窯焚き一生の話を、続けます。
6) 少ない燃料と、短い時間で、窯を焚く
⑥ 焼成の調整について。 酸化、還元、中性焼成にするには、幾つかの調整が、必要です。
) 焼成中の調整も有りますが、焼成(点火)前に、調整して置く必要が有る物もあります。
a) 窯詰め前の調整
窯から煙道に通じる部分の隙間を、耐火レンガを使って、調整する。
倒炎式の窯では、天井まで昇った炎は、窯の底方向に、下降しながら、作品群の間を通り、
更に、窯底に長く掘れた煙道を通り、煙突から外に排出されます。
その長い煙道に、耐火レンガを渡し、隙間を調節します。
当然、還元焼成では、隙間を狭くします。
b) 窯詰めの方法。
イ) 酸化焼成と還元焼成では、窯詰めの方法に、差が出ます。
酸化焼成では、作品間や棚板間に、隙間を多く(広く)取り、空気や炎の流れを良くします。
両隣の棚板と、段差を付けると、より空気(熱)が拡散し易く、酸化焼成に成ります。
ロ) 同じ棚板には、高さがほぼ同じ作品を、並べます。但し天井が、アーチ状の場合には、
アーチに合わせて、作品を並べます。
ハ) 窯の癖を、すでにご承知の事と思います。即ち、釉の種類によって、窯詰めすべき位置が
有りますので、所定の位置におきます。
ニ) 窯の冷えにも注意が必要です。即ち、結晶釉の様に、ゆっくり冷やす釉と、急冷が良い釉が
有りますので、前者では、窯の上部に、後者では窯の下部に窯詰めします。
c) バーナーヘッドの調整
ガスバーナーの空気吸入口は、手前側と、バーナー先端部の、ヘッドの2ヵ所に有ります。
ヘッドはネジ状に回転させ。上下させる事が出来ます。即ち、下げると窯とヘッドの間隔が
広がり、空気を多く送り込む事が出来ます。還元焼成にしたい場合には、ヘッドを上に上げ、
隙間を少なくし、空気の流入量を、抑えます。(点火した後では、調整が出来ません。)
) ガス供給量の調整
a) ガス圧の調整。 プロパンガスは、中圧で供給されます。(一般家庭用より、圧力が高い)
プロパンボンベと、ガスメーターの間に、調整器具があります。ガス圧メーターは、調整器具の
近くと、バーナー直前の2ヵ所にあり、後者のメーターを、基準にします。
点火直後のガス圧は、0.025~0.03(MPa=単位不明)程度です。
当然、点火するバーナー数が増えれば、ガス圧は低下しますが、最初に設定した状態で、
放置した方が、面倒ではありません。
b) ガス供給量の調整
バーナーは片側3本、両側で6本あり、順次1本づつ点火していきます。
各バーナーは、3段階に分けて、コックを開きますので、最大18段階に分けて、ガスを
供給しています。尚、温度上昇が鈍ったら、次のバーナーに点火します。
c) 温度を測定しながら、供給量を調整します。
熱電対温度計で、記録を採りながら、測定しますが、どの位の頻度で、測定したら良いかです、
5分毎、10分毎、15分毎、20分毎、30毎など、人によって違いがあると思います。
更に、基準(理想)の、温度上昇の折れ線グラフと、比較しながら、供給量を調整する場合や、
過去のデーターと比較しながら、供給量を増すやり方もあります。
d) ガスの場合、自然燃焼方式と、強制燃焼方式があります。
後者の方は、送風機で風を送ります。短時間で温度が上昇し、燃費も少なくて済みます。
e) ガスの供給量を増やすと、温度が下がる事があります。
基本的には、温度が上昇しますが、急激に7~8℃下がる場合があります。但し5分以内に、
元の温度に戻る事が多いのですが、それ以上の時間が掛かる場合もあります。
元の温度に成ってからは、どんどん温度が上昇し易いですが、温度上昇が鈍い事もあります。
・ 原因は、供給量が増え、還元気味に成った為と、思われます。最初にこの現象に遭遇すると、
慌てて、供給量を絞り、煙突の引きを、調整したく成りますが、そのまま放置していた方が、
良い結果がでます。
以下次回に続きます。
6) 少ない燃料と、短い時間で、窯を焚く
⑥ 焼成の調整について。 酸化、還元、中性焼成にするには、幾つかの調整が、必要です。
) 焼成中の調整も有りますが、焼成(点火)前に、調整して置く必要が有る物もあります。
a) 窯詰め前の調整
窯から煙道に通じる部分の隙間を、耐火レンガを使って、調整する。
倒炎式の窯では、天井まで昇った炎は、窯の底方向に、下降しながら、作品群の間を通り、
更に、窯底に長く掘れた煙道を通り、煙突から外に排出されます。
その長い煙道に、耐火レンガを渡し、隙間を調節します。
当然、還元焼成では、隙間を狭くします。
b) 窯詰めの方法。
イ) 酸化焼成と還元焼成では、窯詰めの方法に、差が出ます。
酸化焼成では、作品間や棚板間に、隙間を多く(広く)取り、空気や炎の流れを良くします。
両隣の棚板と、段差を付けると、より空気(熱)が拡散し易く、酸化焼成に成ります。
ロ) 同じ棚板には、高さがほぼ同じ作品を、並べます。但し天井が、アーチ状の場合には、
アーチに合わせて、作品を並べます。
ハ) 窯の癖を、すでにご承知の事と思います。即ち、釉の種類によって、窯詰めすべき位置が
有りますので、所定の位置におきます。
ニ) 窯の冷えにも注意が必要です。即ち、結晶釉の様に、ゆっくり冷やす釉と、急冷が良い釉が
有りますので、前者では、窯の上部に、後者では窯の下部に窯詰めします。
c) バーナーヘッドの調整
ガスバーナーの空気吸入口は、手前側と、バーナー先端部の、ヘッドの2ヵ所に有ります。
ヘッドはネジ状に回転させ。上下させる事が出来ます。即ち、下げると窯とヘッドの間隔が
広がり、空気を多く送り込む事が出来ます。還元焼成にしたい場合には、ヘッドを上に上げ、
隙間を少なくし、空気の流入量を、抑えます。(点火した後では、調整が出来ません。)
) ガス供給量の調整
a) ガス圧の調整。 プロパンガスは、中圧で供給されます。(一般家庭用より、圧力が高い)
プロパンボンベと、ガスメーターの間に、調整器具があります。ガス圧メーターは、調整器具の
近くと、バーナー直前の2ヵ所にあり、後者のメーターを、基準にします。
点火直後のガス圧は、0.025~0.03(MPa=単位不明)程度です。
当然、点火するバーナー数が増えれば、ガス圧は低下しますが、最初に設定した状態で、
放置した方が、面倒ではありません。
b) ガス供給量の調整
バーナーは片側3本、両側で6本あり、順次1本づつ点火していきます。
各バーナーは、3段階に分けて、コックを開きますので、最大18段階に分けて、ガスを
供給しています。尚、温度上昇が鈍ったら、次のバーナーに点火します。
c) 温度を測定しながら、供給量を調整します。
熱電対温度計で、記録を採りながら、測定しますが、どの位の頻度で、測定したら良いかです、
5分毎、10分毎、15分毎、20分毎、30毎など、人によって違いがあると思います。
更に、基準(理想)の、温度上昇の折れ線グラフと、比較しながら、供給量を調整する場合や、
過去のデーターと比較しながら、供給量を増すやり方もあります。
d) ガスの場合、自然燃焼方式と、強制燃焼方式があります。
後者の方は、送風機で風を送ります。短時間で温度が上昇し、燃費も少なくて済みます。
e) ガスの供給量を増やすと、温度が下がる事があります。
基本的には、温度が上昇しますが、急激に7~8℃下がる場合があります。但し5分以内に、
元の温度に戻る事が多いのですが、それ以上の時間が掛かる場合もあります。
元の温度に成ってからは、どんどん温度が上昇し易いですが、温度上昇が鈍い事もあります。
・ 原因は、供給量が増え、還元気味に成った為と、思われます。最初にこの現象に遭遇すると、
慌てて、供給量を絞り、煙突の引きを、調整したく成りますが、そのまま放置していた方が、
良い結果がでます。
以下次回に続きます。
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