おかげさまで生きてます

日々の暮らしのなかで

実用書

2012年04月16日 | 本と雑誌
「あなたの青春の一冊はなんですか?」 
 
こう切り出せば、あぁ、またあの話か!と
眉をひそめる人も居られるやも知れません
 
確かに、僕は「青春の一曲」を取り上げた、あの天下の
NHKの番組に出演したという、
少々恥ずかしい経歴を持っていることは
一部の方々には知れ渡っていることですが、
今回の問いかけは、そんなプチ自慢を今更するためでは
ありません
 
人の記憶と言うのは、実に面白く成り立っていて
思い出を呼び起こすスイッチは、ときに歌だったり、
ときに臭いだったり、ときには
刺す様な寒さの風だったり、季節はずれのストーブが
醸しだす蒸し暑さだったりするわけです
 
そんなスイッチのひとつに本もあると思います
 
ただ、こう書きながら、
僕の青春の一冊は、太宰治でもなければ司馬先生でも
ありません
 
それは“BOMB”です
 
そう、ボム!
 
中学生の頃にはすでにあったと思いますけど
創刊がいつ頃の本なのかは、記憶にありません
今も発刊が続いているのか知りませんが
2~3年前までは、本屋のエロ本コーナー付近に
陳列してあった記憶があります
 
そうです、このボム
 
いわゆるエロな本の分類になぜか入る訳です
 
中学時代、最寄の本屋さんでそれを見つけたときは
妙にどきどきしたのを覚えています
僕の中学時代は、最近のように
アイドルを前面に押し出した雑誌ではなくて、
どこか隠微なサブカルチャーを取り上げた感じの
卑猥な面影もありました
 
エロ本を買うのは、どこか気が引けるというか、
感じなくてもいい“後ろめたさ”を引きずるものです
 
手にとって購入するまでには
かなりの時間を要したと思いますし、
たぶん、初めて買った日は興奮して
夕食もいつもの半分ぐらいしか食べられなかったはずです
 
元来の本好きだった僕はその後も
POPEYEやホットドッグ・プレスと言った
当時のDCブランドのファッション記事や、時には、
いや、これが目当てでもあったSEX特集など掲載した
 
“青春ハウツー本”
 
を買っては、まだ見ぬ恋人に思いを馳せていました
 
バイブルと言ってもいい“童貞手引書”なるこの二誌を
まさに聖書のように小脇に抱えて
夜な夜な妄想にふけったものです
 
この二誌が“導いてくれる”本、
すなわち、活用できる本とするならば、
青春の一冊と呼べる“BOMB”は文字通り
 
“使える本”
 
だったわけで、
これが僕の青春の一冊に推挙した理由です
 
その後もボムは愛読書であり続けたわけですが
「使える本」の立場は、この後
 
“スコラ”
 
に、その任務を譲り渡すことになります
 
その話は、次の機会にでも
 
 
 
 

 


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浅倉南、42才!

2012年04月11日 | 本と雑誌
かの名作「タッチ」が続編で復活するとか
 
舞台はあれから26年後の世界
実際に連載されていたのも、今からそれぐらい前?だと
思うから、
リアルな時間の流れの中での続編ってことになる
 
まぁ、漫画なのにリアルな時間ってのも
不思議な言い回しだが、
そういうことになるんだろう
 
これは喜ぶべきか否か?
 
残念ながら、当時タッチは読んだことがない
アニメにもなったが、見たことはない
ただ、散髪屋なんかで少しは見たことはあるし、
アニメも、何話かだけなら斜めに見た記憶はある
しかし、通して見たことはないし、
どんな物語だったかも、忘れた
 
それでも、名作だったということは覚えている
 
ただ、こういったものの続編ってのは
どっちかっていうと、反対派だ
 
漫画でも小説でも
そこには世界観がある
漫画の場合は、実際にキャラが立っているというか、
見えているので
自分で補足する部分が少ないが、
それでも、自分で読んでいて、
漫画ではあるけれど
 
“行間”
 
を読むというのか、
台詞の無い表情だけのシーンを見て
感情を埋めるってこともあると思うんで、
続編ってなると、どうなるのか?と
心配にならないでもない
 
ざっと記事を読んだところによると、
舞台がタッチの世界観を継承している程度で
達也や南ちゃんがどういう関わり方をするのかは
見てのお楽しみだということ
 
二人の子どもが主人公?と思ったが
そうでもないらしい
 
もうひとつ気になるのが“絵”だ
 
上杉達也も浅倉南も40を越えている
 
「浅倉南、42才!」
 
リアルに“いとうあさこ”状態・・・
 
その点を絵で表現できるだろうか?
いや、プロの漫画家に対して、
なんと無礼な口の聞き方、いや、キーボードの叩き方やぁ!と
怒られそうだが、
どうも世界観を壊さずに、綺麗な歳の重ね方が出来ているのか
心配になってくる
 
出来れば
 
伝説として、回想シーンに出てくる程度、
見切れる感じで、
 
「あれ、これ・・・もしかして?」
 
って感じで、達也なり南をにおわす演出にしていただければ・・・・
 
と、ここまで書いてきて
それなりに気になっている自分に気付く
まぁ、一応は読んでみるかな
 
 
 
 


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二本立て 第2弾

2011年11月03日 | 本と雑誌
111103_122047
 
この1年間で読了した本です
 
【順不同 敬称略】
 
◆有川 浩
レインツリーの国
クジラの彼
阪急電車
 
◆伊坂幸太郎
グラスホッパー
オーデュボンの祈り
重力ピエロ
ラッシュライフ
終末のフール
ゴールデンスランバー
 
◆今邑 彩
ルームメイト
そして誰もいなくなる
 
◆大沢在昌
ダブル・トラップ
 
◆奥田英朗
サウスバウンド【上】
サウスバウンド【下】
 
◆北尾トロ
キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか
 
◆沢村 凛
あやまち
 
◆雫井脩介
犯人に告ぐ【上】
犯人に告ぐ【下】
 
◆辻村深月
ロードムービー
 
◆中山七里
連続殺人鬼カエル男
 
◆七尾与史
死亡フラグが立ちました!
 
◆萩原 浩
ちょいな人々
 
◆東野圭吾
容疑者Xの献身
夜明けの街で
どちらかが彼女を殺した
嘘をもうひとつだけ
魔球
天空の蜂
片想い
ダイイング・アイ
白銀ジャック
 
◆樋口有介
ピース
 
◆百田尚樹
永遠のゼロ
 
◆星 新一
地球から来た男
 
◆万城目 学
プリンセス・トヨトミ
 
◆道尾秀介
ソロモンの犬
 
◆湊かなえ
告白
 
◆宮部みゆき
誰か
レベル7
 
◆向田邦子
隣りの女
 
◆村上春樹 
1Q84 BOOK3

◆柳 広司
ジョーカー・ゲーム
 
◆山田悠介
モニタールーム
 
◆米澤穂信
ボトルネック
 
◆和田 竜
のぼうの城【上】
のぼうの城【下】
 
以上、46冊
約17,344頁を読了しましたことを
ここにご報告いたします
 
久太郎
 
 


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命拾いしたな、お前

2011年10月18日 | 本と雑誌
秋の夜長を読書の時間にあてる
 
スピーカーから流れるのは、オルゴールの♪CD
歌詞付きだと、聴き入ってしまう可能性が残されるが、
メロディだけだと、そんな心配もない
 
挟んでおいた栞をそっと指で摘まんで、
読み始める頁をおもむろに開く
 
「ぶぉぉぉぉん!!ぶぉぉ!! ぶぉぉおぉお!」
 
アクセルを吹かす音
 
(寒い中、ご苦労様です)
 
なんて思わない
折角雰囲気を作って読書を始めようとした瞬間、
季節はずれ(?)のパフォーマーの方が、
一台限りのパフォーマンスをすぐ前の道でやり始め、
走り去る音が残された
 
(やかまぁしぃっ!)
 
一喝しようかと思ったが、
エンジン音は特に五月蝿いとは思わない
僕が気になるのは、その
 
“不規則” 
 
な、吹かし方のほうだ
 
少し話はそれるが、
車の間欠ワイパー、あれがどうも苦手だ
運転していても、次にワイパーが動き出す
 
“瞬間”
 
が気になって、運転に集中できない
ワイパーはリズムよく動いてくれないと、
気が散る
間欠ワイパーだって、間隔が広がるだけで、
同じリズムで動いている!って言われるかも知れないし、
実際、同じリズムで動いているんだけど、
いや、気になってしまう
 
だから、ああいう人たちも
アクセルを一定の間隔で回してくれれば
ストレスも、さほど感じずに居られるかも知れないのに、
聞いていても、イライラが募るような
不規則音しか響かせてくれない
 
ついでに言うと、遠くから聞こえる音も苦手だ
 
トラウマかな
幼いときに、風呂場からおじいさんが石鹸を
取ってくれ!と叫んでいた時があったのだが、
それが断末魔の叫びに聞こえて、
あれ以来、遠くから呼ばれる事にもストレスが溜まる体質に
なってしまった
 
と、言うことは
 
遠くで、しかも、不規則にアクセルを吹かす単車、
ならびに、それを操縦してらっしゃるライダーに
イライラが募る
 
あぁ
 
走り去ったバイクが、遠くを走っている
もっと近くで、もっとリズミカルにエンジン音を!
 
視線は開いた頁に落としたままだが、
文字を目で追うだけで、内容が入ってこない
 
 
 
遠くで聞こえる小さなエンジン音が余計に気になる
ストレスはオーパーフローし、イライラは、沸点に近づく
 
 
 
文庫本を持つ手に力が入る
 
 
僕にもっと勇気があれば・・・・
 
 
僕にもっと腕力があれば・・・・
 
 
 
苛々を押さえきれなくなった時、
目の前の文庫本を真っ二つに引き千切ろうとしたが 
まだ読み始めたばかりの本を引き裂く勇気も、
また、一気に破り裂く自信もなかった僕は、
そっと本を閉じ、自分に言い聞かせるように、
本に語りかけた
 
 
「命拾いしたな、お前」
 
 
 

 

 


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ショートショート

2011年09月06日 | 本と雑誌
最近、サッカーの試合が頻繁だ
 
「今夜は、サッカーの試合観戦やぁ!」
 
晩飯を貪りながら、今後の予定を親父に説明すると、
 
「今日・・・・・?」
 
言いたい事はわかる
つい先日もそう言っていたではないか?息子よ
って事だろ
 
「今日は男子の試合やぁ!」
 
あぁ!と納得する親父 
 
しかし、僕が年甲斐もなくイライラするのは、
これが毎試合繰り替えされること
 
「ちょっと読書するわ、今日はサッカーがあるから!」
 
「えっ、今日・・・・・??」
 
「あぁ、今日は女子、なでしこの試合」
 
「あぁ!」
 
日程上、うまく女子と男子の試合が行儀よく順番に
開催されるが、
その都度、
 
「この前、したとこやないかぁ?」
 
と、親父さんは疑問を投げかけてくれる
 
あぁ!と思いながら、逐一説明する僕
 
これ、何かに使えないか?と模索する僕
 
使うったって、このブログに書き残したいわけでもない
こういった、なんとも言えないシチュエーションというか、
理不尽な物語を、こう一まとめにして、
ひとつの話にできないだろうか?って
 
今日は、星新一氏の生誕の日
 
中学生の時だったか、初めて氏の本を手に取った
以前、このブログで書いたかも知れないが、
小学生の時に買ってもらった
 
“十五少年漂流記”
 
を、高校を卒業するまで、毎年、読書感想文の
題材として使ったことは周知の事実ではあるんだけど、
記憶の片隅に、
一度だけ、星新一氏の著書で、感想文を書いたような
思い出が微かに蘇ったりする
 
それが何の本だったかは、忘れた
 
最近も氏の本を読んだが、古さは感じない
逆に、独特な世界に紛れ込んだ感覚は、
秘密基地を手に入れた時のように、
ワクワクする感じか
 
氏が書くような文章をいつかは書いてみたい
 
そんなことを思いながら、
日常にその題材を探す僕なのであった
 
 


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