2) 素焼き前の乾燥時に割れ(ひび)が起こる。
イ)原因: 作品を急に乾燥させると、部分的(作品の内と外側、上と下部)
に乾燥が進み、割れや「ひび」がはいる。
対策: 作品はゆっくり乾燥させる事。
乾燥が速いときは、霧吹き等で霧を吹きかけたり、濡れた布を被せ
たり、ビニール等で包むと良い。
ロ)原因: 作品は薄い所から、乾燥しますから一部分のみ肉を薄くしない
事。
対策: どうしても薄くしたい場合には、薄い部分の乾燥を遅くする。
:「ろくろ」上で作品を糸で切り離す際、最下部の円周部分の角の
肉厚が薄くなり、乾燥時に放射状に割れ「ひび」が入るので、竹べ
ら等で45度位の角度で切り取る。
ハ)原因: 肉の厚い所は、乾燥が遅いので、周囲の粘土が早く乾燥し厚い部
分を引っ張り、「ひび」が入る。
対策: 底を削る際(高台を作る等)、高台内、高台脇等に厚みに差が出
来ないように削る。
ニ)原因: 底割れ (底の中央部が、Y状、I状に「ひび」が入る)は
部分的に粘土の密度が違い、密度の薄い(締めが弱い)所が割れ
「ひび」が入る。
対策: 大皿等底の広い作品は、拳で粘土の中央を叩き締める。
:手ひねりで、壷などの背の高い作品を作る場合、叩き板を使って胴
部分を締める。
:「タタラ」を作る際も、叩き板やローラーで粘土を締める。
:電動ろくろで作品を作る際、口縁部を皮で締める。
また作品の底の内側に溜まった水は、必ずスポンジ等で吸い取り残
さない事。
ホ)原因: 乾燥具合の違った部品を取り付けると、その接合部分に割れ「ひ
び」が入る。 (コーヒーカップの、取っての取り付け部分等)
対策: 乾燥具合を合わせる。
:取り付け部品をドライヤー等で、乾燥させてから付ける。
:本体側の取り付け部分を、水等で濡らして乾燥具合を合わせる。
尚 「ひび」が出来てしまった場合、粘土が柔らかい時は、指(竹へら)等で
なぜて「ひび」を消し、粘土が乾燥している間合いには、「かんな」等で削り
取ります。
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