前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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自治体政策の研修会に参加

2015年08月21日 | Weblog
  昨日は市ヶ谷の自動車会館で開催された研修会に参加し、神野直彦東京大学名誉教授・地方財政審議会会長、新藤宗幸東京都市研究所理事長らの講演をお聞きしました。
  神野先生は、地方自治体は出入り自由のオープンシステムであり所得再分配はできない、「所得再分配は土地・労働・資本という生産要素が境界をこえて自由に動けば実行不可能となる」と現在の問題を指摘し、グローバリゼーションの本質を「資本の移動」と説明しました。
 地方自治体の使命として、現金給付による再分配の限界を現物給付で生活保障することは地方自治体しかできない、と強調しました。
 そして、政治のあり方として、ヨーロッパではイギリスのぞけば教育費は無料だ、日本は、こどもに金儲けの能力をつくるのが教育と考えている、また、「人口のダム」などの議論は砂のダムだ、と批判しました。

 新藤先生は、地方創生論議で、こどもたち自県の大学へ進学させようとしているが、一方で人文教育の学部廃止など矛盾している。いろんなメニューが出され、地方自治体はコンサルタントに作成を依頼し、シンクタンクが大もうけしている構図がつづいている。ある県庁の役人と話したら、「順番待ちだ」といっていたが、おかしな話だ。
 はやりのパブリックコメントなども行政側はまじめに住民の疑問に答える気がないならやめるべきだ、ときびしく批判しました。

 このほか、交通政策の考え方や都市再生についての講義などもあり、地方行政の課題をおおもとからみつめなおすいい機会となりました。