら見られるのかな?と思って調べみると、それも無謀なことだと分かり…。

せっかくのチャンスだったけど、消えゆく太陽の様子をライブで見ることは諦めて、皆既日食が作り出す暗闇を楽しもうと思う。


…と、ここまで書いたところで日食が始まった。
直前に、何も準備できなかったとフェイスブックで独りごちていたら、友人のかおりちゃんが、シリアルの箱で簡単にできる観察キットの作り方を教えてくれた。
夫と二人、シリアルの箱とハサミとセロテープ、それからアルミホイルを使って工作開始。
「まるで前回の日食の時に作った、小学生時代に戻ったみたいだ」
そんな夫のつぶやきを聞くと、年代の違いをしみじみ考えさせられる。

始まりの時間に間に合った。
よっしゃ〜とばかりに、箱を手に外に出たのだけど、なぜだかフツーに明るい。

でもまあ、とにかく箱を覗いてみようではないか。


あれ?日食は?
シリアル箱を覗き込むと、そこにはちっちゃな明るい、半月のような形の点が見えた。

箱の底に映るそのちっちゃな点は、カメラではなかなかうまく撮れない。


うーん…もう半分隠れてるんだろうか…。
想像していたような暗がりにはならないまま時間が過ぎていく。
けれども、箱の底に敷いた白い紙に映る明るい点は、少しずつ痩せていき、とうとう三日月のような形になった。
でも明るい。



カメラで直接撮ってはだめ!と誰もが注意してるのに、ちょいとだけ試してみた。


調子に乗ってもういっちょ。(良い子の皆さんは、絶対に真似してはいけません!)


結局それほど暗くはならなかったけど、木々の葉っぱを見ると、いつもとは違う色をしている(肉眼では見える違いがカメラでは表現できないのだけど…)。


昨日うちで大騒ぎをしていた息子は、今頃バージニアで、どんな日食を見ているんだろう…。


おまけ
昨日、家族みんなが集まり、マンハッタンの牛角で、下の息子の誕生日祝いをした。
その帰り道、巨大なオブジェをうんしょこらしょと回す息子と、それを見つめるエレンちゃん。


さらにおまけ
わたしの素肌に群がる蚊の中の一匹を、ペチンと叩き殺した瞬間の図。右手のひらに注目。それでもやっぱりほんの数分で、合計15箇所も刺されてた…。
コメント
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