友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

申し訳ないことをしてしまった

2012年04月01日 20時02分39秒 | Weblog

 久し振りに名古屋へ出かけた。4月の第1日曜日だからか、街は人で溢れていた。タクシーの運転手さんに「この辺りは随分人がいますね」と聞くと、「土日はいつもこれくらいにぎやかですよ。特に若い人が多いですね」と言う。なるほど、若い男女はもちろん、女性たちや男性たちが連れ立って歩いている。今日は時々、雨の降り出す寒い一日だったから、街行く人の格好もコートにマフラー姿の人もあれば、超ミニスカートで闊歩する春を先取りした姿もある。

 今日の目的はコンサートだったが、その会場は屋外で、途中から雨が降ってきて余りにも寒かった。しばらく我慢して聞いていたけれど、雨は止みそうにないので中座してしまった。行きはタクシーを使ったけれど、帰りはバスに乗ってみようと思い、バス停を探した。けれども、どこにもバス停らしきものが見えない。ちょうど通りかかった自転車に乗った女性に、「すいません。駅まで行きたいのですが、バス停はどちらですか」と尋ねた。するとその人は、駅とは逆になる方向を指して、しかも左側(それは、駅とは反対の方向の車が行く方)の歩道を行けと言う。

 そんな馬鹿な、どう見てもそれはおかしい。私は思わず、「エッ、うそー」と言ってしまった。するとその女性は、「信用しないならそれでもいいわよ。気分悪い」と怒って行ってしまった。仕方がないから女性の言う方向へ歩きながら、なぜ行く方向とは逆のところにバス停が有るのだろうと考えた。しばらく歩くと、道の中央に、昔の市電の停留場のようなものが見えた。そうか、ここはバスレーンになっていて、バス停は道の真ん中にあるのだと気付いた。せっかく教えてくれたのに、それをウソと言ってしまって誠に申し訳なかった。親切を疑うことになったのだから、彼女が怒るのは無理もない。

 自分の言い方の悪さを棚に上げて、でもできれば、「ここはバスレーンになっているので、バス停は道の中央にあるんですよ」と教えて欲しかった。バスレーンのバスに乗るのは初めての田舎者にも分かるようにと、虫のいいことを思った。せっかくの好意を否定されて、女性は気分が悪かったけれど、「気分悪い」と吐き捨てられた言葉を投げつけられた私もいい気持ちはしなかった。でも、ここはやはり、道を尋ねた私の方が頭を下げるべきだろう。私は、女性の言ったことが正しかったと理解できたからよかったけれど、彼女は親切に教えてあげたのにと、ずーと気分が悪いままでいるだろう。

 寒いからと駅前のホテルのコーヒーショップに入ろうとしたら、長い列ができている。聞けば40分ほど待つことになると言う。普段ならそんなところに並ばないが、悪いことをしてしまったという気持ちと、寒いから他を探すよりも暖かいここで待とうという気持ちが重なって、待つことにした。それにしても、1杯800円もするコーヒーを飲むために、こんなにも人は並ぶのかと感心した。世の中、不景気だと言うけれど、街には人が溢れ、高いコーヒーショップに人が並ぶ。本当に不景気なのだろうかと思った。増税案がごり押しされても、国民は意外に平気なのかも知れないなとも思った。

コメント
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