乾いた晴天。
最近、隙あらば、拙宅へ入り込もうとする大きな白猫だけれど、まっすぐな長いシッポに、綺麗な水色の瞳の美形なオス猫である。
たぶん、元は、飼い猫だったのだろう。人慣れしていて、さびしがり屋さんのようだ。
こんなに人になれた猫ならば、飼ってやりたいと思うけれど、なにぶんにも、収入のアテのなき失業者の身分では、それもおぼつかない。
外出時など、私をみると、寄ってきてくれる。
綺麗な綺麗な水色の瞳。
『綺麗な水色だねぇ。』
頭や背中を撫でさせてもらう。
安孫子美和氏の『みかん絵日記』という漫画で、少年トムとお母さんは、会話する。
『みかん(猫)の緑色の目で、見る世界は、私達と同じに見えるのかしら。瞳の色が違うと見える世界も違うのでないかと思うことがあるの。』
猫に限らず、人も様々な瞳の色を持つようで、青、緑、灰色、金色、菫色、赤など、様々だ。
左右の瞳の色が違うオッド・アイを持つのは、猫だけでなく、人間にもいるらしく、デビット・ボウイ、
本邦では、奥菜恵という女優さんも左右の瞳の色が違うらしい(未確認)。
ほとんどの日本人は、ブラウンで、明るいブランウンと暗いブラウンと言った違いくらいだろうか?
私の瞳の色(意識したことがなかったけれど)は、相方によると、ブラウンだそうだ。
自分では、黒だと思っていたが、どうやら、少しだけ、違うらしい。
日本人なら、あまり瞳の色は、気にしないと思うけれど、瞳の色の明暗によっては、メイク、服の色など、印象が変わるらしい。
どんなに綺麗な水色でも、猫には、色は判別できないそうで、モノクロの世界らしい。
あの白い大猫は、自分の瞳が、あれ程綺麗な水色だってことを、知らずにいるのだね。
あんなに、綺麗な水色なのに。
本人(本猫)は、知らないなんて・・・。