なんじゃこりゃ?
一体全体、これはなんの数字ですか?
正気ですか?
何が何でもオリンピックをやりたい森氏は、こう言い放ったんですよね。
「国がたったの2500億円も出せないのかね、という不満はある」と。
Tadさんのツイートより
『復興復旧』『コンパクト五輪』は、実現する方向に行っているか、との質問に。
有森裕子さん:
これを実現する方向に行っていると言える人はいるのか、逆に聞きたい。
たかが2500億じゃない。
そういう発言が普通に出てくる、社会性とかけ離れた感覚。
オリンピックは、あくまで社会に生きていく一つの手段、イベントに過ぎない。
オリンピックに関係なく生きている人の方が、山ほどいる。
その人達あっての五輪。
その人達の感覚を無視してはいけない。
そしてこのオリンピックには、もう一つの、どうしようもない問題が懸念されています。
それは…気温と湿度と急な天候の変化です。
私事ではありますが、今年は15年ぶりに、日本の夏を4週間ほど過ごしました。
ちょうど東京五輪が開催される予定になっている時期でした。
スポーツとは縁遠い、だから外出もあまりしなかったわたしですが、それでもあの暑さと湿気には参りました。
環境省が、運動を原則中止するよう求める『危険』レベルの31度なんぞ、ほぼ毎日続きましたし、高い時は37度近くにまで上がりました。
そして、台風もぞろぞろやってくるようになったし、突然の豪雨にも何度も遭遇しました。
あれほどの高温と湿気、そして安定しない天気の、三拍子が揃った時期に、オリンピックなんて開催していいのでしょうか?
日本には四季があるのですから、どうしても、何が何でも開催するというのなら、過ごし良い春か秋にすべきではないですか?
だって、屋外スポーツに最悪な季節に、世界から優れた選手が集まって競技するオリンピックを実施するなんて馬鹿げています。
どうしてよりにもよって、こんな暑くてジメジメして、豪雨や台風がいつやってくるかわからない時期にしなければならないのか?
それは…、
秋になると、アメリカのプロスポーツが始まる→国際オリンピック委員会の収入源となっている放映権料を払う側の、テレビ局の視聴率に影響が出る→テレビ局からクレームが来て、払ってくれなくなる→国際オリンピック委員会の収入源が減る。
たったこれだけの、アメリカさまのテレビ局の視聴率のためなら、そしてIOCの踏ん反り返ったお偉いさんたちの懐を潤おすためなら、
開催する国の都合や、選手たちの健康や競技環境のことなんか、全くどうでもいいという、スポーツ精神はもちろん、人道からも遠くかけ離れた理由で…。
なんちゅうアホらしいことに、こんなにも振り回されなければならないんですか?!
開催時期を変更するか、開催自体を返上するか、その二つのうちのどちらかしかないと思います。
そのことを主催者側に伝える方法を、一緒に考えましょう。
そして、アスリートのみなさんも、どうか声を上げてください。
こんな異常なスポーツの祭りはいらないと。
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<東京五輪>
夏のTOKYO 暑すぎて選手も観客もヤバイ!
【毎日新聞】2017年8月12日
https://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20170812/k00/00m/050/142000c
マラソン、終盤の午前9時半には体感37度にも
2020年東京五輪の開催期間(7月24日~8月9日)の、暑さの危険を示す研究結果が、相次いで発表されている。
東京は、都心のヒートアイランド現象による気温上昇に加えて、湿度も高く、過去最も厳しい「酷暑五輪」とも予想される。
大会組織委員会は、今年から、本格的な対策に乗り出し、国や東京都でも準備が進む。
「暑さ対策」は、高騰する大会経費や輸送と並んで、五輪準備の重要課題となっている。
「海外の選手が、五輪期間中の日本の暑さを知ったら、出場を取りやめる人が相次ぐのでは」。
専門家の間でこうした懸念の声が聞かれるほど、東京五輪は過酷な暑さになりそうだ。
東京と、過去約30年の夏季五輪開催都市を比較した、横張真・東京大教授(都市工学)は、
「夏の東京は、高温で湿度も高い。過去の開催都市と比べて気象条件は最悪で、人体へのダメージがかなり大きい」と警告する。
特に心配されるのがマラソンだ。
首都大学東京と佐賀大の研究チームは、東京五輪のマラソンコースで、日陰がほとんどない場所や、多くの観客が予想される場所など、特徴的な6地点を抽出し、
地上からの高さが1.2メートルの、平均放射温度(MRT)を計算した。
MRTは、日差しの強さや、路面・建物などの照り返しによる熱を考慮した温度のことで、気温よりも、選手や観客が実際に体感する温度に近い。
晴天の場合、マラソンのスタート予定時刻の午前7時半でも、6地点の平均が約33度と高く、レース終盤の午前9時半には約37度に達した。
一方、午前5時半だと、約27度となった。
国や都は、マラソンの暑さ対策として、舗装の改修などを提案しているが、研究結果からは、スタート時刻を早める方が、はるかに効果が高いことが分かったという。
首都大学東京の熊倉永子助教(都市環境工学)は、
「スタート時刻は早ければ早いほどいい。日陰のない場所では、日射を遮るなどの対策が必要だ」と話す。
マラソン以外の競技でも、熱中症への注意が必要だ。
桐蔭横浜大の星秋夫教授(健康科学)らの研究チームは、過去10年間の五輪期間中の東京都心部について、
気温や湿度、日射などの気象データを使い、熱中症の発症リスクを表す「暑さ指数」を算出した。
暑さ指数は、年0.4度の割合で上昇しており、このままだと、20年には34度を超えると予測した。
環境省は、31度以上を「危険」レベルとし、運動を原則中止するよう求めているが、それを超える。
また、星教授らが、過去50年間の気象データから、五輪期間中の日照時間を予測したところ、17日間の大会期間のうち13日は晴れるとの結果となった。
日差しがあれば、熱中症の危険性はさらに高まる。
選手だけでなく、高齢者や子どもも大勢観戦に訪れることが予想されるほか、炎天下で活動するボランティアも多いと見られる。
屋内競技でも、急に暑い屋外に出ると、温度差で体調不良になる場合がある。
星教授は「東京五輪期間中、熱中症の患者がどのくらい出るか、予想もできない」と指摘する。【斎藤有香】
外国人向け英語版冊子 大型扇風機 保水効果ある舗装
大会招致時の立候補ファイルでは、
「この時期は晴れる日が多く、かつ温暖で、アスリートに理想的な気候」と記されたが、現実は大きく異なった。
組織委は、スポーツ医学など有識者による対策検討委員会を新設して、本格的な暑さ対策に着手した。
環境省の熱中症対策ガイドラインなどを踏まえて、年度内に、具体的な対策をまとめる方針だ。
組織委の布村幸彦副事務総長は、「きめ細かな対策につなげたい」と話す。
熱中症対策の基本は、涼しい環境とこまめな水分補給にある。
組織委は、「ラストマイル」と呼ばれる、最寄り駅から競技場までの観客の動き、長い行列となる入場時の手荷物検査やチケットの確認、10万人規模のボランティアへの配慮など、さまざまな場面を想定し、必要な対策を洗い出している。
いずれも検討段階だが、手荷物検査を待つ観客向けに、日よけを設置し、熱がこもらないように、大型扇風機の導入を図る。
競技会場では、空調の利いた休憩スペースを確保して、自動販売機や給水機器を増設する。
また、試合前後にアトラクションを実施して、観客の入退場を分散させ、熱がこもる人混みを作らないように工夫する。
外部の専門家からは、暑さを避け、水分を補給するため、都内に7000店超がある「コンビニエンスストアと積極的に連携を図るべきだ」との意見もある。
東京都や国も、対策に乗り出している。
都は、競技会場周辺の路面温度の上昇を抑えるために、都道などに遮熱材を塗布するほか、保水効果のある舗装を施すなど、約136キロを整備する。
国も、環境省が各競技会場の暑さ指数を測定して、個別の対策に生かしていく。
高温多湿の日本の暑さを未経験の外国人向けに、英語版の冊子を作るなど、情報提供に努める。
環境省の担当者は、「毎年行われる祭りや夏季イベントと違い、五輪は一回限り。想定が難しいからこそ、あらゆる対策を試みる必要がある」と説く。
1964年東京五輪は10月に開催されたが、最近の夏季五輪は、92年バルセロナ大会以降、南半球の00年シドニー大会を除いて、7~8月に開催されている。
秋は米国のプロスポーツなどと競合し、国際オリンピック委員会(IOC)の収入源となっている放映権料を支出する、テレビ局の視聴率に影響が出るためだ。
IOCは、20年大会も、開催時期の範囲を7月15日~8月31日と指定して、立候補を募った。
暑さを避けるため、10月開催を提案したドーハ(カタール)は、1次選考で落選した。
組織委の布村氏は、「この時期にやらざるを得ないのが大前提」と強調するが、招致段階では、午前7時半だった男女マラソンの開始時間は、早めることも検討されている。【田原和宏】