前回の続を述べます。
3) 指跡の処置
一般に、輪高台の場合、高台を持って、施釉する事が多いです。
持った高台部分に、釉が掛からない、所謂指跡が、残ります。
特に、「碁笥底高台」の場合、指跡が付き易いです。
(釉を塗る際、工夫次第で、指跡を残さないで塗る方法も、出来ます。)
① 指跡をあえて残す場合
抹茶茶碗などに多いのですが、あえて指跡を残し、景色として珍重する場合が有ります。
(あえて残す場合には、高台ではなく、茶碗の腰を、3本の指で持つのが一般的です。)
同様に、食器や、花瓶など、あえて指跡を残し、景色として用いても、問題有りません。
(指跡が、3箇所で有る事は、景色的にも、バランスが取り易いです。)
② 指跡を消す
一般には、指跡を消します。指跡は、指の周囲に、釉が厚く盛り上がります。
そのまま、筆などで補修すると、その盛り上がった所が、目立ちます。
それ故、この盛り上がりを、滑らかにしてから、補修します。
尚 筆で補修する(塗る)と、釉が薄くなり勝ちです、濃い目の釉を使い、置いて行く様にます。
又、指跡部分が、濡れている早い段階で、指に着けた釉で、補修すると、割合
上手くいきます。
③ 指跡を残さない塗り方
) 霧吹きや、ガン吹きなどで、施釉すれば、作品を持つ事無く、指跡は付きません。
) 半分づつ施釉する。
作品を持った指に、釉が掛からない様に、半分掛けた後、掛けた釉が乾いたら、
その部分を持ち、残りの部分に、施釉します。
) 釉で濡らした手で、作品を持つ
持つ手が、綺麗だと、その部分に、釉薬が載らず、指跡と成ります。
予め、釉に指先を釉で濡らし、高台を持てば、手に付いた釉が、作品にしみ込みます。
その結果、指跡が消えたり、薄く成たりします。
4) 作品に、アルミナを塗る
作品と棚板が、接着しない様に、又 蓋物など、作品同士がくっつかない様に、アルミナを
塗ります。
① 作品が、棚板に接する部分に、水に溶いたアルミナ(水酸化アルミナ、酸化アルミナ)を
筆や、漬け(浸し)て塗ります。
② 蓋物(急須など)は、本体と一体にして、焼成するのが、基本です。
別々に焼成した場合、一方が熱により、変形すると、蓋が合わなくなる危険性があるからです。
一体で焼成すれば、たとえ器が変形しても、その合わせた位置では、必ず蓋が出来ます。
但し、一体で焼成した場合、蓋と本体が接する部分(本体と蓋両方)には、釉が塗れません。
この部分に、アルミナを塗る事を、忘れない様にします。
忘れると、蓋が取れなくなってしまう事が、多いです。
・ 尚 本体の蓋受けに、釉を掛けたい時は、別焼きと成ります。耐火度の高い土を使うか、
蓋受け周辺を、やや肉厚に作り、変形を起さない様にします、蓋受けに釉を掛ける場合
釉の厚みで、蓋が出来なく成る事を防ぐために、若干蓋との隙間を多く取ります。
以上で、 釉掛けの項を、終わります。
次回から、窯詰めについて、お話したいと思います。
陶芸の釉薬の掛け方
指跡 アルミナ
3) 指跡の処置
一般に、輪高台の場合、高台を持って、施釉する事が多いです。
持った高台部分に、釉が掛からない、所謂指跡が、残ります。
特に、「碁笥底高台」の場合、指跡が付き易いです。
(釉を塗る際、工夫次第で、指跡を残さないで塗る方法も、出来ます。)
① 指跡をあえて残す場合
抹茶茶碗などに多いのですが、あえて指跡を残し、景色として珍重する場合が有ります。
(あえて残す場合には、高台ではなく、茶碗の腰を、3本の指で持つのが一般的です。)
同様に、食器や、花瓶など、あえて指跡を残し、景色として用いても、問題有りません。
(指跡が、3箇所で有る事は、景色的にも、バランスが取り易いです。)
② 指跡を消す
一般には、指跡を消します。指跡は、指の周囲に、釉が厚く盛り上がります。
そのまま、筆などで補修すると、その盛り上がった所が、目立ちます。
それ故、この盛り上がりを、滑らかにしてから、補修します。
尚 筆で補修する(塗る)と、釉が薄くなり勝ちです、濃い目の釉を使い、置いて行く様にます。
又、指跡部分が、濡れている早い段階で、指に着けた釉で、補修すると、割合
上手くいきます。
③ 指跡を残さない塗り方
) 霧吹きや、ガン吹きなどで、施釉すれば、作品を持つ事無く、指跡は付きません。
) 半分づつ施釉する。
作品を持った指に、釉が掛からない様に、半分掛けた後、掛けた釉が乾いたら、
その部分を持ち、残りの部分に、施釉します。
) 釉で濡らした手で、作品を持つ
持つ手が、綺麗だと、その部分に、釉薬が載らず、指跡と成ります。
予め、釉に指先を釉で濡らし、高台を持てば、手に付いた釉が、作品にしみ込みます。
その結果、指跡が消えたり、薄く成たりします。
4) 作品に、アルミナを塗る
作品と棚板が、接着しない様に、又 蓋物など、作品同士がくっつかない様に、アルミナを
塗ります。
① 作品が、棚板に接する部分に、水に溶いたアルミナ(水酸化アルミナ、酸化アルミナ)を
筆や、漬け(浸し)て塗ります。
② 蓋物(急須など)は、本体と一体にして、焼成するのが、基本です。
別々に焼成した場合、一方が熱により、変形すると、蓋が合わなくなる危険性があるからです。
一体で焼成すれば、たとえ器が変形しても、その合わせた位置では、必ず蓋が出来ます。
但し、一体で焼成した場合、蓋と本体が接する部分(本体と蓋両方)には、釉が塗れません。
この部分に、アルミナを塗る事を、忘れない様にします。
忘れると、蓋が取れなくなってしまう事が、多いです。
・ 尚 本体の蓋受けに、釉を掛けたい時は、別焼きと成ります。耐火度の高い土を使うか、
蓋受け周辺を、やや肉厚に作り、変形を起さない様にします、蓋受けに釉を掛ける場合
釉の厚みで、蓋が出来なく成る事を防ぐために、若干蓋との隙間を多く取ります。
以上で、 釉掛けの項を、終わります。
次回から、窯詰めについて、お話したいと思います。
陶芸の釉薬の掛け方
指跡 アルミナ
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます