台風一過、まだ、風は強いが青い空が広がっている。この地方は台風の左側になったために風も雨も思ったほどではなかった。東京は暴風雨に襲われているのだろうか。中学3年の時、伊勢湾台風が襲来し、大きな被害を与えた。私たちの学校の体育館は屋根はめくりあがり、その破片が近くの田んぼに落ちていた。我が家は材木屋であったので、いろんなところに木材が立てかけてあったけれど、その立てかけてあった木材がバラバラに倒れていたが、家屋が倒れるとか水に浸かるといった被害は無かった。近所でも家や樹木が倒れることはなかったように思う。
学校へ行ってもしばらくは台風の後片付けばかりだった。そんな時、友だちが「名古屋へ行かないか。死体が一杯並べてあるそうだぞ」と言う。名古屋にいる姉のこともあったので、「ああ、いいよ」と約束した。ふたりで自転車を走らせて名古屋へ向かったが、笠寺辺りで進むことが出来ずに帰って来たように記憶している。死体を見ることはなかったけれど、思えばどうして死体を見ようなどと思ったのだろう。誘われたら断ることが出来ない性格のようで、高校1年の時も郷土資料研究会の友だちに「豊橋に鍾乳洞があるが、長野の善光寺までつながっているらしい。調べに行かないか」と言われて、一緒に出かけた。万が一のことも考えて、入り口に縄を巻きつけて、奥へと進んだが、余りにも深くて途中で断念した。
付き合いがいいと言えばそうなのだろうけれど、イヤと言えない弱さを持っていたのだと思う。中学3年の時だと思うけれど、やはり友だちが夜になると呼びに来て、一緒に自転車で出かけていた時期があった。友だちが好きだという女の子の家を見に行くのだが、それは外から家の中を覗くもので、刑事罰に値する行為だった。いくら覗いたところで、その女の子が見られるわけではないし、ましてや着替えをするような場面などあるはずもない。夜の徘徊を誘ってきた友だちは、高校も同じだったけれど、親しく話すこともなくなり、彼は東京の私立大学に進学し、それから10年か20年か経て、自殺したと聞いた。
誘われれば断れない優柔不断な性格であったのに、自分から友だちを誘うこともあった。私は中学1年の時からキリスト教の教会へ通っていたけれど、中学3年の時にはクラスの男子の多くを教会に連れてきていた。また、教会で聖書の話をもとに自分で脚本を書いて、演劇もしていた。高校に入ってからは、一人前の大人だと思っていたから、新聞作りも生徒会活動も、企画から全部ひとりで背負い込んだ。それを苦労とか嫌だとか思うことは一度もなかったし、校長室に呼び出されて説教されても、悪いことをしたとは思わなかった。立場が違うから理解できないのだと校長と同じ位置で考えていた。
台風が過ぎ去った後、空気は少しひんやりとして来た。まだ風は強い。異常気象と言われながらもまだ夏から秋への変化はある。異常さが頂点に達したなら、収束へと向かうだろう。人類が生存しているか否かに関係なく、地球が存在する限り繰り返されていくことなのかも知れない。
学校へ行ってもしばらくは台風の後片付けばかりだった。そんな時、友だちが「名古屋へ行かないか。死体が一杯並べてあるそうだぞ」と言う。名古屋にいる姉のこともあったので、「ああ、いいよ」と約束した。ふたりで自転車を走らせて名古屋へ向かったが、笠寺辺りで進むことが出来ずに帰って来たように記憶している。死体を見ることはなかったけれど、思えばどうして死体を見ようなどと思ったのだろう。誘われたら断ることが出来ない性格のようで、高校1年の時も郷土資料研究会の友だちに「豊橋に鍾乳洞があるが、長野の善光寺までつながっているらしい。調べに行かないか」と言われて、一緒に出かけた。万が一のことも考えて、入り口に縄を巻きつけて、奥へと進んだが、余りにも深くて途中で断念した。
付き合いがいいと言えばそうなのだろうけれど、イヤと言えない弱さを持っていたのだと思う。中学3年の時だと思うけれど、やはり友だちが夜になると呼びに来て、一緒に自転車で出かけていた時期があった。友だちが好きだという女の子の家を見に行くのだが、それは外から家の中を覗くもので、刑事罰に値する行為だった。いくら覗いたところで、その女の子が見られるわけではないし、ましてや着替えをするような場面などあるはずもない。夜の徘徊を誘ってきた友だちは、高校も同じだったけれど、親しく話すこともなくなり、彼は東京の私立大学に進学し、それから10年か20年か経て、自殺したと聞いた。
誘われれば断れない優柔不断な性格であったのに、自分から友だちを誘うこともあった。私は中学1年の時からキリスト教の教会へ通っていたけれど、中学3年の時にはクラスの男子の多くを教会に連れてきていた。また、教会で聖書の話をもとに自分で脚本を書いて、演劇もしていた。高校に入ってからは、一人前の大人だと思っていたから、新聞作りも生徒会活動も、企画から全部ひとりで背負い込んだ。それを苦労とか嫌だとか思うことは一度もなかったし、校長室に呼び出されて説教されても、悪いことをしたとは思わなかった。立場が違うから理解できないのだと校長と同じ位置で考えていた。
台風が過ぎ去った後、空気は少しひんやりとして来た。まだ風は強い。異常気象と言われながらもまだ夏から秋への変化はある。異常さが頂点に達したなら、収束へと向かうだろう。人類が生存しているか否かに関係なく、地球が存在する限り繰り返されていくことなのかも知れない。
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