鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

香考⑰LAINE DE VERRE:SERGE LUTENS

2014-12-24 22:51:35 | Weblog

曇りがちながら、薄日が差し、風もなく穏やかな年の瀬。

世間的には、クリスマス・イヴってことで・・・。

去年の秋頃だったか・・・。
失職(・・・失業と書くと、なんとなく惨めなので、失職と書きます。微妙に違う様な気がする・・・だけですが・・・)して、再び、職に就いたら、一番最初に、晩秋から初冬の街に似合う香りを纏いたいと思っていた。
手短に言えば、香水を買いたい・・・と思っていたのである。

幾分、おカネのあった時期に、2,3本買い溜めをしておいたものが、まるまる残っているし、この1年4カ月というもの、ほとんど外出することもなかったから、去年の9月に封切りした50ミリリットル入りの香水もまだ、少し残っている。

生命を繋ぐのに、まず必要のないものが香水というものであって、高価な贅沢品だから、買えないとなれば、買わずに済むもののひとつでもある。

そんなこんなしているうちに、かのSERGE LUTENSから新作2種類が発表された。
いまのところ、一番のお気に入りのブランドでもあるが、いかんせん・・・個性的というか、ちょっと、フツーでは・・・と、思う香りが、商品のほとんどで、香りを試してからでないと、フルボトルは、恐ろしくて、購入できない。
サンプルが欲しいなぁ・・・と思い、YAHOOのオークションサイトなどをチェックしていたけれど、1~2ミリリットルの小分け商品の出品は、見当たらなかった。

先日、いつも何気なくチェックしている香水量り売りサイトで、新作のLAINE DE VERRE(レーヌ ドゥ ヴェール)の掲載があったので、即買いしてしまった。
1ミリリットル300円・・・(暴利だよなぁ・・・)。フルボトル50ミリリットル8000円(税抜)だから、フルボトル1本仕入れると、7000円の儲けか・・・(容器のスクリュー管なんか、たぶん20円か30円くらいだろう?←想像)。
でも、まあ、フルボトルで、失敗するよりは・・・。

清潔で、静かな知的な香りである。
これは、前作のロー・フォアッド、前々作のロー・セルジュ・ルタンスの流れを継ぐ第三の香りだろうか。トップは、(悪くすると)ランドリー系(液体洗剤)っぽいのだけれど、清潔さの中に、かすかに潜む毒を感じるのは、私だけだろうか?
普通に接していては、解らない・・・たぶん、抱きしめて、直に肌にふれないと解らない何かが潜んでいるような・・・そんな感じがする。
爽やかなそれでいて紫外線の強い5月の光に映し出される濃い影のような感じか・・・???

是非にも、フルボトルで購入したい一品である。