わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

割れ(ひび)の原因と対策(その1)

2008-04-07 22:27:50 | 陶芸技法 焼物の技法
陶器は割れ物といわれ、壊れやすい物です。

しかしこれは、完成した作品が衝撃等で、作品が壊れることですので、ここではと

り扱いません。ここでは、粘土から完成品になるまでに、割れやひびの原因と対策

を考えます。

割れ(ひび)の最大の原因は、粘土が乾燥するに従い、収縮するため弱い所が引っ

張られて起こります。

どうして弱い所ができるのか、その原因と対策を考えていきます。

1) 作陶中に起こる場合

2) 素焼き前の乾燥時に起こる場合

3) 素焼き後に起こる場合

4) 窯の中又は窯出し後に起こる場合

等が考えられます。

以下順番に原因と対策を述べます。

1)作陶中に起こる場合

a) 手ひねりの場合

原因:作陶中に、粘土が手の熱などで乾燥して「ひび」が入る。

対策:水を含んだスポンジ等で、粘土に水気を与え「ひび」が入らない様にす

ると同時に、「ひび」が入ったら、直ぐに「ひび」を指等で消す。

   尚 乾燥の速い土(粒子の細かい物)には注意。

原因:粘土の肉の厚さに、偏りがある。(薄いところが弱いとは限らない)

対策:常に肉の厚みを指等で確認しながら作る。

  :肉の厚い所は、粘土を延ばすか、「かんな」などで削りとる。

b) 電動ろくろの場合

原因:土殺後に粘土の中心に指を入れて、穴を開けていく際、粘土の径が小さいと

口縁が切れる。粘土が「ボソボソ」とか、粒子が荒い粘土だと余計切れやすい。

対策:穴を開ける際、口縁の径をやや大きくする。

原因:土殺しで、きれいな円が出ていないと、肉の厚さが偏る。(偏肉)

対策;きれいな円が出るまでしっかりと土殺しをする。
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