友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

抱き合うしかない

2015年11月19日 18時09分35秒 | Weblog

 再びパリ郊外で銃撃戦となり、1人が自爆し、1人が射殺され、7人が拘束された。フランスの治安当局は「イスラム国の拠点を制圧した」と言う。それでもまだテロは続くだろうと予測している。テロを撲滅することは出来ないのだろうか。「イスラム国」を殲滅するために、アメリカ軍やフランス軍は1万回におよぶ空爆を行っているのに。

 私は空襲を知らないが、体験した先輩は「地獄」とも「恐怖」とも言う。「イスラム国」は地上から応戦することが出来ないから、なされるがままであろう。どれだけの人が死んだのかも分からない。分かるのは、「イスラムを憎む人々が空から爆弾を降らせている」と確信していることだ。「イスラムは他の人々と共存できない」とますます思い込むだろう。

 テロを行う連中も、「イスラムをたたけ」と市民が騒げば、「殺さない限り、殺される」と確信するだろう。テロはイスラム教過激派のイメージだが、オウム真理教の事件も秋葉原の事件も無差別な殺戮だからテロと言ってもいい。どこの誰がテロに走るのか分からない。だからいっそう不安が大きい。

 無差別な殺戮を阻止することは出来ないのか。イヤ、出来る。全ての人を国家の監視下におけば未然に抑え込める。国家総動員法を発令し、怪しい人間を密告する制度になれば、たとえ親子でも密告者になる。ヒットラーもスターリンもこの手を使った。完全に封じることは出来なかったが、コンピューター時代の今なら出来るだろう。

 「イスラム国」の兵士は、空爆を受け西側への憎悪を掻き立てているが、ただ困るのは西側の人の中に、イスラムを受け入れ仲良くしてくれる人々がいることだ。「西側の人々はイスラムを殺す」と信じているのに、「イスラムは他と共存できない」と教え込まれたのに、そうではない現実が一番困る。

 人間に憎悪がなくならない限り、テロはなくならないのかも知れない。それでも抱き合うことだけが唯一の救いの道だろう。国に安全対策を求めれば、監視を強化し、自由を無くす。国が出来るテロ撲滅の方法は強い暴力で立ち向かうことなのだから。 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする