朝の音が変わってきた。以前は桜の木に巣を構えたカラスが「カァー」「ガァー」と喧しく鳴いた。それが先日は、「チェッ」「チェッ」と短く鋭い音で目が覚めた。ルーフバルコニーに出てみると、朝焼けの空を2羽ツバメが猛スピードで回転していた。11日の朝はセミの声を始めて聞いた。セミの鳴き声すると、夏だなあーと実感する。36度とか37度の日々を思うと今日は風があり涼しく感じる。
昨夜、大学生になった孫娘から電話があり、「中日・巨人戦でナゴヤドームに来ている。明宝ハムという広告のある辺りにいるので、ホームランを打ったら写るかも知れないから見て」と言う。カミさんは早速テレビをつけ、万一に備えて録画までセットした。結局中日の圧勝だったから、巨人ファンの孫娘としてはがっかりだったろう。巨人のホームランは村田選手の1発だけ、彼女の好きな阿部選手、坂本選手は活躍しなかった。
テレビを見て不思議な広告が目についた。センター方向からバッターボックスを写した時、広告にとっては絶好の場所に、「常識に尻を向けろ」とある。どういうことなのだろう、何かの格言なのだろうか、そう思ってインターネットに打ち込んでみると、トヨタの宣伝文句とある。「常識に背を向けろ」という諺をヒントに作られたものだろう。私は知らなかったけれど、そのトヨタのCMは真っ赤な下着の女性が車に向かって尻を振りながら歩いて行く。そして振り向いて乳房を隠す動作をしながら前を見せる。まるで男性ではないかと思ったら、青年だった。
テレビニュースを見て、涙が流れた。ニューヨークの国連本部でパキスタンの16歳の少女が演説をした。マララさんは昨年、女子が教育を受ける権利を訴え、イスラム武装勢力に頭を撃たれた。彼女は「テロリストは私と友人を銃弾で黙らせられると考えたが、私たちは止められない。私の志や希望、夢は何も変わらない」と語った。「私は誰も憎んではいない」と言い、「本とペンを手に取ろう。それが一番強い武器。ひとりのこども、先生、そして本とペンが世界を変えるのだ」と結んだ。私は涙を流していた。
私は常識に囚われない生き方を大事に思ってきた。それはマララさんのように常識を踏まえることが出来る社会でなければ通用しない。殺し合う、憎しみ合う、それを捨てる勇気こそが出発点である。参議院選挙で「幸福とは」の議論がされていた。「自分が他者にとっても必要とされる」とか、「自分の存在が認められるあるいは受け入れられる」と言われた。そんな社会になって欲しいと思う。
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