今回の『真田丸』で、主役の幸村役に起用されたのが、堺雅人さんでした。
私は、堺雅人さんを初めてみたのは、『東京オレンジ』で、天使の役をやっている頃でしたでしょうか。
第三舞台(サードステージ)の演出家・鴻上尚史さんに見出された堺雅人さんでしたが、その後の活躍は、目覚ましいものがありました。基本的には、きっと何でもこなせる俳優さんなのでしょう。
今回の『真田丸』は、青年期の源次郎でいる間、『幸村』になるまで、父親である真田昌幸役の草刈正雄さんが、ドラマの牽引役となって、どちらかといえば、昌幸が主役では・・・と思わせるようなチカラがありました。実際のところ、コレは、ヴィジュアルの問題もあるのでしょうけれど、細身で、現代的な堺雅人さんには、晩年の幸村を演じるには、少し無理があったと思っています。
物理的に重量感が足りないようです。
スタイリッシュな・・・年を取らない『幸村』がそこにおりました。
同じことが、石田光成役の山本耕史さんにも言えるかと思います。
身長が低いわけではないけれど、小顔、童顔で、細身な山本さんに、石田光成はどうも・・・。
言い方は悪いですが、なんだか、子供にしか見えないあたり・・・。
某国営放送は、山本耕史さんの時代劇の起用が多いですし、10年位前の同大河ドラマでは、新撰組の土方歳三を演じていましたが、正直、高校生の土方歳三・・・と言ったカンジでしたかね。
演技は、抜群にうまいのに・・・なんだか、見劣りがする・・・単なる偏見かもしれませんが。
反して、石田光成の同僚?の大谷吉継役の片岡愛之助さんは、それなりの風格がありました。
歌舞伎役者さんは、やはり時代劇向きなのでしょうかね?
舞台系の三谷組の起用も多かったですかね。
温水洋一さん、西村雅彦さん、近藤芳正さん、小林隆さん、阿南健二さん、小日向文世さん。
同じ舞台系では、吉田鋼太郎さん、今井朋彦さん、長野里美さん、そして、昨年は、息子さんのスキャンダルでも、乱れのなかった高畑敦子さん。
高島政伸さん、シルビア・グラブさんは、義弟の義姉での主演。
驕慢な北条氏直みたいな役をやらせたらピカイチですね、高島さんは。やはりお坊ちゃん育ちの土壌がないと難しい役というものあるようです。
数年前にやはり同大河ドラマ・『天地人』で、上杉景勝支える直江兼続主従の物語も再現されておりました。
遠藤憲一さん、村上新悟さんのコンビが光りました(『天地人』より良かったかも?)。
特に、兼続役の村上さんは、声と眼差しに特徴があって、拙宅の近くの学校のご卒業、同市内のご出身とのことで、もしかしたら、学校前で、すれ違っていたかも・・・と、とんでもない妄想をしておりました(あの学校、偏差値67?で、理工系で、難しいのよ・・・なんていう愉しみ方)。
全編を通して、真田家と敵対した徳川家康役は、内野聖陽さん。このひとは、流石に上手いですね。
軍師の本多正信役の近藤正臣さんも、安定でした。
物語の終局、大坂の陣で、登場した毛利勝永役の岡本健一さんが、超カッコよかったですね。
火縄銃を構える姿が、美しかった・・・。
もともと美形ですしね。個人的な好みですが、ルード感?っていうか???
前半から中盤まで、真田家を支えたスッパの出浦昌相役の寺島進さんと対をなすかのような後半での岡本健一さんでした。
寺島さんもカッコよかったな。
寡黙な役が、多いですね。
テレ朝の『相棒』でも、スナイパー役で、最後の5分くらいの登場で、全部持って行っちゃった感のある・・・セリフ一言もなしだったのにも関わらず・・・。
明石全澄役の小林顕作さんのキリシタン大名もなかなか・・・でした。
思ったほど、活躍しなかったのが、幸村のお兄さん・信之役の大泉洋さんでした。
真面目な面白さ・・・オモシロマジメを期待したものの・・・不発だったようです。
もっとも、真面目に面白さを要求するのは、無いものねだり・・・でしょうか?
総じて、女優陣には、華がなくて、地味だったかも?
しかも、冒頭の前回のあらすじ、及び物語のナレーションに有働由美子アナウンサーは、失敗だったように思います。
個人的な好みの問題かとは、思いますが、はっきり言って、リキみすぎて、ヘン。
もっと別のひとがよかったような・・・。
田口トモロヲさんとか?