今日で2日目。
なんだこの世界は?!と思わずにはいられない空気が、わたしたちをすっぽりと包み込んでしまった。
ケベック州を中心に、今も燃え続けている山火事は、今日の時点で400箇所以上だそうだ。
現場に立ち込めている煙の量を想像しただけで喉が詰まる。
1000キロ以上も離れているニューヨークシティの空気の汚染度が、世界主要都市の中で最悪レベルに達し、健康に有害だということで、幼児や高齢者、そして持病がある人は、屋内で過ごすようにとの呼びかけがあった。
もちろんここも同じ。
今日の庭の水やりはだから、重装備でやらなくてはならなかった。
マスクはこのタイプ。
外に出た途端、目がチクチクするので、できたらゴーグルもつけたかったのだけど、見つからなかったのでメガネで我慢した。
2軒向こうの家の屋根や木々が、霞んではっきり見えない。
お昼間の太陽なのに真っ赤っか。
この状態はあと数日続くらしい。
うちの家猫2匹は野生味にあふれているので、こういう日はきっと外に出たがらないか、出てもすぐに戻ってくるだろうと思っていたのが甘かった。
空も海も出たり入ったりを繰り返していたが、どちらかというと外に居る方が長かった。
明日は拗ねようが何しようが、1日家の中で過ごさせるようにしないと。
つい先日、わたしの大いなる勘違いがもとで知り合ったMさんという素敵な女性と、1時間半にわたって話を聞いたり聞いてもらったりした。
最近わたしは非常に鬱々とした毎日を暮らしていて、鬱々だけならまだ良かったのだけど、それが沸々になり、もう少しで爆発するところだった。
まあ、爆発するといってもたかが知れているのだが、それでも今までとは少し違うと感じたのは、「もうダメかもしれない」という言葉が書かれた短冊が、払いのけても払いのけても戻ってくるハエのように、わたしの心にしつこくまとわりついていたからだ。
それをMさんは、その1時間半の間に、ものの見事に、「まだイケるかもしれない、いや、イケるだろう」という言葉に変えてくれた。
あまりにプライベート過ぎるので、ここで詳しいことは話せないけど、ほんと、人の心というのはおもろいもんやわーと、ちょっと呆れてちょっと切なくてちょっと可笑しい気持ちで、Mさんの言葉を心の引出しに仕舞っているところ。
よい塩梅に乾いてきた芍薬さんたち。
通り過ぎるたびに、吸い込むだけで全身がうっとりとしてしまう香りがする。