友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

2度目の姜尚中講演会

2016年06月26日 17時18分55秒 | Weblog

 中日新聞社・太興寺が主催する「こころの好縁会」が昨日、栄のナディアパークで開かれた。講演した姜尚中氏にごあいさつするために出かけた。会場はほぼ満員だった。参加者は女性が多く、どちらか言えば年配者が目立つ。私の後ろの2人組の女性は、スマホで孫の1歳の誕生日の様子を見せて、娘の嫁ぎ先の話で盛り上がっていた。私の右隣りの2人組は70代後半で、お寺の話ばかりで、姜氏の講演中は眠っていて、「私には難しくってよう分からん」と言い訳していた。

 左隣りの女性はひとりで来ていて、姜氏の本を買って来たり、講演中はメモを取り、時には大きくうなずいたりして、熱心な姜氏のファンだった。私は姜氏の講演を聞く機会は2度目だが、ほとんど下を向くこともなく、よく話が出来るものだと感心する。日韓問題がテーマであっただけに、結論は見えている。それでも、どう展開するかと興味を持った。

 熊本で在日韓国人として生まれたことから始まり、大学を出て、日本と韓国から離れてみようとヨーロッパに留学したこと、ヨーロッパは多民族国家であり、社会主義国家の東欧の崩壊でグローバル化が進み、異質なものが身近になったこと、それは「大きな変化が来ていると感じる」と話す。「歴史は複雑で白黒つけられない」と2度も言われた。国によって、人によって、見方は様々だが、「恩讐を超える」ことが新たな地平を切り開くと結ぶ。

 この後は、中日新聞社の小出宜昭社長と姜尚中氏との対談で、イギリスのEUからの離脱が話題の中心だった。小出氏は私と同じ昭和19年生まれ、姜氏は25年生まれだ。「主権を表に出すといいことはない。国民投票はロクなことがない」と姜氏が言えば、「国民投票は誰も責任をとらない。議院内閣制の方が優れている」と小出氏も言う。これに左隣の女性はウンウンと賛意を示したが、私は「ちょっと待って」と言いたかった。

 この先の社会がどうなっていくのか分からないが、住民投票や国民投票を無責任と結論付けるのはやめて欲しい。私はもっと直接民主主義へと向かう気がしている。

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