サッカーのW杯アジア最終予選で、日本はオーストラリアに2-0で勝ち、6度目の出場を決めた。これまでオーストラリアには1度も勝っていなかったので心配だったが、日本チームの方が押し気味だったから、「勝てるかも知れない」と思えてきた。まず1点を先取し、もう1点取れれば勝利は間違いないと願った矢先にきれいなシュートが決まった。
私の高校はサッカーが盛んで、体育の時間の多くはサッカーだった。私は体操とサッカーが好きだったが、サッカーは格闘技のように荒っぽい。メガネをかけている身としてはぶつかり合うのは避けたいが、在校中に2度ほど新しいメガネを買わせることになり、「金のない」父に申し訳ないことをしたのに、口では言えなかった。
今年の高校野球・甲子園大会は実に面白かった。サッカーなら2点も差があればまず逆転されることはない。ところが今年の大会はどうなるのか、最後の最後まで分からなかった。9回表に満塁ホームランが出て、これで決まったと思ったら、その裏にまたしても満塁ホームランが飛び出し同点。延長戦へともつれ込むから、ハラハラドキドキで目が離せなかった。
サッカーと野球は同じ団体競技なのにずいぶん違うのはどうしてなのだろう。サッカーだって逆転勝利の試合がないわけではない。劣勢だったチームが最後の何分間に得点を重ねることだってある。最後の決定力は個人の能力に負う点ではサッカーも野球も変わらないが、サッカーはアシストがうまくいくか否かという、チームプレイの果たす役割が野球よりも大きいように思う。
今日、民進党の代表を選ぶ選挙が行われ、前原誠司さんに決まった。一番ホッとしているのは安倍首相だろう。何しろ前原さんは憲法改正論者でもある。そもそも民進党はどういう政党なのか。何を目指す政党なのか、はっきり示さないままに「自民党ではいけない」とだけ言ってきた政党のように思う。憲法第9条を守るのか、変えるのか、原発をやめるのか、存続させるのか、どういう立場の人々の声を代弁するのか、基本的な政策が見えなかった。
人々が求めているのはハッキリした政策である。それが見えなくては選択することができない。大逆転などありえないから、地道にコツコツと、日本をどういう国にするのか、世界平和にどう立ち向かうのか、政策を示す政党が生まれて来なくては先は暗い。