友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

「電源を落とす生き方浮寝鳥」

2025年01月19日 17時46分33秒 | Weblog

 今朝の朝日新聞、1面トップ下の書籍の広告欄の1番目立つところに、美智子上皇后の歌集『ゆうすげ』(岩波書店1980円)が掲載されていた。私は思わず、買って見たいと思い、そして「ゆうすげ」って、どんな花だったのかと思った。

 「ゆうすげ」の花を調べてみたら、夏の花で夕方に咲き、翌朝の午前中には萎んでしまう。夏に見かける「宵待草」のようなはかなさを連想させるが、写真を見ると、ユリのような花で、山で見かけたことがある気がした。

 上皇后は、「はかなさ」に心惹かれるのだろうか。私が覚えている上皇后の姿は昭和34年の成婚パレードが最初で、たくさんの人に手を振って応えていたテレビニュースだった。民間から皇室に上がった最初の人と報じられていた。

 軽井沢のテニスコートがふたりの出逢いであったので、テニスブームが沸き起こった。私は天皇制の支持者では無く、反対者でもない。個人の人権も認められない皇室に同情している。皇室を離れたかったなら、自由になってもいいと思っている。

 日本は長く天皇制が維持されてきたけれど、天皇に政治の実権は無かった。天皇制が尊いからでは全く無く、時の権力者のために利用され続けてきた。皇室はこうあるべきと政治家の言うのを聞くと、皇族個人のことは何も考えていない気がする。

 上皇后はどんな歌を作られたのだろう。そんな思いで新聞を見ていたら、このところなかなか掲載されることのなかった、わが市の「歌人」・月城龍二さんの名前を見つけた。中日俳壇に「電源を落とす生き方浮寝鳥」が載っていた。

 短歌だけでなく、俳句も作られる人なのかと感心する。季語は浮寝鳥で、冬に水面で眠っているような鳥のことだが、エネルギー消費を抑えようと電源を切っていると詠んだのだろう。さすがに、言の葉に関心のある人だ。


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