友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

未来は明るいのか?

2018年02月10日 17時47分47秒 | Weblog

 韓国の平昌で行われている冬季オリンピックの開会式をテレビで見たが、電子技術は高いレベルにあり、それを駆使した素晴らしい演出だった。そして分断された祖国の統一への願いが、そこかしこにちりばめられていた。平昌オリンピックのテーマが「ひとつになる情熱」(?)ということのようだが、開会式を見ていて、そんな演出家の思いが伝わってきた。

 5色の上着の5人の子どもが登場し、過去から未来へと進んでいく。4獣神に守られた過去から、全ての人々が仲良く暮らす未来へ、きっとそうなっていくという願いが込められていた。「future」を「夢」とアナウンサーは言っていたが、「未来」の方が人々の思いが伝わってくる。2時間に及ぶ開会式はあまりにも長すぎて少々飽きるが、始まりと終わりの演出は大舞台を見るような感動的だった。

 今日は、市の国際交流協会が行った『アジア太平洋フェスティバル』の手伝いに駆り出された。午前中は缶バッチ作り、午後はアジア映画の鑑賞会が担当だった。韓国で撮影された映画『愛の黙示録』は、女優の石田えりさんが主演する日本・韓国合作であった。実話をもとに作られた、日本の統治下の時代から朝鮮戦争が終結後の何年間を、朝鮮の孤児のために生きた日本人女性の物語だ。

 孤児院を営むクリスチャンのもとに日本から同じクリスチャンの女性が嫁ぐ。彼女は夫との間に生まれた自分の子も孤児院に入れ、一切差別せずに育てる。子どもたちは「オモニ」と慕うのに、息子は母に捨てられたと思ってしまう。食糧援助を願いに行った夫はなぜか帰って来ない。それでも彼女はかわからないまま、子どもたちの「オモニ」として孤児院を守っていく。

 何度も何度も泣けてしまう映画だった。夫も彼女もただ孤児たちのためだけに生きているのに、占領下では日本のイヌと責められ、共産軍の支配下では資本主義の手先と裁判にかけられ、連合軍が進駐すると共産主義者と弾劾される。「future」を見ることなく夫は行方知れず、彼女は現実を受け入れて生きなければならない。人間が作った世界に人間が苦しむ不条理。未来は明るいのか?と叫びたくなる。


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