わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動轆轤の失敗 1 (土殺し1)

2010-02-11 22:04:29 | 電動ロクロの技法
電動轆轤の失敗、特に初心者が、失敗し易い事項について、その対策を含めて、お話いたします。

1) 土殺しが、上手く出来ない。

   菊練が終わり、轆轤上に土を、据えたら、土殺しと成ります。

   この土殺しが、不十分ですと、その後の作業が、難しく、作品が上手く出来ません。

   土殺しに、不安のある方は、指導者に、確認して貰うと、良いでしょう。

   適当に、済ませてしまうと、後で泣きを見る可能性も、あります。

 ① 多量の土(3Kg以上)を、轆轤上に据え、必要な量を、上から取り、作品を順次造っていく方法と、

   作品1個分の土を、轆轤に据える、方法が有ります。

  ) テレビで、放送している、轆轤作業を見ると、前者の方法を、取っています。

    この方法は、陶芸の職人や、同じ作品を、多量に造る場合に、取る方法で、次々に作品を造る

    場合に、適する方法です、必ずしも、一般的な方法ではありません。

    テレビ放送で、この方法を取っているのは、見栄えを良くする為とも、思われます。

  ) 特に、一回の轆轤作業で、多種類の作品を造る、一般の方は、1個分の土の量を測り、

     轆轤に据える方が、適していると思われます。

     これだと、土取りが一定しない、と言う欠点も有りませんし、底の肉厚も、測り易いです。

     必要量(グラム数)を、揃えて、轆轤上に据えれば、大きさも、揃い易く、造り易いと、

     思います。

     (勿論、どの様にするかわ、最初に習った事が、習慣的に成ている物と、思われます。)

 ② 土殺しの、主な目的は、土を轆轤の中心に、移動させる事です。(センター出し)

   最初から、土が轆轤の中心に載る事は、難しい事で、土殺しで、中心を出します。

   ①で述べた、多量に土を据える場合には、必要な土の量の、1.5倍程度、土殺しが終ていれば、

   良いのですが、後者の場合には、土全体が、土殺しの対象に成ります。

 ③ 土殺しの失敗で、多い事は、土を「ネジ切」って、仕舞う事です。

   原因は、手が滑らない事と、力の配分が、不適当な事、及び、手がスムーズに、上に移動しない

   為です。

  ) 手が滑らない理由は、十分土から「ドベ」が、出ていない為で、水不足が原因です。

     特に初心者は、力の入れ具合が、良く解からず、力任せに、土を絞り上げようとし、

     土表面より、「どべ」を剥ぎ取って、仕舞いがちです。

  ) 手が滑らないと、土の抵抗も増し、手はスムーズに、移動できず、一箇所に停滞します。

     停滞した部分を、長く締め続げると、その部分から、土がネジ切れます。

以下、土殺しの、失敗に付いて、次回に続きます。
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