鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

香を聞く(焚く)②

2017-10-04 23:14:52 | 

くもりがち。

『香道』という雅なあそびがあるのを知ったのは、故・宮尾登美子さんの『伽羅の香り』という小説を読んでからで、世の中には、数々の財力なないとできないあそびがあれど、千年続く・・・そして、一般の人びとには、手が届かない・・・本当に一部のひとだけの遊びがあることを知った。

香道具のメイン・・・香木に至っては、蘭奢待・・・なる正倉院の御物は、天下人でなければ、切り取ることさえ、許されず・・・。

遙か、南洋の島々・・・熱帯から流れ着いた香木は、漂流した果ての日本の浜辺で、燃やされると、15km四方に薫香が、漂った・・・そうな・・・。

また、宮尾氏の別の小説『一絃の琴』では、子宮がんを患った義母の為に、(癌特有の匂いを消すため)絶えず、病室に香を焚いた・・・という一文がある。

いづれにせよ、生活に余力がないと、香を楽しむのは、難しかったのかもしれない。

現在では、手軽なインセンスとして、安価なものも販売されているけれど、忙しいお勤め人には、リラックスして、香を聞く・・・なんてことは、時間的にも贅沢なことだろう。
仕事を終えて、帰ってきて、食事の支度やら、家事やら・・・で、あっという間に寝る時間・・・寝ないと明日が持たない・・・なんて状況だったから・・・。


私が、虫よけ?も兼ねて、香を焚いてみると、燻す・・・というか、そんな燻す・・・というのは、秋の夕暮れを連想させるのだけれど(落ち葉焚き?)、燻された香りというのは、郷愁を誘うというか・・・(最近は、田畑の野焼き他、家庭内でのゴミを燃やす行為は、市の条例で禁止されていますかね?ダイオキシンが出るとかで・・・???)そんな感じがあったりする。

焚いているお香は、資生堂の『禅(ZEN)』。
頂き物で、10年?近く、私の部屋の押し入れの片隅で、ひっそり眠っていたのだけれど、去年の暮に、発見。
資生堂は、遙か昔だけれど、この『禅(ZEN)』』という香水を販売していて、深みのあるよい香りだった。
その香調を引き継いだのが、セルジュ・ルタンスで、彼の調香する香水には、お香が使われているものも多い。


お香は、魔を切る・・・とかの美輪明宏さんが、仰っていて、舞台の最前列で、美輪さんを拝見させていただいたのだけれど、舞台から、よい香りがしました。

視覚、聴覚だけなく・・・嗅覚も有りなのだなぁ・・・と思った次第。

良い香りは、魔を払う・・・というけれど、確かに、よい香りには、気分をリラックスさせるものもあるようだ。



香を聞く(焚く)

2017-10-03 23:42:53 | 

雨のちくもりのち晴れ・・・。
このところ・・・というより、8月頃から、なんだか、雨が多いような気がする。

温度も高くて、湿度も高い・・・梅雨時みたいなカンジで、そのせいか・・・。

腕と背中を、ダニに噛まれた。

チクチクするので、見てみたら、ぷっくり、腫れあがって、強烈な痒さ。

ダニの痒さは、一時、治まっても、時間を置いて、また痒くなり、それを1週間くらい繰り返し、ようやく終息に向かうという・・・。
常時、痒い訳ではないけれど、突然、物凄い痒みに襲われる。
そして、我慢できずに、掻きむしると、無残にも色素沈着を起こすという・・・タチの悪いモノでして・・・。

刺されないことが一番で、刺されてしまったら、搔き崩さないことが大切なんだけれど、皮下に溜っている小さな水泡を、潰すと痒みが、一気に沈下するような気がする・・・。

市販の緩い痒み止めクリームなどは、一時的に痒みを抑えるだけで、繰り返しの痒みに対するブロック効力は、ほとんどない。

あまりにも、痒いから、仕方がないので、ステロイド入りの少し強力なヤツを、買ってきた。

『フルコート』である。
昔からあるステロイド剤含有の軟膏で、ベタつきがハンパない。

・・・しかし、コレも・・・気休めでしかないことが分かった。

体質なのか・・・一度、刺されると、終息までに、やはり1週間、我慢して、我慢して、搔き崩さないようにするのは、搔き崩すよりストレスの度合いが、激しい。

一節によると・・・『搔く』という行為は、体表面についた異物を取り除きたい行為・・・らしい。

・・・そんなこんなで、それでは、ダニを防虫する方法として、様々な道具が売られている。

薬剤散布系(ダニアースとか)、燻蒸剤(バルサンなど)のダニにとっては、核爆弾級?のものから、布団専用のクリーナー(レイコップ?)などの超高額商品、布団やカーペットの裏などに置いて、捕獲するマット系もの。
電波、超音波などで、部屋に寄せ付けない電子戦力系・・・などなど様々・・・。

そう言えば、去年、大掃除(もどき)のことをしたときに、10数年前にプレゼントでいただいたお香が出てきた。
よい香りがするので、時々、焚いていたけれど、お香類もダニなどの虫避けになるそうな・・・???

平安貴族などは、衣装に香を焚きこむということをしていたけれど、衣桁に着物をかけて、香炉で燻す・・・というか・・・。

気品のある伽羅、白檀などの香木で、良い香りに燻蒸し、虫避けにもなる一石二鳥・・・。

殺さず、避けるというあたり、やはり、雅さを感じる。

因みに香道では、香を『聞く』というそうな・・・故・宮尾登美子氏の『伽羅の香』に記載があったことを思い出した(←拙ブログに既出かもしれない。重複していたらすみません)。


林檎(りんご)煮

2017-10-02 23:52:41 | 食・料理
 
いよいよ秋が深まってきたような・・・空の色は、初冬を連想させるような鉛の色。
夕刻より、本降りの雨。


1週間程、外出しなかったので、冷蔵庫の中の空間が、気持ち良いくらい何もない・・・。


野菜類は、大根の残り1/5本。

先週買ったさつまいも。

庭から調達してきた(家人の育てた)秋茄子と長ネギ(敷地の土壌に茄子は合うらしく、毎年スズなり。その分、根ものの大根だとか、葉物のホウレンソウだとかは、育成が悪いと家人は言っていた)。

玉葱とジャガイモのストックは、ある・・・。

毎週、月曜日に牛乳2本とお豆腐1丁、金曜日には、玉子1ケース(6個入り)とヨーグルトを近所の牛乳屋さんから宅配されるから、今日は、お豆腐はある。

空間の目立つ冷蔵庫の奥の方に、先々週の金曜日に買った林檎1個。

早く食べねば・・・と思っているものの、林檎を買ってこいとリクエストした家人も、林檎には、触手が伸びないようで、そのままだ。

そう言えば・・・林檎とさつまいもの重ね煮というレシピがあったな・・・。

夕食を作りながら、林檎とさつまいもを煮てみる。

お砂糖を、沢山使うなぁ・・・と思いながら。
上白糖ではなく、さとうきびの粗糖。グラニュー糖が、薄い茶色になったようなカンジのもの。

コトコト煮込んで、夕餉のあとのデザートに。
多めに煮て、冷やしておいたのだけれど、先程、お腹がすいたので、少し食べてしまった。

優しい味で、出来立てよりも、冷やした方が美味しいかも。
バニラアイスクリームと一緒に食べても合うかもしれない。

私は、林檎は、生よりは、煮たものの方が、断然、好きで、梨の少し粗めのシャリシャリ感とは、別物の・・・目の詰まったシャリシャリ感があまり好きではないのかもしれないな・・・。

アップルパイのフィリングとか、林檎のジャムとか。

林檎の種類によっても、酸度と糖度が、それぞれ違うし、そういえば、リンゴは、酢にもなるな。
もっとも、果実類は、御酒になったり、酢になったり、形を変えて、様々に美味しくなったりする。

その変化が面白い・・・。



ありの実(梨)

2017-10-01 23:56:24 | 食・料理

穏やかに晴れた日曜日。

朝から、花火が、パンパンパンパパン・・・!
市内のどこかの小中学校の運動会かな???

10月になると(気のせいなんだけれど)、大気が澄み具合の加速度がつく・・・ような気がする。

夜半などは、もう随分と冷え込んでいて、お盆過ぎから鳴きだした秋虫の声もややトーン・ダウンして来ているような気がする。


大玉のありのみ(梨)をいただいたので、冷蔵庫で、冷やして、皮を剥く。

梨もお盆頃から、次々と色々な品種が、出回ってきている。

果物の果肉のなかでは、超個性的な食感で、シャリシャリ感が、さっぱりしていて、暑い夏から秋にかけての味覚。

サンド・ペア・・・なる英名は、砂梨・・・ってことなのかな。

西洋梨のネットリ感から比べれば、『砂』なのかも・・・???

あの果汁の多さ、爽やかさは、同じ梨の仲間とは、とても思えない。

夏の暑さを耐え抜いた身体に、嬉しい梨の味。