おかげさまで生きてます

日々の暮らしのなかで

スイッチが入った!

2012年07月03日 | 日記・エッセイ・コラム
僕ね、ときどき変なスイッチが入ることがあります
 
昔話なんですけど
 
高校を卒業後、大阪の会社へ就職
会社の独身寮に入ったものの、
ある意味、人生で始めての一人暮らしを
するわけで、
すべてのことが新鮮で、もう、青春真っ只中に
突入しました
 
そして青春といえば恋です
 
同期入社の女子を好きになり、
大卒のお姉さんに恋心を抱き、
会社の顔でもある受付嬢に叶わぬ夢を見て、
毎晩モンモンとした、正常な男子としての
夜を重ねたものです
 
一年が過ぎ、年下である新入社員を迎えたときも、
タイムカードの名前だけで人気投票をしたりと、
寝ても覚めても恋の話しかしなかった時期です
 
そんな恋多きお年頃の僕に
憧れの女性が現れました
 
隣の職場の3つ年上のソバージュが似合う
セクシーかつダイナミックなお姉さまです
 
最初は、曲線フェチである僕の視線が
彼女のふくらはぎにロックオンされました
徐々に彼女のざっくばらんな明るい性格に
惹かれていき
その思いは、最高潮の片思いに昇華します
 
当時、職場帰りに喫茶店に立ち寄るのが、
毎日の日課でした
課長と僕と、ひとつ年上の寮生の三人で
駅前にある喫茶店の中から、
主に二つをローテンションして出掛けていました
 
ひとつはケーキが売りの、男三人には場違いな店
もうひとつは怪しげな音楽が流れるムードのある店
 
その薄暗い喫茶店で、その日、スイッチが入りました
 
いつものように三人でコーヒーを囲んで
一日の反省と、仕事の話と、あとはもちろん恋バナを
 
そんな他愛もない会話が弾んでいた中、
ソバージュさんが女友達ともに、店内に入ってくるでは
ありませんか!
 
隣の職場なんで、面識はありますし、
課長は親しげに話しかけてます
僕一人、片思いの相手を直視することが出来ず
飲み干したコーヒーカップの底を眺めるばかり
 
しかし、楽しげに会話をしている彼女の声を
聞いているうちに、
 
(あぁ!飲みに行きたいぃぃぃぃぃ!) 
 
今ならその発想に戸惑いを覚えるところですが、
そのときには、もうそれしか頭の中になかったのです
 
スイッチが入りました
 
課長たちと別れたあと、
再び店内に戻り、彼女たちが座る席の前へと
座り直しました
 
「?????」
 
当惑したソバージュがこっちを見てます
震える声で、彼女に声をかけました
 
「このあと、飲みに行きませんか?」
 
彼女の返事は一呼吸置いたあとに
 
「意味が、わからぁなぁ~いぃぃぃ!」
 
今から思えば、行かなくてよかったです
だって、そのとき、僕は財布を持たない一文無しだったんです
 
なぜ、飲みに誘ったのか?
 
どんなスイッチが入ったのか?
 
振り返っても、よくわからない出来事です
 
 
 


コメント
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