4歳の曾孫はよく熱を出す。咳や鼻水はもちろん、皮膚の乾燥など病気がちだ。1歳になった下の息子の面倒をみながら上の息子の、病気の世話をする母親は休むヒマは無い。私も小学校へ上がるまでは、虚弱体質だった。食糧事情が悪かった時代だから、当然だったのかも知れない。
何でも食べられるようになって、アレルギーに対する免疫がついてきたのかも知れない。成長するにつれて、元気な子どもになった気がする。ふたりの曾孫はおとなしく素直な子だけれど、大きくなるに従って変わっていく。これは成長の証だから心配する必要は無い。むしろ、親の目線で世話を焼き過ぎる方が問題だ。
親は子どもより年上だから、社会についてよく知っている。だからつい、「そんなことをしていると、世間を渡っていけないよ」とか、「あなたが頑張らなくて誰が頑張るの」と、叱咤激励をしてしまう。「あなたのために言っている」と正当化してしまう。でも、子どもにとっては親の世話が負担である。
誰だって子どもの頃があった。その時、自分はどうだったのかと思い出してみればよく分かる。今、自分は社会の中で、まあまあに暮らしている。頑張ればもっと良い地位と暮らしが手に入ったかも知れないが、人は皆、それぞれに努力を重ねて今日に至っている。そう思えば、大きな目で子どもを見ることが出来るはずだ。
1歳になった下の曾孫は、だんだん自我が育ってきた。なんでも自分でやりたがる。時には兄のものを奪おうとする。兄は今のところは鷹揚で、弟の行為を見守っているが、いつか兄弟ケンカすることもあるだろう。昔のように大勢の家族で暮らしていれば、誰かが手を差し伸べられるが、今は母親が全て抱え込まなくてはならない。
少子化が進み、ひとり暮らし世帯が増えている。このマンションも例外では無く、孤独な人が多くなった。ひとり暮らしの男性が、ひとり暮らしの女性に恋をした。「不潔」と言っていた娘たちも、「籍を入れないなら、一緒に暮らしてもいい」と妥協した。父親に元気になって欲しかったのだ。
曾孫たちが大人になるこれからの暮らしは変わっていくだろう。倫理観や価値観も変わるだろう。
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