基礎釉に鉄や、銅、クローム、マンガン、コバルト、チタンなどの酸化金属を、添加して、色の付いた、
釉薬を、色釉(着色釉)と呼ばれています。
各金属によって、発色も違いが有ります。以下順次述べたいと、思います。
1) 鉄釉
鉄の成分は、鬼板、弁柄、黒浜(砂鉄)、黄土、来待(きまち)石、益子赤粉などから、取ります。
鉄釉は、鉄の含有量や、他の不純物に応じて、黒、褐色、茶、黄色、青など、多彩な色を、呈します。
更に、基礎釉の「アルカリ」成分に、どの様な材料を、使うかによっても、色は変化します。
① 天目釉
中国の天目山の寺で、使用されていた、仏前に献茶する為の茶碗に、掛かっていた釉が、語源に
成っています。この茶碗は、小振りで、「スッポン口」と言う、独特の形をしています。
この釉は、酸化鉄を、多く添加し、酸化焼成して、青味又は、黒、褐色にした釉で、天目釉と
呼んでいます。
) 基礎釉は、長石釉で、「アルカリ」に、石灰(CaO)を多くすると、黒褐色に成り、
マグネシア(MgO)を多くすると、青褐色に成ります。
) 天目釉は酸化鉄が、主成分で、少量の不純物に、酸化マンガンや、酸化チタンを含みます。
その影響で、飴(あめ)色、柿、鉄砂など、変化のある色に成ります。
(一般の黒釉は、鉄分として、酸化鉄、酸化コバルト、酸化クロム、酸化マンガンの混合物を、
使っています。)
) 基礎釉に添加する、酸化鉄は、8~15%程度です。
鉄分の多い、弁柄などは、10%程度で、鬼板や黄土など、鉄分の少ない物では、
20%~40%程度、添加します。
) 天目と名の付く釉は、色々有ります。
黒天目、油滴天目、柿天目、禾目(のぎめ)天目、柚子肌天目、来待天目、木の葉天目、
そして、耀変天目等です。
) 鉄釉は、素地の差、釉の掛け方、燃料の差、窯詰めの仕方、窯の焚き方、冷却の仕方等で、
発色の仕方が、大きく変化します。釉は一般には、やや厚くかけます。
それ故、釉に流動性があると、色に濃淡が出易いです。熔け過ぎると、柿釉や、飴釉に成ります。
② 鉄釉には、上記、天目釉の他に、瀬戸黒、蕎麦(そば)釉、黄瀬戸釉、伊羅保(イラボ)釉、そして、
青磁釉などが、有ります。
次回より、各釉について、述べたいと思います。
鉄釉
釉薬を、色釉(着色釉)と呼ばれています。
各金属によって、発色も違いが有ります。以下順次述べたいと、思います。
1) 鉄釉
鉄の成分は、鬼板、弁柄、黒浜(砂鉄)、黄土、来待(きまち)石、益子赤粉などから、取ります。
鉄釉は、鉄の含有量や、他の不純物に応じて、黒、褐色、茶、黄色、青など、多彩な色を、呈します。
更に、基礎釉の「アルカリ」成分に、どの様な材料を、使うかによっても、色は変化します。
① 天目釉
中国の天目山の寺で、使用されていた、仏前に献茶する為の茶碗に、掛かっていた釉が、語源に
成っています。この茶碗は、小振りで、「スッポン口」と言う、独特の形をしています。
この釉は、酸化鉄を、多く添加し、酸化焼成して、青味又は、黒、褐色にした釉で、天目釉と
呼んでいます。
) 基礎釉は、長石釉で、「アルカリ」に、石灰(CaO)を多くすると、黒褐色に成り、
マグネシア(MgO)を多くすると、青褐色に成ります。
) 天目釉は酸化鉄が、主成分で、少量の不純物に、酸化マンガンや、酸化チタンを含みます。
その影響で、飴(あめ)色、柿、鉄砂など、変化のある色に成ります。
(一般の黒釉は、鉄分として、酸化鉄、酸化コバルト、酸化クロム、酸化マンガンの混合物を、
使っています。)
) 基礎釉に添加する、酸化鉄は、8~15%程度です。
鉄分の多い、弁柄などは、10%程度で、鬼板や黄土など、鉄分の少ない物では、
20%~40%程度、添加します。
) 天目と名の付く釉は、色々有ります。
黒天目、油滴天目、柿天目、禾目(のぎめ)天目、柚子肌天目、来待天目、木の葉天目、
そして、耀変天目等です。
) 鉄釉は、素地の差、釉の掛け方、燃料の差、窯詰めの仕方、窯の焚き方、冷却の仕方等で、
発色の仕方が、大きく変化します。釉は一般には、やや厚くかけます。
それ故、釉に流動性があると、色に濃淡が出易いです。熔け過ぎると、柿釉や、飴釉に成ります。
② 鉄釉には、上記、天目釉の他に、瀬戸黒、蕎麦(そば)釉、黄瀬戸釉、伊羅保(イラボ)釉、そして、
青磁釉などが、有ります。
次回より、各釉について、述べたいと思います。
鉄釉
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