カミさんはスポーツが好きで、自分でもゴルフをするので、中日クラウンズゴルフに見入っている。私は子どもの頃からスポーツに熱中することが無かった。小学校の時、子ども会のソフトボールチームに入れられたので、練習に参加していたが選手になりたいとか思わなかった。
6年のクラスではなぜかピッチャーをさせられ、先生が「いい球を投げるな」と褒めてくれたが、だからと言って熱中することは無かった。中学も高校も体育の時間は好きだった。体育ではサッカーをすることが多く、夢中で走り回ったがそれだけのことだった。
小学校は一斉下校ではなかったし、校区外から通っていたので、いつもひとりで街中をブラブラ歩き回りながら帰った。店先を眺めたり、町工場を見て回ったり、この道を行くと何があるのだろうと思いながら遠周りしていた。1駅先の国鉄の駅舎まで歩くこともあった。
私を大人へ導いてくれたのは、中学校の先生だったと思う。1年の最初の国語の授業で、「君たちはもう大人だ。父ちゃんとか母ちゃんとか呼ぶのをやめて、お父さん、お母さんと呼びなさい」と言われた。大人だと言ってくれたのに、転校するという女の子に呼び出されて、駅で会ったところを見られて、職員室に呼び出され、「親を呼ぶ」とまで叱られた。
いったい何が悪いのか全然理解できなかった。私が黙ったままでいると職員室の中から、「こういうおとなしそうなのが一番危ない」と、隣の先生と話しているのが聞こえた。大人は理不尽なところがある、私はそう思った。高校での生徒会規則の異議申し立ても、「君たちのため」の規則なら、「生徒が決めればいい」という当然の主張だった。
理不尽な大人にだけはならない、そう思って生きてきたはずだが、自分では判断できない。
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