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一種の道楽ではあるけれど

2007年12月28日 | ここで一服・水元正介
◎ 昨日(2007年5月20日)、私は詩吟コンクールへ出場したのですが、たった2分間の舞台のために、「たかだか道楽なのに、どうしてこれほどまでの努力や時間をかけるのだろう?」とか、「自分は若い頃から競争することが大嫌いだったし、東京都の大会を突破できるはずもなく、面倒だから欠席してしまおう」とか、「これだけ練習しているのに、どうしてうまくいかないのだろうか。所詮、自分には才能がないのだから、やっぱり欠場した方が賢明だ」と、何度も思いました。しかし、師匠である先生と同じ教室の先輩が、日曜日にもかかわらず、私の応援に駆けつけるということになり、覚悟を決めました。

◎ 受付時間の1時間前に水道橋駅を下車し、会場である文京区民センターの近くまで歩きました。そこは、私が18歳当時によく通った道でした。講道館の入口で、加納治五郎先生の銅像があったので、ケータイで写真を撮りました。午前9時前だというのに、五月晴れで汗ばむほどでした。「さて、どこで練習しようかな?」と見回し、真新しい文京シビックセンターの入口にある喫煙コーナーで一服し、その左側にあった静かな空間を見つけ、強い日差しを浴びながらMDの伴奏に合わせて、コンクール吟を数回練習しました。東北新幹線車中のデッキでも、40分ほど練習しました。

◎ でも、「これは絶対にヤバイことになるぞ!」と心配になるほど、まったくうまくいかなかったのですが、昨年のような失格をしないで、なんとか舞台に立てるだけの感触を得ることができました。そんなこんなで、舞台はおわりました。そして、安川先生と酔狂院さんの3人で地下のレストランへ行きました。私は飲めないので、コーヒーを注文し、とても楽しい会食になった次第です。「こんな私のために、休日をつぶしてまで応援に来ていただき、本当にありがとうございました」と、私は心から感謝の言葉を述べさせていただきました。本当は「欠席する予定でした」とも、正直に申し上げました。舞台での経験以上に、人の心の温かさに感激でした。(2007 05/21)
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