おかげさまで生きてます

日々の暮らしのなかで

赤ちょうちん

2006年08月31日 | 日記・エッセイ・コラム
赤ちょうちんで酒を飲んでみたい。

この歳になると、未体験ってのはだんだん少なくなって行くもんだけど、
考えてみれば、まだまだ“体験”していない事があるもんだと思う。

例えば、“おでん屋台”

博多に旅行で行った時に、ラーメン屋台には立ち寄った。
まぁ、テレビドラマで見かけるような「屋台」ではなかったが。

引っ張って移動する屋台。イスは木で作った長椅子。
赤ちょうちんをぶらさげて、気弱そうなおやっさんが一人たたずんでいる。

今日最初の客は会社員のようだ。上司と部下だろうか?二人ともくたびれた
表情でネクタイを緩める。

すでに何処かで飲んで来たのだろう。二人とも上体がユラユラと左右に揺れる。

「オヤジ!まずは酒だぁ、酒!」

以外にも大声を出したのは部下の方だ。上司はおやっさんに何か目配せをしている。

二人の前に小皿が出て来る。そして使い古したコップがその上に乗る。
三分の一ほど酒が入った一升瓶を傾け注いでいく。

溢れる酒。コップから溢れた酒は、小皿の上にも満ちていく。

「さぁ、飲もう!」

優しく語りかける上司。部下は一度だけ上司と視線を合わすと、
何かを忘れたいかのように、目の前の酒をイッキにあおる。

「おかわり!」

何があったんだろう?飲み干したコップをおやっさんに突き出す。

「はい」

ただそう言うと、おやっさんは静かに酒を注ぐ。

部下の男は小さな声で何かを呟きながら、そのまま腕を組み目を閉じた。
怒るでもなく諭すでもなく、上司がゆっくりと喋りだす。

聞いているのか、眠ってしまったのか、上司の言葉に反応はない。
だた、上司はゆっくりとした口調で、これまでの自分の人生を振り返っている。

「だよなぁ! おやっさん」

目の前の酒に口をつけながら、おやっさんにも語りかける

「そうですね」

気の効いた言葉なんかいらない。会話に入る事もない。
おやっさんはただ頷いて、目の前のおでんを小皿によそう。

「その内わかるさ、お前の事は誰かが見てるんだから」

誰に語りかけるでもなく、上司は割り箸を割りながら呟いた。

目を閉じていた部下の目には涙が滲んでいた。

 



って言う感じの“赤ちょうちん”で飲んでみたいもんです。

次回の妄想は“カップル編”でお送りいたします。
乞う御期待!

 



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Breaking Wind ?

2006年08月30日 | 日記・エッセイ・コラム
馬鹿会の活動が活発になってきた。

“馬鹿会”とは?

このブログの愛読者の方は御存知かと思うが、
酒好き女好きが集まった“有志”で作った馬鹿騒ぎをする会の事である。

これまた頻繁に登場するユキちゃんの念願が叶い、晴れて馬鹿会での旅行が
開催される運びとなった。

「ホテルは何処にします?」
「夕食は、何が食べたいですか?」
「翌日はどうしますか?」

など、詳細を決めると言っては、近くの居酒屋に集まり、

「ほな、それで!」

5分足らずで決定した後、閉店まで飲み続ける日々が続いた。

お盆休みが終った頃、最後の詰めと人数把握の件で、居酒屋へ集合する事になった。
しばらくは、近況報告や僕のテレビ出演の話で盛り上がったが、

「あれは、どうなった?」

笑うと可愛い厳つい顔をしたMちゃんが切り出した。

“あれ”とは?

6月下旬に飲み会をした時に、

「祭りのズボンを揃えて、刺繍も入れましょう!」
と僕が提案したことが“あれ”だ。

「せやけど、“馬鹿会”って言う刺繍は勘弁してやぁ!」

仲間内で使っているのはいいが、ちょっとその“刺繍”は恥ずかしいらしい。

(何がええかな?)

そう思っていると、十数年前の嫌な記憶が甦ってきた。

村の青年団で祭の準備をしていた時、何故か“英会話”の話題となった。
誰も英会話なんて出来ないのに、酒の席としては盛り上がった話題だった。

「ほな、屁はなんて言うの?」

唐突な質問に、アニキと呼ばれている男が自信マンマンに答えた。

「そりゃ、Back Wind でしょ!」

大爆笑!

酒の力は凄いと思った。こんな事で笑えるんだから。

祭も終り、恒例行事の旅行に行く事になった時。

「青年団じゃつまらんから、何かええ名前つけへん?」

「ほな、Back Wind は?」

その年の流行語として、その言葉が栄冠を勝ち取った。

そして旅行当日。

後悔先に立たずとは、この事だと痛感することになる。
酒の入った“特種な場面”でこそ受けるが、平日の昼間ではなんの面白味もない。

そして誰もが“横文字”として認識していたのだが・・・

何処へ言っても「バックウインドウ」と書いてあるのだ。
食べ放題の昼食をとった時、追加を注文すると、店員はこの「バックウインドウ」と
書かれた札のある僕達のテーブルへと向かってくる。

恥ずかしいからと倒しておいても、店員は目印にと、丁寧に起こしていく。

そして最大のシーンはホテルに到着した、まさにその時だった。
宿泊する団体名が玄関に並んでいる。

“ばっくういんどう御一行様”

なんと平仮名

色んな団体名が並ぶなか、燦然と輝く“ばっくういんどう”の文字。
不幸中の幸いと言えば、誰もコレが「屁」の事だとは思わないことだけだった。

名称を決める時には、慎重にしなければならない。


さて、“馬鹿会”の当て字は何がいいだろうか?




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デビッドはケリーの弟

2006年08月29日 | 日記・エッセイ・コラム
ジョンベネ事件の容疑者、DNA鑑定の結果は不一致だったらしい。

10年の時を経て、話題の事件にケリがつく筈だったが、違ったようだ。
身柄拘束当初から、“元妻の証言で、彼にはアリバイがある”とか
彼が「真犯人」であるかどうか疑われていた。

が、しかし。

DNAの結果が出たから言う訳でもないが、実は当初から

(違うンじゃないの?)

と思っていた。
画面に映るカー容疑者の姿に違和感を感じていた。

胡散臭いのである。もう、ぷんぷん臭ってくる。

彷徨う視線。
所在なげな表情。
髪型。

どれをとっても、胡散臭さが充満しているように見えた。

僕の周りに“アメリカ人”はいない。
今までもそんなに多くの“アメリカ人”に出会った事もない。
それはまるで「架空の人」でも言うべきで、
僕の生活の中には、現実感としてより

“テレビ画面の中の人”

と言った、ある意味“作りモノ”と捉える事が多い。

“ビバリーヒルズ高校白書”や“フレンズ”とか、
アメリカのドラマは好きだ。よく見ていた。

韓流ドラマは見た事がないが、僕の“アメリカンドラマ”と同じ
要素もあると思う。
それは、

“感情移入がしやすい”

この一点につきる。

日本だと、俳優はバラエティーでも見かける。
旅番組のレポーターでも登場したりする。

海外の俳優のそんな場面に遭遇したことがないから、

“スティーブはお調子者だなぁ”と感じるし、

“ブランドンは、まじめなクセに結構女ぐせは悪いのか!”とか

“ブレンダってホント、自己チューなヤツぅ!”って物語にのめり込む。


それと同時に、「欧米人に対しての憧れ」もあるんだろう。
女性と言えば、アメリカンフットボールやバスケットのチアガールを思い出す。
金髪にボンッ、キュッ、バァーン! そして足はスラーとしている。
プレイボーイに載るプレイメイツが“アメリカ人”と錯覚する。

でもそこは“十人十色”
色んな人がいる事は理解している。。


今回の“ジョンベネ事件の容疑者発見!”の第一報の時に、
すでに僕の頭の中に「犯人像」が出来上がっていたのだろう。


(映画化するなら、キャスティングは彼だ!)

って俳優があったかも知れない。


そんな中、画面に登場したのが“カー”だった。

(うっ、胡散くさい!)

オーラの無さ。
中途半端な色のポロシャツ。
髪型。


画面に映った“真犯人”を見て、

(“あり”か“なし”かで言ったら、“なし”だな!)

と感じたのは生まれて初めてだった。
 
 







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レンタル

2006年08月26日 | 日記・エッセイ・コラム
ひさびさにTSUTAYAへと足を運んだ。

何ヶ月振りだったろうか?
最近でも話題の映画がレンタル開始されれば、そそくさと出向くが、
いつも使っているのは

“ポルシェ”

って言う、地元じゃ有名な店。

この店、何といってもAVの品揃えが豊富なのだ。
もちろん、借りるのは映画ですが。

昨日は、テレビドラマを探しに行ったのだが、お目当てのモノはなかった。

(う~ん、スカッとせえへんなぁ~)

“モヤッ”っと感を払拭するべく、車に乗り込みアクセルを踏む。


米タワーレコードが経営破綻したニュースが先日流れていた。

どうやら、ネットからの“ダウンロード”による販売に勝てなかったようだ。

そういえば、CDなんて長い間買ってない。
まだ、ネットからの環境が整っていない僕は、音楽はすべて“レンタル”で済ます。
たまに、気に入った“ジャケット”があったり、ファンだったりすると
CDも未だに購入するが、それでも長い間買ってない。

(そうか、最近はダウンロードできるもんね!)

そのニュースを思い返しながら、TSUTAYAへと向かった。

階段を上がっていくと、結構お客さんがいる。

でも、大半はアニメを借りにきた親子連れ。
お目当てのアニメが貸出中なのか、だだをこねるクソガキ。

「こっちは、これ、これ!」

必死になだめるお母さん。

(ホント、大変ですね!)って思った。

そしていざ、“ドラマコーナー”へ。

一段づつ丁寧に探すが、やっぱり無かった。

(今日はあきらめるか)

帰ろうとした時、ふと思い出した。


(会員証、もうすぐ更新やったな?)

一月に一回も行かない僕は、結構この更新を忘れる。

今までも、三年連続して更新を忘れていた。
昨年は新しいカードを作り直した。

更新だけってのも何だか気が引けるんで、ドライブ用の“CD”を
借りる事にした。
しかし、借りたいモノはすべて貸出中。

(まだまだレンタルを利用する人は多いんやね)

評論家のような感想を一人でいいながら、適当なモノを物色する。

空調が効いていないのか、汗が吹き出してくる。

(暑っぅ!)


気がつけば、僕のまわりは若いおネエちゃんが取り囲んでいる。

(若いんやから、ネットでDLせえよ!)


暑さと、今どきネエちゃんの露出の多い服装を見ていると、
余計に汗が吹き出す。

(なんかええのん、ないの?)


迷いに迷った挙げ句、僕が手にとったのは、

HOME MADE 家族の“ROCK THE WORLD”ファーストアルバムだ。

レジへと向かう。更新が真の目的だ。

メガネを掛けたニイちゃん登場!
会員証を差し出す僕。

カードをスラァァァッシュ!

一瞬、ニイちゃんの動きが止まる。

 
 
 
「カード、お返しします。」

 
 
 
(えっ?)


 
 
と思ったが、そのまま帰ってきた。

返却の時に、“更新のお知らせ”の葉書と一緒に更新しようっと。
 







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反撃

2006年08月25日 | 日記・エッセイ・コラム
“イラッ”とする事への、ささやかな反撃を考えてみる。

車で走っていると、高校生の乗った自転車がふらふらと走っている。

(危ないヤツやなぁ~)

反対車線に出てまで抜こうとした瞬間!そいつは、何のまえぶれもなく
道路を横切る!

“イラッ”

こんな時、考える。

“横切り終えた時に、チェーンがはずれる。”
なんてのはどうだろう?
不用意な横切りは減らせるはずだ。偉い人、そんなセンサーを考えて欲しい。


おばちゃん。

おばちゃんと言えば“大阪のおばちゃん”
その“つわもの”ぶりは、全国的にも有名である。
平然と男子トイレへの侵入はもとより、その行動は“おばちゃん”色に染まっている。

しかし、愛すべき行動も中にはあるのだ。

車で走っていると、はるか前方に車から降りようとしている“おばちゃん”を確認。
対向車もないので、余裕で避ける態勢に入る僕。
その時である。
まるで“サイボーグ009”のように、おばちゃんは「加速装置」を使って移動する。
距離にして3メートルも無いだろう。
その距離をおばちゃんは“急いでますよ!”的な動作で、機敏に移動する。

これを人間行動学で言えば、

“おばちゃんの小走り”

と言う。

これは随所で見る事が出来る。歩くのと変わらない早さの“小走り”で、
“急いでいる感”や“迷惑かけてスミマセン感”を演出しているのだ。

なんと可愛いことか。

それが残念なことに、おっさんや若いヤツらには、この“健気さ”が少ない。

車が行きかう中、平然とゆっくり歩いて道を渡る。
何の余裕か?かっこいいのか?

“イラッ”

こんな時、考える。

「危ない」事を知らせる為に、車体前方から吹き出る“ウォッシャー液”が
百発百中の精度で、歩行者の“股間”にヒットする。

怪我をしない程度の、“おもらし”状態にできる優れモノ。
世界に誇る日本の自動車業界の人。こんなセンサーは考えて欲しい。


迷惑メール。

ある事情によって、メール設定をしていない僕の携帯電話。
頻繁に迷惑メールが届く。
最盛期には、朝起きた時点で“60通”の迷惑メールがたまっていた。

“イラッ”

こんな時、考える。

迷惑メールの送信者アドレスをワンタッチで登録。
送信者は“5回”おなじ携帯にメール送信した瞬間、

“ボスッ”

小さな爆発音と共に機能停止。使えなくなる。怪我は避けたいので、
あくまでも使えなくなると言う事を前提に、

“ボスッ”

と小さな爆発にする。演出として煙りを吐く事は付け加えて欲しい。


以前から気になっていた女性から、やっとの思いでアドレスをゲットした。
が、あくまでも「メル友」
彼女は僕の事を「友達」と思っているようだ。

張り裂けそうな、そして、日々募っていく彼女への思いを伝えたくて、
メールを送る。
今日も、明日も。

(彼女に僕の想いは伝わるだろうか?)

彼女の笑顔を想い浮かべつつ、送信!



 
 
 
 
“ボスッ”




 
 
伝わらなかったようだ。



ってことにならないように、
偉い人、この件に関しては慎重に開発して欲しい。

 
 





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