「40年に1度しか咲かない花が咲いたから見に来ないか」と義弟から電話をもらい、見て来た。地面から鋭い葉っぱがいっぱい出ている。その株の中から長い茎が出て、先端に赤い花らしきものが見える。ニュージーランドが原産の多年草で、義弟が家を建て替えた時に、庭に植えてもらったものだという。寒さに強く、1年中葉っぱがあるので、観葉植物として人気があるそうだ。
「ニューサイラン」という名前で、花言葉は「素直」だという。義弟のところはおめでた続きだ。3月に念願の孫が生まれ、40年に1度しか咲かない花が咲き、「凄いね」と感心していたら、義弟は仏壇の前から立派な箱を持って来た。開けると中には孫の名前の日本酒が入っている。「名前を入れてもらったの?」と聞くと、「この名前の酒があったんです。1万5千円もするので、誰も買わなかったのか、偶然見つけたんです」と言う。「今度のお盆の時に飲もう」とカミさんが言うと、義弟は「いや、空けません」と渋る。孫の父親とふたりでゆっくり味わうべきだろうと私も思う。
孫が生まれて、義弟の喜びようは並みでない。もう嬉しくて嬉しくてたまらないのだ。孫の父親は義弟と話も合うようで、一緒に飲めることが何よりも楽しいそうだ。娘夫婦には初めての子だから、一緒に市の「パパママ教室」に出かけたり、検診日は必ず休みを取って3人で行くという。孫の父親は仕事から帰ると、孫と一緒にお風呂に入り、娘が入浴する時は孫の世話をして寝かしつけるそうだ。
私たちの時代でも、親と同居していない家族は、父親が赤子の面倒をみることはあったが、まだ「男社会」が残っていたから、母親は家事に子育てに仕事と大変な負担だった。今はどこの家庭もそれなりに、助け合うことが当たり前になってきている。そのため、いっそう夫婦の絆が強くなり、良い傾向だと思う。みんながそうすれば、自然と「働き方」も変わるだろう。家族で一緒に居られる時間が少しでも保証されるようになるといい。
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