友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

まだ厳しい残暑の中

2017年09月10日 17時25分25秒 | Weblog

  まだ厳しい残暑の中、学校のグランドで少年野球チームが練習をしていた。「声が小さいぞ」とコーチの声が飛ぶ。スポーツで声を出すのは効果がある。チームに一体感が生まれるし、リラックスして潜在的な能力が発揮できるという。そういえば、18歳以下の国際野球大会でも、日本だけでなくアメリカもカナダも選手たちは大きな声を上げていた。

 それにしても、「声が小さい」と指摘され、「ワーショイ、ワーショイ」と声を上げるのはどういう意味があるのだろう。「もっと頑張れ」とか、「そんなこともできないのか」とか、「集中しろ」とか、コーチはいろいろ指示するけれど、どうして具体的に教えないのだろう。私も小学校の時、子供会でソフトボールの選手にさせられ、夏の暑い時に練習させられた嫌な思い出がある。その時もコーチからいろいろ言われたが何も身に付かなかった。

 高校の教員になった時、学校対抗のソフトボールの試合があり、若く足が速かったから選手に駆り出された。バッターボックスでバットを振っていると体育科の先生が、「バットを振らずにボールがキャチャーミットに収まるまで、ボールをよく見て」と言う。自分ではボールを見て振っていたつもりだったが、言われるように見てみると、はっきりとボールが見えた。

 「ボールを見て振れ」という意味が分かった瞬間だった。何をどうするのか、具体的に教えるなら子どもたちはもっと上達が早いのかも知れない。どうも日本のスポーツは精神的な指導が多い気がする。運動会の組み立て体操も、ケガの多い割に教育的効果があるように思えないが、それでもまだ取り組んでいるのは「見栄え」であり、先生たちの自己満足でしかない。

 「頑張れ、頑張れ」と励まされ、「そんなこともできないのか」と叱られ、「悔しかったらそれをバネにしろ」とさらに追いやれれる。それで「根性」の付く子もいるだろうが、挫折してしまう子もいる。悲しい思いをした子をフォローするのが指導者の役割なのに、それを自覚しない指導者が多いのは悲しい。

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